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ロック魂を手描きで表現するyabanjin-soulのたわごと・ひとりごと

映画『トラッシュ!-この街が輝く日まで-』

2017年04月16日 | 映画
映画『トラッシュ!-この街が輝く日まで-』 予告


『リトル・ダンサー』『めぐりあう時間たち』のスティーヴン・ダルドリー監督×『ラブ・アクチュアリー』『アバウト・タイム~愛おしい時間について~』のリチャード・カーティス脚本による、希望に輝く少年たちの物語。

観るまえの予想は、一言で言うと「スラムドッグミリオネアのブラジル版?」。

下層社会で虐げられている子どもたちが必死に生きていくさまを描いた作品、かな~と思ったんだけど、

でも、

何かこの売り文句とはちょっと違う印象が残ったな~。

なぜなら、

「お金がなくとも希望に輝いていた」のは『スラムドッグミリオネア』の方はそうだったんだけど、

この『トラッシュ』からは希望があまり感じられなかったんだよね~。


子どもたちが巻き込まれた事件は政治家や国家権力の腐敗が原因だったんだけど、

それが何も改善されていないままで映画が終わっているから。


結局、子どもたちが国家権力に見つかるとやばい状態は何も変わっておらず、

今はただ見つかっていないというだけの状態でのエンディング。

たしかに、解放された状態で子どもたちは遊んでるんだけど、

この先のことを考えると

そこに希望なんていうモノは全く見いだせないよ。


『スラムドッグミリオネア』の方は、社会のひずみに翻弄されるもたくましく生きていくというもので、

そこには確かに「希望」が感じられた。

見終わった後は主人公と同じような『希望』が観客であるボクにも伝わってきたんだけど、

この映画は権力から逃げ続ける子どもたち、という図式は何も変化してない。

ただ言えるのは、

彼らの活躍で少しだけそこに生きている人たちに

「状況に甘んじるだけじゃなく、正しいと思ったことを率先して行動していこう。」というメッセージを残せたかもしれない、ということかな~。

とにかく、

この映画の趣旨は、

「国家権力の腐敗はほんの一握りの人々が頑張ったってどうにもなるもんじゃない。そこに住むみんなが行動していかないと社会は変わっていかないよ」

と、まあ

こういうメッセージだったのかな~という気がした。


「社会を変えるためにはひるんでちゃいけないんだ、できることから一つづつ行動していきたい」

なかなかこの世の中良くなっていかないけれど、

このように考えている方には勇気をもらえる映画だと思いますのでお勧めしますね~。
コメント
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