山は危険がいっぱい
不思議である。夏山警備期間中は大した遭難事故はなかったのに、指導センターも閉まり、登山者も減ってきたかなと思っていた昨日から、たて続けに事故が発生してしまっている。昨日は三件、今日も2件発生してしまった。昨日から捜索している行方不明者を探しに今日行って来た。天気も悪くヘリも飛べないので全て歩いての捜索だが、範囲が広すぎて検討もつかない。今日は沢沿いに遡ってさがした。雨で岩がとても滑る。僕は少し油断したのか岩で足を滑らせ全身を強打してしまった。なんとか立ち上がりみんなに心配を掛けたが骨は折れていないようだったので、気合を入れなおし、さらに遡ったが今日は発見に至らなかった。捜索を打ち切り下山する頃にアチコチ痛くなってきた。明日はもっと痛いだろう。しかしあさってからは本格的にヘリも来て捜索が始まる。痛いとかなんとか言って休んでなんかいられない。もしかして行方不明者は生きていて助けがくるのをじっと待っているかもしれないのだ。
お盆を過ぎても本業は忙しい日が続いている。仕事はもちろん全力である。山岳救助もまた全力やらなければならない。どちらも全力で走り続けるつもりだ。
毎日新鮮な驚きがある畑だが、今日は特に驚いた。最近手入れが出来なく雑草がうっそうとしている所を掻き分けたらなんとスイカが出来かかっているではないか。これを見つけたときは、さすがに感動物だった。半ば諦めかけていたスイカがちゃんと鎮座している姿は思わず拝みたくなるくらいであった。小玉スイカなのであまり大きくならないが大事に育てたい。畑の作物達は子育てとよく似ている。1日として同じ姿はなく毎日が新しい発見の連続で成長がとても楽しみなのである。
農家の人たちが如何に大変に野菜を作っているかが少しは分かったような気がする。僕は趣味程度でやっているがこれを職業にしている方達の苦労は大変なものだろう。食べ物は粗末に出来ない気持ちが一層強くなりました。
中庭で遊んでます
今朝、畑のほうから声がするので見に行ったらコビトが5人遊んでいた。なんだか楽しそうに走り回っていたので声をかけたら逃げて行ってしまったので、大丈夫だよとやさしくしたら、僕に付いてきた。そして、今度は中庭で騒いでいたよ。
ロバ車が行き交う
中国新疆ウイグル自治区のカシュガルで多数の死者が出たテロが発生した。12年も前のことだが僕は登山のためこのカシュガルを訪れ約1ヶ月過ごした。
中国の西の果てにあり宗教はイスラム教がほとんとで人々の顔立ちも西洋系でここが中国かと思わせる地域である。町の中はシシカバブの匂いと煙で煙っていた。人々は温厚でのんびりとしていた。
露天で売られている饅頭みたいなもの
そんな普段は静かな所で今回大規模なテロが起こったなんて信じられなかかった。余程中国政府に対する不満が溜まっていたのだろう。昔から独立を望むウイグル族を漢民族が力で押さえつけてきた。
民族の誇りも自由も奪われてきたのかもしれない。もうすぐ北京オリンピックが始まるのでいろんな制約が課せられているらしい。北京に住むウイグル族のほとんどがウイグルに帰されたと新聞に出ていた。シシカバブの煙などが町を汚くするから追い出されたのだ。ウイグルにいる人が北京に行こうと思っても航空券や列車の切符を売ってもらえないらしい。
ハミウリはとても美味しかった。
平和の祭典のオリンピックというが、一体何のために行うのだろうかと思ってしまう。
あの時知り合って仲良くなったウイグルの人たちはどうしているだろうか。心配になり早く平和が訪れることを、一層強く思う僕でした。
笠新道に咲いていたササユリ
昼休み、ウトウト気持ちよく昼寝をしていたら携帯が鳴った。小池新道で怪我人が出たようなので出てくれというものだった。早速仲間の救助隊員に声をかけ集まってもらい、現場に向かった。林道終点に着いたらすでに通りがかりの登山者と小屋の方達に背負われ山を降りていた。お陰で速攻で救助活動を終わることができた。
たまたま通りがかった方はドクターで完璧な応急処置後施され、大学山岳部のつわものも通りかかり背負ってきたそうだ。怪我をされた方にとっては不幸中の幸いだったのかもしれない。
