2017/09/30
「秋の蚊のよろよろと来て人を刺す(M34)」
「情けかけすぐに叩かぬ蚊であるが刺すにはさせり痒さも普通()」
「秋の蚊に情けをやりてされるまま(凡)」
「日が落ちて月がでるまえ時間ありその闇のこと『宵闇』という(『宵闇と月代』)」
2017/09/29
「蔦さがる窓に緑の朝日かな(M28)」
「カーテンを通る朝日はその色に染まって見えることのありしか()」
「蔦さがる煉瓦の窓を思いたり深窓美人出てきたりして()」
「『来る福』と語呂合わせたる今日なれど招き猫の日言うはまことか
(『招き猫の手はどちら?』)」
「知っとるけ?猫はどちらの手で招く招かれるのはいったい何か?
(右手:金運
/左手:千客万来)」
2017/09/29
「吟行を弓削牧場でやりました有馬句会は継続となる()」
「曼珠沙華牛の睫毛の長きこと(凡)」
「秋の蝶牧にすくなき花さがす(凡)」
「仁丹の粒の大きさ実紫(凡)」
「豊穣の粒をつけたり実紫(凡)」
「秋の蜘蛛つつけば昇る巣の上に(凡)」
「牛小屋の窓に巡らす蜘蛛の巣が(凡)」
「牛の秋頭かくして寝る姿(凡)」
2017/09/28
「桃の実に目鼻かきたる如きかな(M35)」
「桃の実は秋の季語なりなんとなく夏のようだとかってに思う()」
「人の顔評する例えの句であるか相手の気持ちいかがなりしか()」
「柔らかく少し黄ばんで赤みさすそんなところと子規は思うか()」
「啓蟄が春にはあれど反対に秋にはすごもり対応すると
(『蟄虫スゴモリノムシ戸を坏トザす』)」
「虫獣はや冬したくするというわれはいつから冬の準備を()」
2017/09/27
「葛の葉の吹きしづまりて葛の花(M28)」
「子規の句を見ていて思う造作ないやれば難し俳句作りは()」
「萩の花尾花葛花撫子の花女郎花また藤袴朝貌の花(山上億良 万葉集・巻八1538)」
「秋の夜にさ牡鹿鳴ける嬬恋の孤独の未来ジィーンと冷える(『鹿と鹿笛』)」