阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

国家の危機に際して-国会議員として、人として

2011年03月18日 18時49分51秒 | 政治
 震災発生直後から、「与党議員として何ができるか」「災害復興支援に現場で関わった経験をどう活かすか」という二つの問題意識で行動してきました。とにかく緊急事態なのでツイッターを通して情報発信を続けていた一方、ブログで報告する時間的余裕はなかったのですが、この間の活動と問題意識について書きたいと思います。

 まず行ったのは、情報収集および要望・要請の整理を行い、それを執行能力のある組織に伝えることでした。民主党は政権与党なので、震災直後に幹事長室に立ち上がった災害対策本部を通して、救命・救援の要請、水やガソリンなどの物資の要請などを収集し、伝える役割に徹しました。自衛隊の出動、給水車の派遣、民間機の増便の要請など数えきれない要請を受け、幹事長室経由で首相官邸に伝えましたが、多くは驚くほど迅速に対応されました。(もっとも、届けられた声は氷山の一角。原発事故を含む被害の大きさは想像を超える深刻さです)

東北関東大地震対策に関する緊急要請事項をお知らせください(阪口直人のツイッター)


 また、山形県に行き、後述のボランティア支援体制の確立とともに、物流や輸送の状況についてもヒアリングしました。夜間の時間帯を使ってもっとフライトを増やすべきとの要望を受け、民主党の災害対策本部を通して政府に伝えたところ、普段は一日一便しかない山形空港の東京・羽田間のフライトを一日20便に増やすことが翌日に決まりました。緊急時における政治主導のひとつの成果の形だと思います。全員の必死の思いがバチバチと火花を上げてぶつかり合うようなやりとりでした。

 私は2006年12月に発生したスマトラ沖津波の被災者生活再建活動に携わった経験がありますが、津波の被災地は震災の被災地とは全く違います。まるで原爆の爆心地のように全てが破壊され、一般の人は近づくこともできません。また、再度の津波など、二次災害の発生も予断を許しません。従って、最初の段階では、自衛隊、警察、消防の活動を優先し、地元議員を除いては、国会議員の現地入りも自粛してきました。

 一方で、圧倒的な善意の輪が全国に広がっています。少しでも役に立ちたい。ボランティアしたいという声が民主党にも次々と寄せられてきました。従って民主党の中に「災害ボランティア準備室」を立ち上げ、善意を持った方々の力を最大限活かすシステムの構築に力を注いでいます。

 ボランティアといっても様々な種類があります。災害援助活動NGOで実績を積んだプロ集団もあれば、生活再建に関わる技能を持った方々、一方で、特別な技能を持っているわけではないけれど、あふれる善意とエネルギーを持った方もいます。

 大ざっぱに言えば、災害支援活動のエキスパート集団を政府与党として支え、技能のある方には避難所などで活躍して頂き、エネルギーのある方には避難所への物資供給を行うための後方拠点の構築、援助物資の整理・仕分け作業を担って頂くことを基本にしています。ボランティアに必要なことは必ずしも「現場」に行くことではなく、「地味な場所であっても本当に必要とされる作業を自己完結でやり抜く」こと。現場に行くことよりも、現地をよく知る方が現場で効果的に活動するための後方支援が一番求められています。また、募金活動や被災者を受け入れる役割なども担って頂ければありがたいです。ボランティア準備室としては、この点を踏まえながらの活動を開始したところです。詳細はまた、このブログにもアップします。



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