この岳に生きる

「この岳に生きる」とは僕の所属する山岳救助隊の記念誌の題名です。 北アルプス飛騨側で山と共に生きている僕の見た風景です。

2007-04-30 18:58:19

2007年04月30日 | 山岳救助

P1000025_1 顕彰碑とSD垣神主

新穂高にある慰霊碑の移動に伴う、儀式が今日行われた。どのような慰霊碑かというと、30年前滝谷で遭難者を救助に向かった、山岳警備隊員が、二重遭難に遭い亡くなってしまった方を慰霊する碑である。

滝谷といえば、「鳥も通わぬ」と言われたほどの日本有数の岩場である。そこへ自分の危険も顧みず救助に向かい、事故に遭ってしまった。家族の気持ちを思うと察するに余りある。

現代の山岳救助はヘリが主体で安全性が高いが、あるが、当時は全て現場まで何時間、何日もかけて歩いて行ったのである。

遭難現場という場所は険しく救助隊員までもが危険にさらされる場所がほとんどである。日頃からの訓練や隊員同士の強い信頼感がより安全に救助を行う基本だと思い、二度と事故を起こさないと慰霊碑の前で改めて誓った。


2007-04-27 19:42:39

2007年04月27日 | 山岳救助

P1090050_2 双六岳から弓折に続く稜線(奥は笠が岳)

明日からGWが始まる。僕は貴重な稼ぎ時なので、期間中はずっと仕事だ。

山は登山者で大賑わいになる。立山から薬師岳を超えて、双六岳に至るルートは「日本のオートルート」と呼ばれる山スキーには最高のルートなのである。僕はまだ行ったことはないが、いつかは挑戦してみたい、憧れのルートだ。双六小屋もこの期間中だけ営業する。今日、その小屋開けに向かっていた小屋の従業員の方が途中で事故に会ってしまった。とても残念である。

GW中はとにかく遭難事故がないよう祈るだけである。           


2007-04-23 11:01:44

2007年04月23日 | 子育て

P1090083_2 キャベツを刻む娘

夕食に餃子を作った。

子供達も一生懸命手伝っていた。

自分達だけで作った方が早いかもしれないが、手伝おうという気持ちは、やはり大事にしたい。

自分で何かを作り上げるというのは、大変なことかもしれないが、出来上がったときの充実した気持ちは山に登った達成感と同じで、とても大事である。、また次やってみたいとあえて困難に向かっていくようになってほしい。

P1090082_2 ふざけながらショウガを擦る息子

出来上がった餃子を早速焼いてあげたら、自分で作った物はやはり一味違うらしく、食べまくっていた。


2007-04-21 14:16:12

2007年04月21日 | 山岳救助

P1090040_2_3

   雲湧くジャンダルム

北アルプス飛騨側の春山偵察を県警山岳警備隊と航空隊とで僕達民間山岳救助隊も参加して行った。

雪が少ないと言われている今年だが、約2300mから上はいきなり雪が増え例年並に雪がある。

P1090066_2

抜戸稜線セッピの様子

セッピの張り出しは、場所によって3~4mである。

まだまだ、雪崩やセッピの踏み抜きにには充分注意が必要である。


2007-04-20 07:50:57

2007年04月20日 | インポート

P1000005_4  木道をガシガシ歩く悪友

鍋平高原も雪が溶け春の日差しが気持ちよく感じられるようになってきた。

悪友と二人、体力作りへ自転車で走り回りに行ってきた。鍋平には森の中を散策できるように木道や遊歩道が整備されている。

しかし利用する人は少なく、近年荒れてきている。地元の僕達としてはキレイして、多くのお客さんに利用してもらい新穂高の自然に少しでも触れてほしいところである。

P1000013 ミズナラの巨木

所々にある東屋からは北アルプスが目前に見え、ブナやナラなどの巨木たちが迎えてくれる。

いろんな新穂高の楽しみ方があるのである。


2007-04-18 20:44:19

2007年04月18日 | 山行記録

Dscn1929_2 今Zガイドと僕半分

家の近所に、僕と一緒の山岳ガイド協会の所属している今Zガイドという人がいる。

普段は酒の好きなただのおじさんなのだが、実は山の中ではすごい人なのである。歳は70歳近いのだが、とにかく強くスキーもうまい。

若かりし頃は数々の岩場を登り、ヨーロッパアルプスや、ヒマラヤへ遠征したらしい。2年ほど前もアラスカのマッキンリーへ個人で行き、見事登頂された。

最近は僕と一緒に山スキーへ行っているが、知識も豊富なので、僕にいろいろ教えてくれて勉強になる。

僕にとっては近くにいる、とても貴重な人である。

一緒に酒を飲んだり出かけることもあるが、山談義は尽きることは無い。いつまでも元気で山を駆け巡ってほしい。

Dscn1921_2 かっ飛ばす今Zガイド


2007-04-15 22:30:57

2007年04月15日 | 子育て

P1000001_4 笠が岳をバックに

昼休みに子供達と鍋平へ、春の虫探しに行ってきた。

暖かい陽気だったので散策するにはとても気持よっかった。

土を掘り起こしてみたがまだまだ虫はいなかった。

まだ雪が残っている場所があったので滑って遊んだ。

P1000003 難所を乗り越える

途中木が倒れて道を塞いでいた。

お兄ちゃんは簡単に乗り超えれたが娘には難しいようだったので、見ていたらお兄ちゃんがちゃんと面倒を見て妹を助けてなんとか通過できた。

頼りになるお兄ちゃんぶりを見せてくれて安心した。


2007-04-14 14:07:33

2007年04月14日 | 子育て

P1090012_2 僕に似ている

1ヶ月程帰省していた、妹母子が、今日自宅のあるドイツへ帰った。

ここへ来た頃はハイハイもままならなかった、1ローも僅かな間に大きくなって前へ進むようになり、歯も生えてきた。

僕の子供達も二人おり、とても賑やかな1ヶ月であった。簡単には来る事ができない、遠くへ行ってしまったが、向こうのお父さんも待っているので仕方が無い。少し穴が開いたようになってしまったが、次会える時は走り廻っていることだろう。


2007-04-13 09:21:43

2007年04月13日 | 山行記録

                                  P1080744 ワサビ平小屋の様子

先日の弓折岳へ山スキーへ行った同じ時、YASUHIRO先生たちも双六岳日帰り山行を行っていた。

双六岳を日帰りとなると、最低でも12時間はかかる。天気が今一好くない日だったが、彼らは高いモチベーションを持ち続けていたので、やり遂げる事ができたのだろう。僕も左俣谷のあのデブリを見たら意気消沈したが、その山行を成功させるには、高いモチが必要である。そのためには心強いパートナーが必要である。

P1080753_1 秩父岩(ジャンダルムの様)

P1080779 ここはデブリ天国か


2007-04-11 23:29:54

2007年04月11日 | 山行記録

Dscn1902_3 猛烈なデブリを行く

今日は近所の山岳ガイド二人と僕で弓折岳を山スキーで目指した。

朝5時過ぎに左俣ゲートを出発し、黙々と林道を歩いた。小池新道取り付きからは、猛烈なデブリ(雪崩の痕)の連続であり凄まじい規模に唖然とした。しかもデブリは普段のように締まっておらず、グスグスであり通過するのに難儀した。

Dscn1908 正面に弓折岳

6時間程登って、稜線に出た所で、ガスが出てき雪が降り始めてきた。おまけに斜面はカチカチになってきたので、残り100mで引き返すことにした。連れの二人は体調不良で途中からは僕一人で登っていた。

Dscn1918 快適斜面を飛ばす

帰りはひたすらザラメ雪の斜面を滑り続け、2時20分新穂高に着いた。そこそこ楽しめた一日だった。