この岳に生きる

「この岳に生きる」とは僕の所属する山岳救助隊の記念誌の題名です。 北アルプス飛騨側で山と共に生きている僕の見た風景です。

また西穂高

2020年03月19日 | 山行記録

独標を俯瞰する

コロナの影響で仕事がない。身体がなまってしまうのでいつものO森君と西穂へ体力作りへいってきた。

先日に結構な降雪があり山頂駅はフカフカの雪が積もっていた。始発で上がったのでまだ誰も歩いていなく若干のラッセルだがO森君は物ともせずガンガン登っていくので

付いていくのに必死だった。

あっという間に山荘に着いたが休憩もせずさっさと独標に向かった。

登り始めは快晴だったのに稜線に出たら風が強くガスで視界がきかなくなってきた。こんなはずじゃなかったのにと思ったが

厳しい条件のほうがよいトレーニングになる。

出発から2時間で独標着。引き返そうと思ったがピラミッドまで行くとにした。

固い雪の上に降ったばかりの軟らかい雪が乗っていて所々アイゼンが効きにくく厳しい条件だった。

カメラを向けると必ず変顔。

風も強く寒いのでさっさと下山。山荘で昼食をとってこれまたさっさと降りて1時45分のロープに乗った。

良いトレになりました。

 


槍ヶ岳~南岳日帰り

2019年09月28日 | 山行記録

自分は平日休みなのでどこへ行っても空いている。今回も人は少なく天気はよくて3千メートルの稜線歩きを堪能できた。

穂先が迫る

朝3時過ぎに白出沢出会いについて出発。パートナーはいつもの悪友だ。真っ暗闇の中もくもくと登り続けた。

滝谷の一本橋は暗いと渡るのが少し怖かった。2時間で槍平着。ようやく明るくなってきてヘッドランプを仕舞った。

気温は低く霜柱が立っている。天気がいい証拠だ。

誰も居ない山頂

出発から5時間槍ヶ岳の山頂に立った。素晴らしい展望で誰も居ない。

山頂から穂高。

穂先から降りて山荘でコーヒータイムとした。まだまだ体力は余裕なのでこのまま飛騨沢を下りるにはあまりにも勿体無い。

3千メートルの稜線歩きをしたいので南岳から槍平へ降りることとした。

槍を振り返る。

大喰岳への登り返しは少々こたえるが振り返るとまた槍が素晴らしい。

ピラミダルな中岳。

とにかくどこを見ても日本の山並みが一望である。こんな日はほかにあるのだろうか。富士山が大きく見えた。

日本て素晴らしい。

マンダムな景色。

中岳から南岳へのなだらかな稜線の景色は険しい穂高と比べ対照的だ。

まだ遠い南岳

信州側を見下ろすと天狗原周辺の紅葉が進んで秋の陽射しに照らされてなんとも良い雰囲気である。時間があれば行きたかった。

大キレットと北穂高岳。

槍から2時間で南岳小屋に着いた。僕は小学生の頃ここから見た北穂の姿が忘れられない。

はじめガスで何も見えなかったが夕方少しずつ見えてきた初めて見る北穂に感動した。それは強い印象で30年以上経った今も鮮明の覚えている。

悪友は結構疲れてきているので大休止とした。ここから下山の南岳新道もかなり急である。

南岳新道より。

南岳から槍平への下りは一気に降りるので急勾配だ。尾根で滑落すると奈落である。

細い尾根道

木道も整備されているが下部は荒れていた。しかし道が有るだけマシである。ロープを使って降りるとかは無いのでありがたい。

整備されている方々の苦労のお陰である。

2時間ほど下って槍平に戻ってきた。小屋のご主人にご挨拶して新穂高へ降りた。

13時間ほどの行動時間だったがまだ体力的には余裕があった。

素晴らしい日になった。付き合ってくれた悪友にも感謝である。いつもありがとう。

次回は南岳からキレット越えて穂高から新穂へ降りる日帰りをやってみたい。

 

 

 


八海山 大崎口~大日岳

2019年09月06日 | 山行記録

2ヶ月ぶりの夏休み。やっとで山にいけるが天気が思わしくない。当初穂高へ行くつもりだったが新潟の八海山まで遠征することにした。

パートナーはいつものO森君。前日夕方に出発して夜登山口について車中泊。

朝4時起床。外に出てみると濃いガスと霧雨が降っているが行くしかない。登るにしたがい雨が強くなってきた。

霊泉小屋で雨宿りさせてもらう。とてもきれいでありがたい。心折れそうになるくらい降っているが体力作りと割り切って登った。

まだまだ遠くに見えるし雨と風で寒くなりマジ帰ろうかと思ったがそれでも行ってみる。

女人堂に着く頃には雨も止んできた。

千本槍小屋まで頑張ったら魚沼駒ケ岳の雄姿が姿を現し気持ちも高まってきた。

八ツ峰という細い稜線の縦走を1時間ほど歩いたら大日岳に着いた。雨で滑りやすいが鎖も使かえば何てことはない。

今日も頑張ってのぼってよかった。

下山は長くとても暑い。セミの鳴き声もうるさく勘弁して欲しいと思った頃大崎口に戻ってこれた。

初めての山域を知ることができてよかった。

 

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西穂高岳へ

2019年03月22日 | 山行記録

真っ白なお花畑の斜面

快晴の下、西穂へ行ってきた。メンバーは僕の所属する山岳ガイドの会長KIRIさんと始めましての若者だった。

始発のロープウェイで上がるが登山開始は9時半と遅め。

独標からの眺め

平日と言うのに登山者は多い。山荘まで40分で着いた。夏より登山道が直線的でトレースガンガンなので速い。

山荘から上部の稜線に出ても無風で登るに従って暑くなってきた。

まるでゴールデンウィーク頃の陽気でホントに暑い。独標手前でロープで結び合う。ガイディング技術の練習でもある。

独標で休むこともなく山頂を目指してドンドン登る。目の前には降りたての雪で真っ白な穂高蓮峰が連なって美しい。

青い空と白い山のコントラストがとても好きだ。

山頂から。

登り始めて3時間ほどで山頂に着いた。快晴無風。素晴らしい展望が広がっていて若者は興奮ぎみだった。

登ってきた西穂稜線

山頂で写真を撮りまくって慎重に下山開始。雪が緩んで足元が崩れるので注意が必要だ。

黙々降りていると山荘から下に外国人がスニーカー登ってきていて下山中だった。さすがにズックじゃ滑るのかシリセードで降りていた。

なんとフリスピーを持っていてお尻に敷いて凄いスピードではしゃぎながら下っていた。さすが楽しむ方法を知っている。

余裕でロープウェイに間に合い充実した山行ができて楽しい1日だった。

 


広河原沢~阿弥陀岳

2019年01月19日 | 山行記録

南稜から赤岳

いつものO森君と八ヶ岳へ行ってきた。

広川原3ルンゼから阿弥陀岳を目指す。午前1時半起床、途中SAで朝食をすまし5時半舟山十字路を出発した。

途中間違えて違うルンゼに入ってしまったが戻るのも面倒だったのでそのまま突き上げることにした。

間違えた急峻なルンゼ。

しばらく登ると小さな尾根に出たがそこからが急で藪もあり苦労した。

それでも南稜と合流して阿弥陀岳の山頂に着いた。下山は御小屋尾根を下る。長かったが楽しかった。

 


雨の弓折岳

2018年11月08日 | 山行記録

雨の鏡池

秋の繁忙期も終わって久しぶりに山に行けた。しかし雨だったので予定を変更して鏡平から弓折岳まで行ってきた。

朝二時半起床。悪友と3時半過ぎに出発した。真っ暗闇の中もくもくとワサビ平まで歩くと雨が強くなってきたので雨具を着込む。

この時期夜明けは遅く小池新道の登り始めてもまだ暗いし雨も降るので意気消沈。

抜戸岳方面

それでも明るくなってきたら雨も小降りになってきた。しかし汗と雨ですでに身体は濡れて寒い。

それでも時折ガスが取れて景色も好くなった。

すでに小屋締めをしている鏡平に着いて雨宿りと休憩した。

もう帰ろうかと話しをしていたが帰るには時間が早いしもったいないのでダメもとで弓折岳まで登ることにした。

槍ヶ岳が見えた。

弓折の登りに差し掛かって少ししたら突然雨が上がってガスが取れ槍ヶ岳から穂高方面が見えてきた。

やっぱり登ってよかった。山は雨でも行ってみなければわからない。空も明るくなって陽が射しそうにまでなった。

神様ありがとう。毎日のように見ている槍ヶ岳だが美しい姿は飽きることはない。

弓折岳山頂。

しかし甘くはなかった。すぐにまたガスって雨も降り出した。山頂に着いたらとにかく寒い。身体も濡れているし雪が降っていたほうが濡れない分まだましである。

山スキーでは何度もこの山頂から滑り込んでいるのが懐かしい。

そそくさと下山開始。結局下山完了するまで雨だったが身も心もリフレッシュできた。

枯れたシシウドがいっぱい。




栂池ヒルクライムから白馬乗鞍

2018年09月09日 | 山行記録

白馬大池駅から栂池高原を自転車で昇り、引き続き白馬乗鞍を登ってきた。

標高差1205m、距離17.3キロメートルだ。

自宅を3時に出発。自宅は台風の影響でまる2日間の停電の最中だった。

玄関を出ようとするとスマホの警告音が鳴り、見ると北海道で大きな地震が発生したと言うものであった。道中のそのニュースをずっと聞いていた。

今年は災害が多い。

2時間半で栂池着。早速チャリで出発である。栂池や白馬乗鞍は雪のある時期にはよく来るが雪の無いときは初めて。

自然園着。

栂池高原のヒルクライムコースは出発からゴールの自然園まで1キロごとに標識が立っていてとても分かりやすい。栂池コース以外にも小谷村にはいくつもコースがあるらしく村の力の入れようがすごい。

本当にありがたいことだ。

天狗原にて。

天気がよかったので休みながらゆっくり昇った。しかし山に近すぎるのか自然園までは景色の無い樹林帯で飽きてくる。

2時間半かけて自然園着。ここからは景色もいい。

ここからはちょっとした登山に継続する

天狗原を見下ろす。

ここまでチャリをこいできたので足がとても軽い。ロープウェイで上がってきた登山者を抜きまくった。

白馬岳やなど北アルプスが見えて素晴らしい景色が広がってきた。

はくのり頂上

あっという間にはくのりに着いた。しばらく景色を堪能したあと下山開始。

自然園のレストランで冷やし山菜そばを食べたがイマイチだった。

自然園からはチャリでかっ飛ばしてダウン。

自然園を見下ろす。

12時白馬大池着。いい運動になりました。

まだ時間があるので温泉で汗を流そうと小谷温泉へ向かった。こちらもヒルクライムコースになっていて今度はこちらから雨飾をのぼってみたい。

有形文化財

小谷温泉の山田旅館のお風呂に入らせてもらう。建物は趣がありとても良い雰囲気。いっぺんで好きになってしまった。

展望風呂も貸切状態でまったり落ち着いた。

さっぱりした後は帰るだけ。同じ道で帰るのもつまらないので白馬から鬼無里経由で長野市周りで帰ることにした。

長野市で丁度夕食の時間となったのでいつもお気に入りのステーキ宮でがっつり肉を食べた。

自宅に9時頃着いたがまだ停電したままだった。寝ていたらなんだかうるさい。気がつくと通電してテレビが点いていた。電気のありがたさとホッとした気持ちになった。おわり。

 

 

 


大崩山北東尾根滑降

2018年03月01日 | 山行記録

夜明け

昨日はいつものSS木君、TAJIさんと大崩山へ行ってきた。登りは第三尾根からでラッセルも無くあっという間に大崩山頂に。

北東斜面

滑降は初めての北東斜面から平湯へ。上部は疎林で雪質もバッチリ。全行程で5時間でピークも踏めて景色も好くマンダムな日を過ごせました。



緋の滝アイスクライミング

2018年02月21日 | 山行記録

いつものO森君と濁河緋の滝へアイスクライミングに行ってきた。高さ約20m、落ちたら滝壺。久々だったがO森君はガシガシ登るし僕も苦労しながら二人でライン変えて二回ずつリードした。

あっという間に5時間が過ぎヘロヘロになったが楽しかった。次回は錫杖へ!


久手御輿~猫岳

2018年01月12日 | 山行記録

なだらかな樹林帯

以前から行ってみたかった久手御輿、牛首経由猫岳へいつものSS木君、穂高UJ君と行ってきた。

朝、4時過ぎ自宅周辺は猛烈に雪が降っていて出発を少しためらったが今日は3人。なんとかなるだろう。

5時ほうのき平スキー場付近の国道から出発3人とも初めてのルートである。

1時間ほど暗闇の急登を登るとスキー場から続いている尾根に出た。この辺はスノーモービルが来るらしい。

スカイラインが見えてきた。

時折、痩せた尾根や下りがあったりしながら順調に進んでいく。ラッセルは膝くらいでたいした事ない。

5時間半で森林限界を超え乗鞍スカイラインに出た。ここからは吹きッさらしで風も強くなってきた。

僕とSS木君はクトーが無いのでアイゼンを装着スキーを担いでツボ足で登る。

登ってきた尾根を俯瞰

ところが固いと思っていた雪面は表面は少し固いだけで中はスカスカ。ズボズボはまりながら必死で登る。UJ君はスキーでスイスイ登って行った。

山頂に近くなるといよいよ風は強くなり気温はマイナス20度以下。背負っているスキーが風であおられ行きたい方向に中々進めなかった。

爆風の山頂。

出発から6時間半で猫岳頂上に着いたがまさに地獄なのでUJ君が1枚写真を撮ってくただけで景色も無く逃げ降りた。

極上パウダー

帰りの滑りは、スカイライン下部の急斜面が素晴らしい雪質で楽しい。UJ君はさすがにスキーのプロ。軽やかな滑りだった。

2時間で国道まで戻ってきた。中々厳しい山行だったが頂上も踏めて充実感たっぷりでした。