今朝、ラテルネ師匠から電話がかかってきて、白出出合い付近で動けなくなっている登山者を見つけてその人の荷物を持って新穂高まで下りてきたが、その登山者は歩行が困難で、まだ山の中にいるので降ろすのに協力してほしいとの連絡だった。
その登山者はどうも水が飲めなくなっているようで昨晩も下山しきれなくてビバークしたらしい。ラテルネ師匠は水を飲めないことによる血栓を心配されていた。
ラテルネ師匠の頼みならほかっておくことは出来ないので、仕事をほかって駆けつけた。個人的な救助なので遭難扱いにはならないが比較的元気で新穂までなんとか下ろすことができた。
それよりもラテルネ師匠はソロで滝谷4尾根に登攀に行く途中で自分の山をやめてその人の救助に当たっていた。
自分の楽しみにしていた山を投げ打ってその方を助けたのであるが、見て見ぬふりをして通過してしまう登山者もかなりいたようだった。
その登山者はしきりにお礼を言って別れたがラテルネ師匠は笑顔で見送っていた。
自分の山がオジャンになったにもかかわらず、笑顔で見送る事が僕にはできるだろうか・・・?