この岳に生きる

「この岳に生きる」とは僕の所属する山岳救助隊の記念誌の題名です。 北アルプス飛騨側で山と共に生きている僕の見た風景です。

真夜中のレスキュー

2011年06月28日 | 山岳救助

2011062800240001 暗闇で見ると怖さ倍増。

昨夜、午後8時頃山の中で動けなくなって救助を求めている登山者がいるので助けに行って欲しいと電話が入った。

こんな時間からですか!?外は本降りの雨が降っているが行くしかない。

警備隊員のS村君と二人で行く事にした。遭難者は怪我は無いが雨が酷く、テントが浸水してきたとかで救助要請してきたという。

午後9時、登山開始。もちろん真っ暗闇。雨も強い。登山道もほとんど川状態。正直勘弁して欲しい。

登るにしたがい、雪渓が出てきた。登山道が無い。昼間なら何てことなく分かるのだが、ガスも濃いのでほとんど分からない。GPS持ってきて良かった。それを頼りに進むが途中、藪漕ぎとなってしまった。こんな時間に雨の中藪漕ぎなんて初めてである。S村くんと二人、励まし合いながら何所にいるともハッキリ分からない遭難者を捜したが、上部はまだ雪が多くその都度GPSを頼りにするしかない。

2時間ほど登ると風も出てきた。すでに全身びしょ濡れ。早く見つけたい。ホイッスルや大声で呼びかけながら捜した。S村君が雪を踏み抜いて靴が完全に浸水して泣きが入った頃僕の目の前に光の筋が見えた。見間違いかともう一度確認したら間違いなかった。おった!S村くんと僕は俄然気合が入る。少し藪を漕いだところに遭難者はいた。

良かった!分かっていたが怪我は無いかと問いかける。大丈夫だ。充分歩けるので保護しながらGPSのトラックを忠実に辿って下山する事にした。今回はGPS様様様である。

半分くらい下ったところで応援の二人の警備隊員と合流。仲間は本当にありがたい。安心するがまだ気が抜けない。2時間ほどで指導センターに着いた。

帰宅すると時刻は午前2時。

厳しいレスキューだったが無事終えてよかった。

2011062800310000 ヘッドランプだけが唯一の灯り。


岳連研修会&R&F

2011年06月27日 | 日記・エッセイ・コラム

P1080785 タイヤを落とします。

日曜日、伊木山で岐阜岳連の確保研修会に参加してきた。

学生さんも含め30名ほどの参加者。

タイヤを落として肩がらみで制動確保の練習や落下係数の意味などを勉強した。また、結び方の全く基本的なことも再度確認。基本はやはり確実に自分の物にしたい。

参加者が多いので沢山のことが出来ないがこれも研修会(講習会?)

P1080786 さあバイクを使って何をはじめるのでしょう?

地元のakiさんには伊木山を使うことで大変お世話になりました。お陰さまで研修会を終えることができました。

ありがとうございました。

2011062618460000 クライミングジムR&F

研修会が終わった後、akiさんの登攀家集団

Right&Fast所属の方が経営したいるクライミングジムR&Fへakiさんのお誘いを受け伺った。

まだオープンしたてのこのジム、ひろーい!

天井も高く開放感があって素晴らしくカッコイイジムだった。

ハイマウントで修行した成果をakiさんに見せるべく早速登ってみる。

結果、あえなく撃沈。見かねたakiさんから基本から教えていただいた。ちょっとした体の動かし方で次のホールドの取りやすさが全く違ってくる。いかに今まで力で登っていて基本が分かっていなかったことを痛感した。それにしてもakiさんの講習は為になった。

やはりプロから教わることは我流でやるより上手くなる道が近くなる。ホント頭を使ってやるスポーツである。

ジムを終一緒に食事に行きいろんなお話しをさせていただいた。

熱血漢との会話こそ自分の勉強になるのであった。


少しだけ。

2011年06月23日 | 日記・エッセイ・コラム

2011062209080000 きれいです。

知り合いの山岳ガイドさんからホールドをもらった。

10年ほど前の物だが、全く使っていない新品だ。

全部で40個ほどあるので早速合板に、とりあえず付けてみた。厚さ20mmある合板だ。しかし、長さ2m、幅1mほどのが1枚あるだけなので、まだまだである。

本当はどこか大きな壁か何かに合板ごと貼り付けたいのだが今のところ見つかっていない。

壁に立てかけて置いたら子供たちが早速嬉しそうに登っていた。

2011062316450000 適当にホールド付けてみた。

もっと大きな壁を作って、トレーニングできるようにしてみたい。

どうぞ皆さん御協力お願い致します!

北アルプスの麓のこの地にも、小規模でいいので壁が必要だと勝手に思っています。

先日子供たちを連れてハイマウントへ行ってきました。子供たちの登りを見てやってください。

110622_180618 登る娘。

110622_183101 登る息子。


山岳資料館

2011年06月22日 | 本と雑誌

2011062114070000 展示品の一部。昔の貴重なスキー。

高山市内に山岳資料館がある。

どなたでも無料で気軽に入ることが出来るので興味のある方は是非どうぞ。

展示品は非常に貴重な物ばかりである。

麻のザイル、ハーケン、カラビナ、アックス、アイゼン、現代のツールとはかけ離れた登攀用具も沢山あった。

中でも目を引いたのが飛騨産のピッケルである。多分100年近く前のピッケルであろうか。誰が作ったのか分からないが非常に美しいピッケルだった。

2011062114200000 資料館外観。

僕が行ったときたまたま山岳会の重鎮が資料の整理をしていて、詳しく解説していただいた。

ヒラリーが飛騨を訪問した時の様子や、南裔(なんねい)禅師直筆の屏風(重文級)などなど、見応え充分である。

まだ展示されていないが古い山岳図書など素晴らしいものが一杯だった。

ほとんど飛騨山岳会関係の資料で100年以上の歴史を持つ飛騨山岳会と飛騨の岳人達の偉大さを改めて感じさせられた。

2011062114200001 飛騨山岳会歌碑。裏に会員の名が刻まれている。僕の名前もあった。


2011-06-16 17:04:32

2011年06月16日 | 日記・エッセイ・コラム

2011061611480000 フリクションヒッチで自己脱出。

今日は久しぶりに穂高UJ君とちょっとした岩登りの練習をした。

最近ジムばっかりでロープを使ったクライミングをやっていなかったのでダメである。

いつもの河原の岩を登ってみた。ジムの成果もあってか昨年より楽に登れる感じ。気のせいかなあ?少しでも上手くなっていたら嬉しい。

登る事も大切だがセルフレスキューの訓練も大切。

UJ君とあーだこーだ話しながら色々やってみることにした。とりあえずフリクションヒッチでロープを登り返した。

午後からはもうちょっと良い場所を探してみたが中々ない。

次回は昨年練習したリーダーレスキューと結び目通過をやってみよう。あれからほとんどやっていないので忘れてしまっている部分もある。

反復練習は大事である。誰か付き合ってください。


2011-06-10 12:53:15

2011年06月10日 | 日記・エッセイ・コラム

P1080690 鮮やかな色の朴葉(ほうば)

カミさんが朴葉寿司を作ってくれた。

朴葉は殺菌作用があるようで昔からいろんな食品を包んだりしたようである。

また、香りも良くほのかに葉の香りが寿司に移って美味しい。

飛騨の名物である朴葉味噌は葉の上に甘い味噌を乗せて焼いて食べる。 焼くとさらに香りが立ちご飯が進むくん。


2011-06-04 13:38:15

2011年06月04日 | 畑仕事

2011060111220000 ズッキーニ達。

今年もフランスからズッキーニの種が届いた。

Kaorikoさんいつもありがとうございます。

今年は丸いのと普通の2種類である。じゃが芋を沢山植えすぎたので昨年よりは少ないが今年も充分できそうです。

ハーブ各種も芽が出て順調に育っている。

畑仕事も忙しい。


2011-06-01 16:33:52

2011年06月01日 | 日記・エッセイ・コラム

P1080639_2  カントウマムシグサの茎の柄。

梅雨のこの時期山には行かないのでたまにクライミングジムに通っている。

楽しいのではまってしまった。

さらに上級を目指して精進します。

雨で周りの植物もグングン伸びている。やたらと目に付く植物にカントウマムシグサがある。この草なんといっても独特の姿である。茎の部分(本当は茎じゃないみたい)の柄がマムシの柄に似ているのでこのような名前がついたようである。

はっきり言って気持ち悪い。特に下の根に近い部分の柄は不気味である。さらに上の花にあたる部分の形は蛇が頭を垂れている姿に似ていて、薄暗い雨の日山の中でばったり出会うとオドロオドロしい。

P1080643 マムシグサの頭。

しかしそのすぐ隣には可憐な、クルマバソウがひっそり咲いていた。

小さな白い花もカワイイが、ひときわ僕の目を引いたのが葉の部分である。

名前の由来の車の車輪のような葉は何とも愛らしく小さな花を際立たせているように感じた。

写真撮影が下手なので上手く撮れなかったが実際はもっと綺麗だ。

思わず一輪摘んで机の上に飾ってある。

色んな山野草を勉強するのもまた楽しい。

こちらも精進します。

P1080647_2 クルマバソウ

高さ20センチくらいになります。