槍ヶ岳山頂からの眺め。標高3180m
1シーズンに1回くらいはビックルートに挑戦したい。今日、奥飛騨のスーパーテレマーカー、ミット君と槍ヶ岳日帰りに挑戦してみた。今シーズン僕にとって最高のパフォーマンスとなった。
穂高をバックに。
起床は2時半、新穂発、3時半とした。今日は長丁場になるし、晴れて気温も上がれば暑くなる、雪崩の危険も増すので早めの出発とした。
まだ暗いのでライトの明かりを頼りに歩き出す。歩き初めてすぐ、夕べのうちに作っておいたサンドイッチを冷蔵庫にいれたまま持って来るのを忘れたことにきずいた。しまった。どうしよう。ミット君がおにぎりを分けてくれた。申し訳ない。感謝である。
右俣林道の雪は途切れているのでスキーは使えない。長く辛い林道を無心に歩き続け2時間で白出沢を越えた右俣谷左岸に降りた。あとは川沿いに豊富な雪道をスキーで登る。チビ谷のデブリは降雪のお陰でスベスベ。難なくクリヤ。滝谷もデブリは無く快適にクリヤ。7時40分、槍平着。雪は多く冬季小屋の屋根の上には3m近く積もっていた。
槍平からの穂高。
小休止のあと槍平を出発し飛騨沢へ。天気も回復し日差しが暑い。途中3人のスキーヤーが降りてきた。前日槍平に泊まったらしい。長くて急な飛騨沢斜面をあえぎあえぎ登り続け、10時48分飛騨乗越に着いた。信州の山並みや槍の穂先が良く見え感動ものである。
槍ヶ岳と槍岳山荘。
乗越にスキーをデポし、アイゼンを装着しいざ穂先へ。山荘は1階が雪に埋まっており2階部分しか見えない。穂先へは雪と岩のミックスで登りにくいが11時40分、登り始めて7時間槍ヶ岳山頂に着きました。誰もいない貸切の山頂だった。この時期槍の穂先に立てて感無量。
山頂の祠。
しかし、まだ帰らなければならない。早々に山頂を後にしデポ地へ。
さあ、飛騨沢の大滑降の始まりである。この大斜面、どうやって滑ってやろうか。とにかく二人で雪原に飛び込んだ。辛く長い道のりだったがあっという間に落ちていく。雪は適度なザラメで快適だった。あっという間に槍平着。12時51分。
飛騨沢にエントリー。ミット君。
後は重くなった雪の上を滑りながら帰るだけ。すっかり春めいた山の風は心地よかった。新穂着午後3時半。12時間行動だったが大満足の1日となった。
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