オーティスの声はいつも悲しみに満ち溢れてる。
MG'sのベーシスト、ドナルド・ダック・ダンが
彼の思い出について、話していると、
ドナルドの目からも涙が溢れ出していた・・・
ドナルドが最初にオーティスに出会ったのは、新しいボーカリストのオーディションに、オーティスが応募したからだった。
「さえない男がスタジオに入ってきた。今回もきっと駄目だろう。」
そう思いながら、彼から手渡された曲は「These Arms Of Mine」
しかし、彼の口から、搾り出されるような歌を聴いて、
思わず、演奏する手が止まったという。
「これは、ただごとじゃない!
ぼくは、大変な場面に立ち会っていることを、直感で確信したんだ・・・」
その後のオーティスの活躍はご存知の通り。
飛行機事故の知らせを聞いて、ドナルドは涙が止まらなかったらしい。
「とても大切な友人を亡くしてしまった!これで、ソウルの世界の新しい流れが止まってしまった・・・」
涙を浮かべながら、話しているドナルドの姿を見て、
改めて、オーティスに一度でいいからあってみたかったなあって
思うよ。
亡くなって随分経つというのに、
ドナルドはまるで昨日の出来事のように話していたんだ。
よっぽど、強烈で、しかも、人間的にもいい奴だったんだろうなって感じるんだ。
ぼくも、オーティスのオーディションの現場に居合わせたかったよ!!
そして、短い間だけど、オーティスの友人になりたかったよお!