この岳に生きる

「この岳に生きる」とは僕の所属する山岳救助隊の記念誌の題名です。 北アルプス飛騨側で山と共に生きている僕の見た風景です。

息子の旅

2013年07月26日 | 子育て

Img_20130724_072713 眠そう。行きたくないのか?

息子が一昨日から5泊6日で旅に出ている。

能登と乗鞍の青少年の家で、「自立心を育む体験プログラム、海から山へ塩の道をたどる!」という企画で海に潜ったり山に登ったりと色んな体験ができる企画に参加している。

夏休みは僕の仕事柄、遊びに連れて行ってやることはできなので自分から言ってみたいと言い出した。

学校とは関係ないので、全く知らない子や大人達の中で過ごす事はストレスになるが共同生活を学ぶ良い経験になるはずだ。

今日は3日目、連日天気が悪そうだが朝から地引網漁の体験をしている頃だろう。

少しでも成長して帰ってきてくれる事を期待しているが親としても子離れの練習になりそうである。


西穂パトロールで。

2013年07月24日 | 山岳救助

1374554007124 ハダシ。オーマイガー!

昨日horiさんと雨の中、西穂へパトロールに行ってきた。

独標まで行って山荘に戻ってきたら裸足の外国人が歩き回っていた。山荘で靴を脱いだのかなって思っていたがその後そのまま走って下山していった。思わず笑ってしまったが、国が替われば色んな方がいますね。 良い子はマネしないように!

取り合えず夏山シーズンが平穏でありますように・・・。


頼まれ事

2013年07月17日 | 日記・エッセイ・コラム

先日、知り合いのケアマネージャーから僕にある事を依頼された。

内容は、入院している、体が不自由で寝たきり状態の患者さんが間もなく退院するが、自宅が特殊な造りをしていてその自宅に帰るのに力を貸して欲しいというものだった。

その自宅というのは階段を登って家の中に入るのだがその階段がとても狭くかなりの勾配。自分たちの力だけでは家に帰してあげる事ができないようであった。

知り合いは市役所の福祉課や介護タクシーなどにお願いしてみたが無理という返事だったらしく僕が山岳救助隊に入っているので困り果てて連絡してきたようだった。

しかし、僕は山でレスキューに行ったことは何度もあるが町の中で、しかも建物でなんかやったことはない。しかも、その作業中に患者さんに何かあったらとても責任取れないので安請け合いなんかとてもできない。

初めはお断りしたが他に頼る人もいないので責任はこちらで持つとま言うので、じゃあ出来る範囲でやってみようと受けた。

そこで準備したのが遭隊協から借りてきたバーティカルストレッチャー!まだ新品のピカピカを事情を話しお借りした。

助っ人は悪友とhoriさん。horiさんはレスキューのスペシャリスト。百人力である。

三人で患者さんの自宅へ赴き現場を確認したがやはり大変そうだ。

患者さんが自宅に到着し早速準備をして搬送することにした。患者さんは胃ろうをしていて背負うことができない。

バーティカルストレッチャーを伸ばし患者さんを寝かせる。horiさんは患者さんに温かい言葉を掛け安心させる。怯えているようだった。

装着完了したので3人で搬送開始。階段は狭く急だが山に比べれば何て事はない。しかもこのストレッチャーは柔らかいので狭い階段でも丸まってスムーズに搬送できた。

患者さんを寝なれたベットに問題なく寝かせることができてホッとした。

搬送成功である。強張っていた患者さんの表情も笑顔になっていた。

今回のようなことは初めてだったがとても勉強になった。

バーティカルストレッチャーの機能の高さも分かったし患者さんへの接し方もhoriさんから学んだ。

何よりも患者さんが最も安心できる自宅へ送り届けることができて僕も嬉しかった。

悪友、horiさんご協力ありがとうございました。


錫杖またまた1ルンゼ

2013年07月12日 | 山行記録

Img_20130711_105558 もうすぐ終了。

いつものO森君と今シーズン初の錫杖へ行ってきた。

僕は前日の登山道整備で頑張りすぎて体は重い。

O森君はとても快調そうで張り切っている。

7時半登攀開始。1ピッチ目昨年からトラウマになっているO森君がリード。前回と全く違ってメッチャ速い!あっという間に1ピッチ目を登りきった。相当ジムで鍛えたようだ。やられた。

あとはツルベで登る。

Img_20130711_090110_2 3ピッチ目。O森君リード。

合い変わらず緊張するがトラブルも無く登れた。

条件が良くて学ぶ事が無い?

懸垂も手順を確認しながら下りるがまだまだ自分は未熟だった。

O森君と下山中次なる目標を語った。

いつもありがとう!O森君!


登山道整備その②

2013年07月03日 | 日記・エッセイ・コラム

Imgp2212 段を作ります。

日曜日に引き続き昨日も登山道の整備に行ってきた。

毎年町内会で行っている行事で、焼岳の麓に住む僕たち住民で焼岳登山道の整備を行っている。

昨日は20名ほど集まってくれた。

草を刈る人、神社のペンキを塗る人、道の悪い箇所を直す人。それぞれの担当を皆一生懸命働く。山に登りながらの過酷な作業が1日続くがグチを言う人は誰もいない。これも皆焼岳の登山道を大切に思っているからだろう。

Imgp2210 鍋助横手下の横切る道にロープを張った。過去に滑落して死亡事故あり。

今年も十分な登山道の整備ができた。

皆さんお疲れ様でした。ありがとうございました。

これとは別に登山道下部で崩壊の恐れが一部あるため登山道の付け替え作業も行っている。結構な距離があるので大変な作業がまだまだ続きますので皆さんご協力お願い致します。


久しぶりの訓練

2013年07月01日 | 山岳救助

1372566115347 新しく考案されたレスキューハーネス

昨日は山岳救助隊の訓練が西穂~焼岳間で行われた。

訓練といっても登山道の整備も含んでいたのでそれほどの内容では無かった。

やはり訓練は訓練、整備は整備で分けてやらないと結局どちらも中途半端になってしまって一日がもったいない。

昨日はほとんどの隊員がただ歩くだけになってしまった。

訓練は難しいもので、あらかじめしっかり内容を練らないと実のある物に中々ならない。同じ隊員でも経験のある者無い者とでは同じことをやっていてももったいないこともある。

僕らの救助隊はそれほど厳しい現場に最近は行かなくなったが最低限のロープワークなどは知っていて当然だし訓練でスキルアップしていきたいと思っている隊員がほとんであると思っている。

自分は下っ端なので訓練内容にケチを付けるつもりはないが、より実践に近い訓練をやりたいと思っている隊員も多い。