この岳に生きる

「この岳に生きる」とは僕の所属する山岳救助隊の記念誌の題名です。 北アルプス飛騨側で山と共に生きている僕の見た風景です。

堰堤の氷

2008年02月29日 | 山行記録

P1110481 アイス初挑戦K村氏

僕の自宅の近くに以前から気になっていた堰堤の氷の状態を見に同じ救助隊仲間のK村氏と行ってきた。遠くからはいつも見ていたが近くまで行ってみるのは初めてだ。

車道からスノーシューを付けて林道へと入る。歩き初めて約10分ほどで目的の堰堤に着いた。やはり凍っている。この2月は冷え込んだ日が多く約15mの堰堤の上から下までしっかり氷の壁が出来ていた。

早速登ってみたいがその前にロープのセッティングをするために堰堤の上に回りこんで上がってみた。しかし立ち木が少なく支点となる物がない。いろいろ探してみたが見つからず諦めて、今日のところは少し遊んでみることだけにしようということになった。

P1110478  上までしっかり凍っています。

今日はあまり時間がなくかじる程度だったが、しっかりロープを脹れれば、すぐにアイスクライミングの練習に行ける格好の場所となりそうだ。奥飛騨には氷の滝がありそうでなかなかない。丹生川には立派な滝の氷があるそうだ。

今回の堰堤の氷は水量が多く薄いのであまり長い期間は楽しめそうにない。

貴重な奥飛騨の氷なので少しでも長く楽しみたい。

P1110471 暖かかった今日、やはり抜戸の稜線から雪崩が発生していた。破断面がよく分かる。高さは2~3mくらいだろうか。穴毛はきれいだったので、上部で止まっているらしい。


猫岳山スキー&テレマーク

2008年02月19日 | 山行記録

P1110419_2  快適な尾根を行く 

今日は奥飛騨のスーパースキーヤーミット君と猫岳へ山スキーに行ってきた。最近シールを買ったというミット君からどこか行きましょうと声をかけてもらったので、それなら多少は登り応えのある所がいいでしょうと思い、猫岳を選んだ。ミット君はテレマークである。

P1110422

槍、穂高をバックにミット君

ミット君が仕事を終えてから登りはじめたので9時半と遅めの出発だった。しかし、先行者がいたためフカフカの雪をラッセルすることなく快適に登れありがたい。徐々に高度を上げ焼岳や穂高の素晴らしい景色を堪能しながらの山スキーは実に気持ちがいい。忠実にトレースを辿りながら、スカイラインに出た。

P1110426

正面に目指す猫岳を見ながらスカイラインを行く

大崩山と猫岳の鞍部に出た頃にはガスが出てきて風も強くなってきた。視界も利かなくなりホワイトアウトになってきたが、二人とも気力で山頂を目指した。なんとか山頂に着いたが風も強く寒いので写真を一枚撮りシールをはずして、お待ちかねのパウダーランである。

P1110427

もう少しで山頂ですガンバ!

帰りは極上のパウダーであった。今シーズン最高の雪質である。胸まで粉雪を浴びながらあっという間に、着いてしまった。やはりスキーは速い。山スキー初めてのミット君だったが素晴らしい景色と大自然の中の極上パウダーに感動していた。これで彼もはまっていくに違いない。ミット君お疲れ様でした。また行きましょう。

久手牧場発     9:40

夫婦松駐車場  11:40

猫岳山頂    13:55

久手牧場着  15:10


なつかしの映画

2008年02月15日 | 映画

Pap_0124 穂高岳賛歌のタイトル

最近倉庫を整理していたら、懐かしいビデオテープが出てきた。「穂高岳賛歌」という映画のテープである。これは今から30年近く前の映画で、穂高岳山荘の支配人だった方が7年かけて撮影した作った映画である。僕が小学生の頃初めてこの映画を見、とても感動し強烈な印象を受けテープが擦り切れるほど何回も繰り返し見たのを覚えている。

今日久しぶりに見たが、映像は古いが穂高の四季の厳しさや美しさが素晴らしいし、ナレーターと音楽が絶妙にマッチしている。今も色んな山岳映画があるが、これほど味のある作品はもうないだろう。32分だけの映画だが僕にとっては忘れられない大事な映画である。


祝!桂冠&輝山

2008年02月14日 | 山行記録

Pap_0121 関係ない人まで胴上げされてました

昨日は、この春で退職される、山岳救助関係の方たちの桂冠を祝う会が、開かれた。山小屋関係、警備隊員、救助隊員、航空隊員、OBの方など総勢50名近くの大宴会となった。40年の警察人生中、約20年近く山岳関係を過ごした警備隊長も辞められるが、ヘリもない時代に山へ救助に行く事は大変なことだっただろう。長い間お疲れ様でした。

Pap_0118 樹林帯を登るT根さん

そして、今日は山岳会の、8000mサミッターT根さんと輝山へ山スキーへ行ってきた。冬型の気圧配置が続いているので登り初めから膝ラッセルだった。

誰もいないと思っていたが、4人組が雄たけびを上げながら楽しそうに滑り降りてきた。最高のパウダー!と喜んでいた。雪が降ったり止んだりしながら頂上に着き、昼食としいよいよ楽しみの滑りである。胸までパウダーを浴びながら最高の雪質を味わいながらあっという間に滑り降りた。やはり山スキーは最高だった。


ブラインドスキー

2008年02月06日 | 日記・エッセイ・コラム

P1110401 天気も好く快適斜面です

今日は、NPO法人野あそび倶楽部が開催しているブラインドスキーを手伝いに位山モンデウスへ行ってきた。

ブラインドスキーとは目の不自由な方たちがスキーを楽しむのをサポートするのである。僕は初めての経験だったが、何年も前から行われているそうである。目の不自由の人がどうやって滑るのか想像もできなかったが、いざ滑り出してみると、とても驚いた。とにかく上手く速いのである。うかうかしていると、置いていかれるくらいである。ただ障害物や人が立ち止まっているのが分らないのでその辺を僕達が声でサポートするのである。滑りに関しては全く問題なかった。

僕がサポートした方は快適に風を切る気持ちよさが最高ととても喜んでいられた。僕も喜んで頂けた事に嬉しくなり、目が見えなくても人生を思いっきり楽しんでいる姿に勇気をもらう事ができた。

来年も是非参加したい。