ヨモギ[蓬](キク科)
本州~九州の山野に生える多年草。根生葉は欠刻~鋸歯のある楕円形で羽状分裂します。茎葉は羽状深裂し、裂片は2~4対からなります。
9~10月、茎先に円錐花序を出し、淡褐色の頭花を多数咲かせます。
乾燥した葉を、艾葉(ガイヨウ)といって、腹痛、吐瀉、止血などにもいます。また、葉裏の綿毛を集めてお灸の艾(モグサ)として用います。
オオバコ[大葉子](オオバコ科)
全国の日当たりの良い道端や荒れ地に生える多年草。葉は根生し、卵形で先は鈍頭、縁は全縁 です。
4~9月、花茎を伸ばし、穂状に花を多数咲かせます。このオオバコはちょうど花が終わった所のようでした。
種子を車前子(シャゼンシ)と言って、消炎、利尿、止瀉、鎮咳の目的で用います。また、全草を車前草(車前草)と言って、利尿、鎮咳、胃腸薬 として用います。
オオバコの種皮は膨張性、保水性に優れ水分を含むと膨れてゼラチン状になります。そのため便通改善やダイエットに用いられ、サイリウムなどとして売られています。
ジュズダマ[数珠玉](イネ科)
日本各地の水辺などに生える、熱帯アジア原産の多年草。葉は線状披針形で、中央脈は白く基部は葉鞘となります。
9~11月、茎先に苞鞘を出し、中に雌性小穂があります。雄性小穂は苞鞘から伸びた先につきます。雌性小穂のうち、1個だけが花柱を出し、花柱が萎れてから雄性小穂の苞穎が開いて、葯がぶら下がります。画面右に、雄性小穂があり、黄色い葯を確認できます。
果実を川穀(センコク)と言って消炎、利尿、イボ取りなどに用います。
身近に生えている薬草をいくつか載せてみました。
9月中旬 横浜市内にて