㈱はぐくみ幸房では、コミュニケーションの重要性を実感いただく、参加型の研修を行っています。
今回は、林業の現場班長や班長候補の方々を対象に行うフォレストリーダー研修にて、コミュニケーションの研修を行いました。
写真は受講生の感想です。画像をクリックすると拡大されます。
心理学者のアルフレッド・アドラーの有名な言葉の中に、「すべての悩みは対人関係の悩みである」、「人間の悩みの90%が人間関係」とあるように、私たちの日々の悩みの大半は、人間関係です。
中には、「いや、お金だ!」という方もいますが、実は、お金の悩みも対人関係です。
請求する人と請求される人との人間関係があって、お金の悩みになります。
例えば、請求する人が期限までに支払えと言ってくるから、お金という悩みが生まれます。
もし、請求する人が5年以内に支払ってくれたらいいよ、お金に余裕が出来たらでいいよと、自分のペースに合わせてくれると、お金の悩みが解消されます(個人的に「早く支払わないと・・・」とソワソワするのは、個人の問題です(^_^;) 。。)。
逆に、被請求者が、約束通り支払ってくれない、全然支払ってくれないという状況も、お金ではなく、払ってくれない被請求者との人間関係の悩みです。
脱線しましたが、「人の悩みの90%が人間関係(対人関係)である」としたら、人間関係を良くするためのツールが「コミュニケーション」です。
では、コミュニケーションとは何なのか?
コミュニケーションとは、「自分の伝えたい情報を正確に、上手に伝える。」ことと「相手に伝えたい情報が正確に、上手に伝わる。」こと、この双方向が成立することをコミュニケーションといいます。
自分の伝えたいことが、相手に正しく伝わって、はじめて、コミュニケーションが成立します。
相手の想いや気持ちを無視して、一方的に自分の考えや思いを語ることは、コミュニケーションとは言えません。
コミュニケーション能力が高い人が話す場合、相手の反応を見つつ、伝える方法を工夫しながら、伝えたい情報を正確に伝えようとします。
逆に、聞く側に回った場合、相手が伝えようとする情報を理解しようを耳を傾け、自分が受け取った情報が正しいか、相手に確認をとろうとします。
これがコミュニケーション能力が高い人材の特徴です。
つまり、初対面の方ともすぐに仲良くなってお話できる人が、コミュニケーション能力が高いと言うわけではありません。
さて、弊社の研修では、「意識する」と「無意識」をキーワードに「コミュニケーションの大切さ」を実感するグループディスカッションを取り入れています。
例えばグループディスカッションの1つとして、2人1組になって、話し手と聞き手に分かれ、あるテーマについて、2分間話し合ってもらいます。
1回目は、相手の話を聞くポイントを意識しながら相手の話を聞きます。
2回目は、相手の話に対して一切の反応をしないと意識して、相手の話を聞かないようにします。
1回目と2回目の違いを研修生同士で話し合ってもらいます。
2分という体感時間の違い、話しやすさの違いなどなど。
特に2回目は、意識して相手の話を無視するので、お互いに精神的ストレスがかかります。
通常、日常生活において、意識して相手を無視することは、ほとんどありません。
しかしながら、実は、日常生活の中で、無意識で相手を無視したり、無視に近い行動をとっています。
そのことに気づいてもらうことが、このグループディスカッションの目的です。
実際、2回目の時は、教室全体の雰囲気が恐ろしいほど暗くなるので、講師の立場である僕自身も、気が滅入ります(゚Д゚;)。。。
林業界において、よく言われている
・生産性を向上したい
・生産コストを下げたい
・人材を育成したい
・労働安全の向上を図りたい
・職場の離職率を下げたい
・職場の定着率を上げたい
といったことは、コミュニケーションという土台がしっかりと出来ていることが前提です。
「こうすべきではないか」、「こうした方が良かったのではないか」、「次は、こうしてみようか」などなど、お互いの意見を言い合える雰囲気が出来ることで、それが信頼関係の構築へと繋がっていきます。
「いいから、黙って言うとおりにやれ!」なんて、言葉が行き交う関係では、信頼関係を構築することは、とてつもなく難しいです。
上司や先輩にカリスマ性があり、かつ、部下や後輩に恵まれないと信頼関係の構築は難しいと思います。
生物多様性の重要性が言われるように、人の多様性も重要です。
僕自身、「人の多様性=価値観の多様性」だと考えています。
人の多様性が多いほど、色々な視点から物事を考えられ、色々な価値観に触れ合うことができます。
逆に、人の多様性が多いほど、話が平行線になったり、もめたりすることもあるので、その場合は、明確な目的を設定し、全員がその目的に向かう必要があります。
いわゆる「バックキャスト(バックキャスティング)」という思考で、未来・目的・目標・ゴールを統一しておけば、それぞれの価値観を最大限に発揮できるのはないかと思います。
そのためのツールが「コミュニケーション」です。
それを実感していただくため、全員の生き残りを賭けた(という設定の)ゲームをしていただきます。
従業員は組織の資産です。
従業員が成長すると組織の価値が上がります。
従業員の成長志向が高くなると、その組織は成長し続けます。
これからは、人が働きたい組織を選べる時代。
「この組織で働きたい!」と思ってもらえる組織になるためのツールがコミュニケーションです。
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