ヤマブキに非ず・・・

ヤマブキソウ[山吹草]（ケシ科）
林縁では、こんな黄色い花も咲いていました。
ヤマブキソウです。
花の様子がヤマブキに似ていることからこの名がついたそうですが、ヤマブキの花弁は5枚、こちらは4枚です。花の色もヤマブキよりやや明るい感じでしょうか。
全草にアルカロイドを含み、食べると吐き気や呼吸麻痺を起す有毒植物です。茎を折ると出る黄色い汁に触るとかぶれることもあります。
名前は似ていても、要注意な植物ですね。

４月上旬　大和市内にて

山吹色・・・

ヤマブキ[山吹]（バラ科）
北海道～本州、四国、九州の低山地～丘陵に生える落葉低木。小枝や葉は互生します。
4～5月、黄色い5弁花を咲かせます。果実は茶褐色に熟します。
林縁の斜面では、ヤマブキの花が満開でした。
この日は曇り空でしたが、晴れていたら目がおかしくなってしまいそうな位咲いています。
まさに花盛りですね。

花には雄蕊がたくさんあります。
枝から分かれた側枝の先に、ひとつずつ花をつけのです。
「山吹色」とは、この花の色が由来だそうです。
私は子供の頃「ヤマブ黄色」と思っていて、ヤマブとは何なのか不思議に思っていたのです。
八重咲きの品種もありますが、私はこの一重の花がお好みです。

４月上旬　大和市内にて

道端で咲く・・・

ハナヤエムグラ[花八重葎]（アカネ科）
道端の草むらでは、こんな花も咲いていました。
ちょっとした群生です。
在来のヤエムグラの花よりは、大きめの花ですが、注意して見ていないとどんな花か分からない小さな花です。
近くで見ると可愛い花なのですね。
まだあちこちで見られるほどではありませんが、これも帰化植物。あまり増えてしまうのも考えものです。
逞しく生きる力は、見習わないと行けませんね。

4月上旬 大和市内にて

スミレの花も・・・

アリアケスミレ[有明菫]（スミレ科）
日当たりのよい草地や田畑、河川敷、湿地などに生える多年草。無茎性で、草丈は10～15cm。葉はへら形～長楕円状披針形で、葉柄が長く、翼があります。
4～5月、紫条のはいる花を咲かせますが、花の色は変化が多いです。側弁には毛があり、距は太くて短いです。
花の色がいろいろなので、有明の空に例えてこの名がついたそうです。

花の中を覗いてみました。
あまり奥の方まで見えませんが、側弁にある毛の様子はわかるでしょう。
白色の花弁に、紫条がはっきりとはいっていて綺麗な花ですね。
公園の草地に、いくらかまとまって生えていました。
久しぶりに見たアリアケスミレです。

４月上旬　大和市内にて

雄花も雌花も・・・

フッキソウ[富貴草]（ツゲ科）
山地に生える常緑の小低木。葉は柄があり互生し、光沢のある革質で、縁には粗い鋸歯があります。地下茎は横に走り茎は根茎から傾いてたち、高さ20～30cm。3～5月に茎の先に直立した短い花序を出します。雌雄同株で、雄花は4雄蕊で花糸は白色。雌花は花序の下部に数個つき2花柱をもちます。
果実は球形で、秋に白く半透明に熟します。

花の様子です。
4個ある雄蕊が目立ちますね。花弁も4個あるそうですが、小さくてわかりません。
画面中央下に見えるのが雌花です。

別の株の雌花を近くで撮ってみました。
2本ある花柱の先は反り返っています。
その付け根に見える、先のとがったものが花弁なのでしょうか。よく分かりませんね。
ご近所のお庭で、一度だけ果実の様子を見たことがあります。半透明で綺麗でしたが、カメラを持っていなかったので撮ることができませんでした。
その後そこは、新しく作られた塀で道路から見えなくなってしまいました。
フッキソウはこの辺りの林床でよく見かけます。
今年は果実の様子を撮ってみたいと思います。

４月上旬　大和市内にて