博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

西安周遊旅行 法門寺

2009年06月03日 | 旅行・オフ会・展覧会
5日目目はまず法門寺まで出て、そこから近辺にあるはずの周原遺址へとタクシーで向かう計画です。朝7時頃に宿を出て西安駅東側の広場に向かい、法門寺行きの遊2バスへと乗り込みます。2時間ほどで法門寺に到着し、山門へと向かいましたが……



何だか古刹とは程遠い雰囲気なんですが(^^;) おまけに入場料が120元とバカ高い…… おそらくこれまでに行った観光地の中で最も高いのではないかと。(参考までに、兵馬俑の入場料が90元。これも大概高いです。で、長春の偽皇宮が80元、安陽の殷墟が61元(これは宗廟宮殿区と王陵区を合わせた入場料)、北京故宮が40元です。)更に参道へと足を踏み入れると……



参道の両側にこんな感じのバカデカい金ピカの仏像がズラッと並んでいます…… 向かって右側奥に見えるダイヤ型の建物が、参道の一番奥に鎮座する仏舎利塔です。この仏舎利塔を拡大すると以下の通り。



仏舎利塔内部の地上部分にはやはり絵にも描けない金ピカの毘盧遮那仏やら弥勒菩薩(中国なんでもちろん布袋さんバージョン)やらが鎮座してます。地下部分は一応法門寺出土物などの博物館になっているのですが…… で、山門からこの仏舎利塔までおそらく1㎞以上はあります。ムダにスケールがデカいです。

そして仏舎利塔から山門までの風景がこんな感じ。



あ、ありのまま今起こった事を話すぜ!「俺は法門寺にやって来たと思ったら、いつの間にか新興宗教団体の総本山みたいな所に足を踏み入れていた」 な、何を言ってるのか分からねーと思うが、俺もどういうことなのかわからなかった…… 頭がどうにかなりそうだった…… 横店化だとか何とか、そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ……

そして参道一帯には大音量でお経ソングが流れてます。この近辺の農家の皆さんは毎日こんなBGMを聞かされながら農作業に励んでいるかと思うと何だか泣けてきます(;´д⊂)

肝心の法門寺本体は参道の横っちょにある小道を抜けた所にありました。



ここもダメな意味での修復の跡が見えますが、それでも見ていてとてもホッとしました(^^;) しかしお寺本体の数倍はある参道って、やっぱりおかしいよなあ…… おまけに法門寺本体の方にも入出口が儲けられており、駐車場も整備されております。それじゃあさっきの遊バスもわざわざ山門の方に回らずにこっちに駐車すりゃ良かったんじゃないかと思うのですが…… いろんなものにドン引きしながら法門寺を後にし、近くの食堂で昼飯を食べることに。 

追記
ふと「法門寺」でググッてみたら、以下の記事がヒットしました。

「仏教の聖地に3万人集う!法門寺で仏舎利塔の落成式典」:『レコードチャイナ』

山門とか仏舎利塔などは先月出来たばっかりのようですね。うっかりリニューアル(?)後に探訪してしまった私は運が良いのか悪いのか…… 塔内に鎮座する仏像の写真も2枚ほどアップされてます(^^;)
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長春-大阪便就航ほか三題

2009年06月02日 | 留学

さきほど新聞を見ていたら「中国南方航空が長春-大阪便就航」というニュースが…… 7月2日より就航、6月10日頃から予約が可能になる予定で、毎週火・木・金・日曜日の週4便で、長春からの便が7:40発12:30着、大阪からの便が13:30発18:15着とのこと。長春-成田便や長春-中部便などが週1~2便なのに対して随分と便数が多いですね。しかし長春発の便の時間が随分早いのがネックですなあ(^^;)

※ この項、訂正・追加情報あり。詳しくはこちらを参照。


同じ新聞でツイ・ハーク監督、アンディ・ラウ主演の映画『狄仁傑之通天帝国』について、「目標は中国版のロード・オブ・ザ・リング」という一文が…… 何言ってんだよ、推理物じゃないのかよ!これは『PROMISE』並みの珍作が出来上がりそうな悪寒が(^^;)


そろそろ欲しい本がたまってきたので、また卓越網(アマゾン・チャイナ)でお買い物……と思ったら、いつの間にかVISAカードが使えなくなってる(;´д⊂)  どういうわけか同サイトでは現在クレジットカードはアメリカン・エキスプレスしか使えなくなっているみたいです。国内の銀行カードは使用可能ということで中国銀行のカードで買おうとしましたが、登録がうまくいかないのでどうしたものかと思ってたら、今日知人から同じくネット書店の当当網では日本で言うところの代引き購入が可能との情報を入手。しかも北京から2~3日で商品が届くとのこと。(正確には商品の発送準備に更に1~3日ほどかかるようですが。)ということで早速注文してみました。どんな具合で届くのか今から楽しみです(^^;)
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西安周遊旅行 宝鶏

2009年06月02日 | 旅行・オフ会・展覧会
4日目は西安から高速バスに乗って宝鶏市へと向かいます。2時間か2時間半ぐらいで到着するということで余裕をかまして8時前に宿を出たら、バスが席が埋まるまでなかなか出発しないわ、この日から端午節で連休に入り、道路がほどほどに混んでいるわで、結局宝鶏に到着したのがお昼時……

早速宝鶏での目的地宝鶏青銅器博物館へと向かいますが、何と博物館の入場券売り場に売り子がいない…… お昼ご飯でも食べに行っちゃったんでしょうか(泣) おまけに入り口にガードマンがいるものの、「券を買いたいのですが」と尋ねてみても「売り子の帰りを待て」と言うばかりで替わりに切符を売ってくれない…… そうこうしている間に何人か見物客がやって来ましたが、ガードマンに入場料が20元だと聞くと「高いね」と漏らして帰って行きます。イヤイヤイヤ、問題は入場料の高い低いではなくて入場券売り場に人がいないことなんですよ!(^^;)(入場料自体はそんなもんだと思う。)

仕方がないので私も一旦引き上げ、近くの食堂で昼食を取って先に博物館の向かいの人民公園を見物することに。「公園」と名が付いてますが、ここも洛陽の王城公園と同じく遊園地となっています。もちろん私が見たいのは遊園地ではなく、この公園の更に奥にあるはずの渭水(現在の名称は渭河)です。渭水は黄河最大の支流で、周王朝はこの渭水の流域から興ったのであります。この渭水を見ることが今回の旅の目的のひとつであったわけですが、公園を抜けて土手に登ってみますと……



何か水が思いっ切り涸れ涸れなんですが(^^;) 下の写真は比較的水が流れている部分。



しかしこれも昨日の雨で一時的に増水しただけなんでしょうなあ。トホホ…… (ただしこの翌日に咸陽市でタクシーの車窓から渭水を見た時には水がタプタプでしたので、同じ渭水でもある所には水があるようです。)微妙にガッカリしながら再び博物館へ。



今度はちゃんと売り子がいて中に入れました。館内では宝鶏文理学院という大学の旅遊管理専業の学生さんがガイドをしてくれました。何でも土・日・祝日にはボランティアと職業訓練を兼ねてこうしてガイドをすることになっているとか。

ここの目玉は「中国」という語の最古の用例が見える西周金文の何尊と、2003年に陝西省眉県楊家村から発見された逨盤・逨鼎などの青銅器群、そして周原遺址で発見された甲骨文です。しかし青銅器に関しては明らかにレプリカだろうというものでもちゃんと「複製品」と断り書きがしていないものもあったりするのがナンですが……

ここでじっくり見物しすぎたせいで博物館を出たのが3時半ごろ。何だか微妙に西安に帰るにはいい時間になってしまいました。今更言ってもナンですが、もう1時間ほど早く宿を出ておくべきでしたね…… もっとも、宝鶏市内にはここ以外には張三丰が修行したという金台観ぐらいしか見る所も無いわけですが。

で、この日の夕食は西安鼓楼付近の回民街で食べることに。



ここは回族の料理屋や屋台なんかが集まっているところで、名物の牛肉麺を食べたり土産物を物色したりしましたが、やはり休日ということで観光客で溢れてました。
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西安周遊旅行 西安市内

2009年06月01日 | 旅行・オフ会・展覧会
3日目は天気予報通り朝から雨。まずは路線バスで陝西省歴史博物館に向かうことにしたものの、たまたま乗ったバスの車内放送がかからずに最寄りのバス停を行き過ぎたり、(長春でもそうなんですが、平日朝の時間帯だと車内放送がかからないことがよくあります。)何とか最寄りバス停にたどり着いたら今度は博物館までの道が分からず、結局タクシーで博物館まで乗り付けたりと散々な目に…… で、やっとこさ到着。



ここでは西周期の金文の孟簋・五祀衛鼎・柞鐘・多友鼎・師丞鐘などをじっくり鑑賞。兵馬俑坑から出た青銅の鶴や彩絵跪射俑、石の甲冑などもここで展示されてました。兵馬俑博物館の方で展示すればいいのに…… ちなみに歴史博物館は上海博物館・河南博物院などと同じく現在は入場無料になってます。

ここを出た後は碑林博物館へ。



ここは各時代の石碑・石刻などが所狭しと並べられており、開成石経や大秦景教流行碑などが見所。唐の太宗の陵墓にあった昭陵六駿も展示されてましたが、このうち2~3個に「複製品」という説明が付いてました。「昭陵六駿」でググッてみると複製品のオリジナルはアメリカに収蔵されているようですが。

碑林を出た後は小雁塔に行ってみることに。実は旅行前に知り合いから小雁塔の隣に新しく西安市の博物館が出来ており、そこに西周青銅器も展示されているという話を聞いていたのであります。それで実際に足を運んでみると小雁塔の敷地内一帯が歴史公園として整備されており、その一角に西安博物院という博物館が建っておりました。下がその西安博物院の写真。



やっぱり変なモニュメントが立ってます(^^;) ちなみに入館料は小雁塔の入場料などと含めて50元。ここでは西周豊鎬遺址の出土品や西周金文の員簋・永盂・呂服余盤・衛簋などを鑑賞。館内は工事の騒音が「ガガガ」と鳴り響いており、あからさまに「今造ってます」感が…… 

折角なんで小雁塔の写真も載っけておきます。



以前にツアーで西安に来た時は大雁塔には確実に行ったのですが、小雁塔については行ったかどうか覚えてません(^^;)
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