自然を尋ねる人

自然の素晴らしさ、豊かさ、人と自然の係わり合いを求めて!自然から私たちにくれる贈り物を見つけるために今日も歩く。

堂々川砂留とホタル

2012-04-03 11:24:40 | Weblog
今、外は春雷が騒いでいる。
今年の晩冬から初春は雨が多い。
早めに顔を出したアマガエルも驚いている。



広島では昨日ソメイヨシノの開花が発表されたが
我が地もこの調子なら例年と同じ頃の開花になりそうである。


ソメイヨシの蕾


その桜のバックになるいつもは綺麗なブルー色の池の水が濁っている。

少し歴史に触れて見ると
堂々川の下流の住民は約300年砂と戦ってきている。
砂留(石積み砂防ダム)が作られはじめた江戸中期から明治以降
少しづつ砂の被害は収まり、現在はほとんどの人が砂の被害を気にしない。
安心して稲作作りが出来ている。
皆の安心安全を保っていた6番砂留が10年前頃から少しづつほころび始めていた。
今年は雨が多いこともあり、その砂留の傷が一挙に出はじめた。


6番砂留
ほころびがだんだん大きくなる


昨年ホタルがたくさん飛び、6番砂留をライトUPしたが
この場は今年は期待できないほど砂が流れている。





ホタル同好会が作ったビオトープも壊滅状態になった。


砂が流れ込んできた


日本赤ガエルが卵を産み、オタマジャクシになっていたのに!
平家ボタルの幼虫がカワニナを食べ、上陸も近かったのに姿が見えない


カワニナ、ホタルの幼虫、お玉?


それでも堂々川は強い。
砂留が長い間育んだ自然はまだ壊滅したわけではない。
5番砂留や4番砂留が砂を下流に流れるの防止してくれている。


5番砂留

4番砂留


堂々川全体では砂の影響でホタルの飛翔は大幅に減るだろうが
まだまだ下流や上流では自然は元気である。


日本赤ガエルは元気に大きくなっている


ホタルの幼虫も元気でカワニナを食している。
日本赤ガエルのお玉が近くで泳いでいる。


大きなカワニナ
ホタルの幼虫とオタマジャクシ


みんな、みんな砂の事は忘れて生きている。
今回の砂の流出は堂々川にとって小さな出来事ではあるが
昔の出来事大原池が決壊63名が亡くなったことを忘れてはいけない。


6番砂留の斜面は注意


ワラビとりの季節になってきたが
この斜面浮石が多く石の崩落がたくさんある。
上に人がいたら下の人は被害にあう。
お互い怪我したら損だからワラビ採りなど他で採取してここには入らないで欲しい。