この岳に生きる

「この岳に生きる」とは僕の所属する山岳救助隊の記念誌の題名です。 北アルプス飛騨側で山と共に生きている僕の見た風景です。

訓練しなきゃ。

2012年02月28日 | 山岳救助

P1110499_2 過去の訓練の様子。

最近、いつ僕たちの山岳救助隊は訓練したっけ?っと自分でも分からなくなるくらいやっていない。

飛騨側からも1年を通して登山者はやってくるのでいつ遭難事故が発生するかわからない。

天気が悪ければヘリが飛べるとは限らない。そんなとき僕たちが出動することになる。普段山へ行って歩き回っていない人がそんな時救助に向かえるだろうか?

県警山岳警備隊員は最低でも月1回はハードな訓練をしている。出動回数は警備隊が圧倒的に多いが、いつ僕たちも要請が掛かるか分からない。遭難現場は険しい場所が多い。そんな中で自分の安全を作れずに他人を救助するなんて出来るわけが無い。救助に行って自分がケガをしてしまっては元も子もない。自分を守れるのは自分だけなのでやはり訓練は大事である。

しかし、貴重な1日を訓練に使うなら内容の濃い充実したものにしたい。やはり確かな技術、経験を持っている講師を外部からお願いすることも必要だろうと僕は思う。飛騨には素晴らしい岳人がたくさんいる。

その講師は僕たちの山岳救助隊に対していろいろ考えてくれていて、最近も訓練内容を提案していただいた。是非、この訓練を実現して自分たちのスキルアップ、安全につながるようにしていきたい。


クリヤ谷の氷

2012年02月20日 | 山行記録

Imgp0439_2 氷、み~つけた!

以前からクリヤ谷にアイスクライミングが出来そうな氷があると噂で聞いていたので、その存在を確かめに穂高UJ君と行ってみた。

大方、昼近くになってから中尾口出発。中尾口までは自宅から車で1分。これほど近い人もおらんろ。

1時間ほど登ったら右岸にその氷はあった。早速川に下りて氷の下まで行ってみる。おー!15~18m位はあるでしょうか。

Imgp0443 UJ君リード。

チャッチャと装備を整え始めはUJ君リード僕フォロー。右よりのルート。よくこんなところリードするなあ。アイス久しぶりとは思えないUJ君の果敢なクライミングでした。

次左寄りを僕リード、UJ君フォロー。それだけ登ったら結構時間が経ったので下りました。

自宅から1時間ほどにこんな立派な氷があって、よかったです。

Imgp0430_2 本日の錫杖。いつかはこっち!


水無山 山スキー

2012年02月16日 | 山行記録

Photo_2  本日のトラックデータ。

今日は、SS木君と旧河合村にある水無山へ行ってきた。水無山は飛越国境にある標高1505mの山である。標高差1000m、往復12.5キロのルートだ。

さあ、頑張っていってみよう。

Imgp0379 軽々と持ち上げるSS木君。

朝、4時自宅発。途中SS木君をピックアップして河合へ向かう。

上ヶ島に到着し早速まだ暗い中出発。

堅い雪面を順調に高度を上げて行く。ただ黙々と登って行くだけ。標高も1000mを越してくると雪も柔らかくなってきた。それにしても富山に近いこのあたりは雪が多い。奥飛騨とは雪の質が違うので積もりやすい。

Imgp0396 ブナに癒されながら登ってゆく。

杉やカラマツの植林帯を抜けるとブナやダケカンバが出てきた。

ブナの巨木は本当に癒される。

午前中は気温が低かったので樹氷が素晴らしかった。これだけ見に来ても価値がある。

片道6.3キロの尾根だがアップダウンが結構ある。帰りは難儀しそうだ。

Imgp0399 樹氷のトンネルを抜ける

飛越国境付近まで上がると素晴らしい展望が広がってきた。

槍、穂高、乗鞍、御岳、白山、遠くは剣岳まで、今日は天気が好くて幸せだった。

Imgp0402 ここは樹氷天国。

ますます樹氷が美しくなってきた。

湿度が高い雪だから木に付きやすいのか。奥飛騨では高い山で無ければ中々見られない。

ラッセルは靴くらいの高さでさらに高みを目指す。

Imgp0398 さあ、水無山が見えてきた。

登り始めて3時間半、ようやく水無山山頂が見えてきた。

右側から登ってゆく。

山頂付近はセッピが長く、大きく張り出していた。僅かなセッピの切れ間から稜線に出ると頂上はすぐそこ。

Imgp0404山頂の標識と愛機。

登り始めて丁度4時間山頂に着きました。風も無く、遮る物も無く、他に誰も居るわけでもなく、貸切の水無山である。

記念撮影をして、シールを剥がし、さあ、楽しい滑りで帰りましょう。

頂上からしばらくはパウダーが残っていて快適だった。

しかし、登ってきた尾根はアップダウンが結構多かったので、1400m付近から思い切って沢に飛び込んでみる事にした。

コレが正解だった。沢の中は超快適。どんどん高度を下げて行く。速い速い。アッというまに登り返し地点に着いた。ここからシールを付けて登り返し。

Imgp0412_2 山頂からのSS木君の滑り。快適です。

その前に昼食にする事にした。

日差しも出てきて青空も広がり、春のようで気持ちいい。

チキンラーメンを煮て食べて登り返しに備える。

尾根をトラバース気味に登ってトレースと合流。

シールを剥がしたが、さらにアップダウンがあって結構難儀した。雪質もモナカだったりカチカチだったり下部はひたすら標高を下げるのに必死。

Imgp0416_2 谷筋の滑降。

それでも1時前には上ヶ島に帰還。

少し長めの今日のルートに二人とも大満足の一日となった。

急遽、仕事で行けなくなったいつものO森君はさぞかし残念だっただろう。

まだ、山スキーの時期は続くので次回お願いしまーす!


白い槍

2012年02月11日 | 今日の槍ヶ岳

P1110172_2 本日の槍ヶ岳。

久しぶりに顔を見せてくれた槍ヶ岳だが、今日は真っ白だった。いつもは雪が付かず、黒々としているが一冬に数回だけ真っ白になることがある。

比較的気温が高い時、下界では雨が降っているような時は標高の高い槍ヶ岳では湿った雪が降って風に飛ばされず槍の穂先にも雪が着くのだろう。

いつもと違う槍ヶ岳の姿に息子も興奮気味だった。

白い槍は美しい。

P1110184 ついでに白い焼岳。

P1110180_2 白い錫杖岳。


たまにはフレンチ

2012年02月09日 | 食・レシピ

Imgp0358 前菜盛り合わせ。

先日、カミさんと高山市内にあるフレンチのお店、華MOKURENさんへ、行ってきた。

他のお店の料理を食べるのも僕にとっては勉強で、少々値が張っても美味しければ安い授業料である。

初めて伺ったお店だが建物は旧家を改築してお店にしたらしく落ち着いた感じで雰囲気はとても良かった。畳のお部屋にテーブルが二つの個室のようでとても静かだ。

僕達は2800円のランチのコース料理を注文した。

前菜は見た目も綺麗でもちろん美味しい。続いてミートソースのパスタ。まさかパスタが出てくるとは思わなかったが器も綺麗で美味しかった。

さらにカボチャのポタージュ。メインは僕は鹿肉を注文。カミさんは仔牛のカツレツ。

Imgp0362 鹿肉のロティ。スグリのソース。

甘酸っぱいスグリのソースが鹿肉に良く合っていた。

デザートはキャラメルムースとリンゴのオレンジリキュール風味?とコーヒー。

アンティークな調度品も多く、雛人形も飾ってあった。

食器、建物、料理、雰囲気、どれも上品で、リッチなお昼を過ごせました。

Imgp0366 古風な建物の入口。