阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

ラグビー日本代表の健闘と、日比野弘監督に教わったラグビー精神の素晴らしさ

2019年10月13日 12時34分28秒 | スポーツ
 台風19号で被災された方々には心からお見舞いを申し上げます。

 ラグビーワールドカップの日本vsスコットランド戦は予定通り行われることになりました。ここまで3連勝の日本にとっては決勝トーナメント進出を懸けた大一番。前回大会では南アフリカに奇跡的な勝利を収めた後でしたが45-10で完敗。3勝1敗ながら決勝トーナメント進出を阻まれた因縁の相手ですから、今回は是非勝って決勝進出を決めて欲しいと願っています。実力伯仲のスコットランドとは魂を揺さぶられるような激闘になることでしょう。

 私は大学生のころから大のラグビーファンです。

 早稲田大学で体育の授業『ラグビー』を取っていた時の先生は、元日本代表監督で、当時は早稲田大学監督を務めていた日比野弘氏でした。授業では基本練習の他、チームに分かれての試合もありました。私は主にセンターを務めましたが、足が速かったのでかなりトライを取った記憶があります。

 日比野先生の授業で印象に残ったことの一つは、最後の授業の日に学生に円陣を作らせて、全員の名前を呼んで正解したこと。日本ラグビー界の知将で各界の名士との付き合いのある上、数多くの授業を担当されていましたし、ひとつの授業にも50人ぐらいの学生がいました。また、「私の授業を取ってくれただけで全員に『優』をあげたい!」おっしゃっていたこともあってド楽勝の授業と思われていて、最初と最後の授業にしか出席しない学生もいた中で、たかが授業を取っただけの学生の名前を憶えてくれたことに感激した記憶があります。

 雨が降った時のラグビーの座学も楽しみでした。今でも覚えているのはラグビースピリットについてのお話です。ラグビーは自分を犠牲にしてボールをつなぐ競技だからこそ、One for all All for oneの精神が大切。トライを挙げた選手が淡々としているのは、激しい痛いボール争奪戦の末、仲間がつないでくれたボールですから俺がヒーローだとばかりガッツポーズをするのはラグビー精神に反していると言うのです。また、アマチュアリズムに徹して純粋に楽しむことが重要で、日比野先生も沢山ラグビーの本を書いているけれど、印税はもらっていないこと。国際大会がないのは、ラグビー選手の本分はあくまでも勉強や仕事。心身を鍛えて社会に貢献することが目的なので、支障をきたす可能性がある国際大会は行わないこと(これは時代の流れでその後大きく変わりましたが…)また、審判の決定には文句は言わない、相手の失敗を喜ばないなどのフェアプレー精神は皆さんも是非ラグビー会場で実践して欲しいとも言われました。ワールドカップの会場でも、相手チームの健闘に会場を包み込むような温かい拍手が送られていて、日本のファンに浸透していることを実感します。また、ラグビーは試合が終わればノーサイド。激しく闘う競技だからこそ試合相手と友情を深めることが何より重要で、昔の秩父宮ラグビー場には大きなお風呂に一緒に入って交流したとも言っていました。

 弱いころからの日本代表のファンとしては一生に一度の機会である日本でのワールドカップは是非観戦したいと思っていましたが、世界ランク1位(大会開催時)のアイルランドから大金星を挙げた試合は現地観戦できました。

 福岡堅樹選手が逆転トライを挙げた瞬間、そしてノーサイドの瞬間は会場全体がゾーンに入ったような熱狂、そして感動に包まれて、見ず知らずの人と肩を組んで喜び合いました。また大勢駆けつけていたアイルランドのファンとも固い握手を交わしました。あの現場にいられたことは、本当に幸せなことだったと実感しています。

 今日のスコットランド戦も多くの人に勇気を与える素晴らしい試合になることを心から祈っています。

 
アイルランド戦で勝利した直後に撮ってもらった写真です。興奮のあまり真っ赤な顔に見えます。


 

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