この岳に生きる

「この岳に生きる」とは僕の所属する山岳救助隊の記念誌の題名です。 北アルプス飛騨側で山と共に生きている僕の見た風景です。

上高地散策

2019年06月30日 | 日記・エッセイ・コラム

神秘的な田代池

先日天気が良かったので上高地に散策へ行ってきた。アメリカから妹家族が来ているのでアメリカ人の義弟に地元の美しい場所を見せてやりたかった。

平湯まで自宅から15分。平湯から30分弱と上高地は近い。

大正池で下車し河童橋まで歩くことにした。

大正池の立ち枯れの木は年々少なくなってきている。独特の雰囲気を醸し出していた貴重な存在だったが自然の輪廻で仕方ない。

いつまでも立っていて欲しい。

自宅は焼岳の向こう側。歩いても帰れる距離だ。

穂高の雄大な景色を眺めながらの散策は気持ちよかった。

河童橋周辺のレストランで昼食をとってケーキやコーヒーも飲んでお腹一杯になって帰路についた。



山岳救助訓練

2019年06月29日 | 山岳救助

下山は背負い搬送を兼ねて。

先日僕の所属する山岳救助隊の訓練がおこなわれた。

今回の参加者は救助隊、警察の山岳警備隊合わせて20名ほどである。出発地でいろんな装備を大量に皆で分けて持っていく。

ロープ、ストレッチャー、カラビナ、スリング、プーリー、AD等々。まずは地元の山を2時間ほど掛けて山頂目指して登った。

ロープなどを駆使してレスキュー。

下山しながら途中の斜面で懸垂下降や遭難者の引き上げ訓練を開始。警備隊員からの指導のもと皆真剣に取り組んでいた。

状況にあわせて支点の構築などは頻繁に訓練を重ねて経験を積まないと中々スムーズにできない。いかに日頃からの救助隊員としての意識や訓練が大事か改めて気付かされた。

訓練を頻繁に行なっている警察はさすがに頼りに成る。自分たちも日頃仕事を持っている民間人の集まりだがレスキューの現場に行けばそんなことは関係ない。

少なくとも足だけは引っ張らずあてにされる存在とならなければならない。

引き上げ訓練を終えてあっと言う間に時間が過ぎて下山開始。遭難者を背負っての下山である。

僕も久しぶりに人を背負って歩いたが中々沢山歩けるものでもない。皆で交代で背負うが仲間の存在は本当に有り難いものである。

訓練後はこれも久しぶりに懇親会を行なった。日頃顔を合わせることがあまり無い人とも親睦を図ることが出来た。

少しでも顔見知りになっていれば現場でもスムーズに行くと言うものである。楽しく飲んだりすることも必要で大事なことである。

定期的に訓練は行なって行きたい。