2015/03/31
「この系譜のせる理由は武烈にて皇統絶えてしまうためだと
(0:品陀天皇の御子の若野毛二俣王がその母息長真若中比売の妹の百師木伊呂弁、又の名を弟日売真若比売命という方と結婚されて生んだ子は、
/1:大郎子で、別名は意富富杼王[後の継体になる]、
/2:次に忍坂之大中津比売命、
/3:次に田井之中比売、
/4:次に田宮之中比売、
/5:次に藤原之琴節郎女、
/6:次に取売王、
/7:次に沙禰王である。
/[七王]
)」
「意富富杼王は継体になる人でその直系の子孫を示す
(0:そして、意富富杼王は、
/1:三国君[福井県三国]、
/2:波多君[滋賀八日市羽田]、
/3:息長の坂君[滋賀米原町]、
/4:酒人君[大阪玉造]、
/5:山道君、
/6:筑紫の米多君、
/7:布勢君
/等の祖先である。
)」
「根鳥王は大雀王の弟で異母妹である人と結ばる
(0:また、根鳥王が異母妹の三腹郎女と結婚されて生んだ子は、
/1:中日子王、
/2:次に伊和島王である[二柱]。
/3:また、堅石王の子は久奴王である。
)」
「羽曳野市仁徳陵に並び立つ最大級の古墳でありし
(およそこの品陀天皇の享年は百三十歳、甲午[394年]の年の九月九日に亡くなった。御陵は河内国恵賀の裳伏岡にある。)」
2015/03/31
「出石には美人の娘がおりまして男ら皆が嫁にと願う
(1:この伊豆志の大神の娘で、名は伊豆志真登売神という神がおられた。
/2:そして大勢の神々がこの伊豆志真登売を妻にしたいと望んだ。しかし、皆それはかなわなかった。
/3:ここに二柱の神がいて、兄神は秋山之下氷壮夫という。弟神は春山之霞壮夫といった。
/4:ある日、兄が弟に言った。といった。
/5:弟はこれにと答えた。
/6:すると兄はといった。
/)」
「この母はなぜに弟応援す兄は自分の子ではないのか
(1:ここにこれを聞いて弟は兄の言ったことをそのまま母に詳しく聞かせた。
/2:するとすぐにその母は藤の蔓を取ってきて、一晩のうちに上着と袴、それに靴下や靴まで折って縫い、また弓矢をつくって、その上着や袴などを弟に着せ、その弓矢をもって、乙女の家に行かせたところ、その着物も弓やもすっかり藤の花と変化した。
/3:そこで、その春山之霞壮夫は、その弓矢を乙女の家の厠にひっかけておいた。
/4:すると伊豆志真登売は、その花を不思議に思って、厠からそれを持ってきたが、その時、弟神はその乙女の後について、その母屋に入り、そこで乙女と結婚した。そして一人の子を設けたが。
/5:そののち、弟は兄に向って、といいました。
/6:しかし、兄は弟が乙女と結婚したことに怒って、例の賭けた物を渡さなかった。
/)」
「約束を違えた兄を呪詛をするやり方母が教える不思議
(1:そこで弟神がなげいてその母に訴えたところ、
/2:母君は答えて、といって、兄である子を恨んで、
/3:すぐに出石川の州に生えている一節の竹を取ってきて、網目の多い粗籠を造りその川の石を取ってきて、塩をまぶして竹の葉に包み、弟の子に呪詛させて、といわせた。
/4:このように呪わせて、竈の上に呪詛の品を置いた。
/5:このためにその兄は八年の間に、身体はひからび衰え、病んで死にそうになった。そこでその兄は悲しみ泣いて、
/6:その母君に許しを乞うと、母親はただちにその呪詛の品を取り除かせた。するとその体は以前のように回復してすこやかになった。
/)」
「このくだり『神うれづく』の意味不明古語辞典にはある言葉かな(これをという言葉の起こりであります。)」
