はぐくみ幸房@山いこら♪

「森を育み、人を育み、幸せ育む」がコンセプト。株式会社はぐくみ幸房のブログです。色々な森の楽しさ共有してます♪

センノキカミキリ

2023年06月28日 | 昆虫類+αのお話

 ウコギ科の生木をホストにする「センノキカミキリ」。

 センノキとは、「ハリギリ」のことで、ハリギリはウコギ科の落葉広葉樹です。

 センノカミキリは、ハリギリ、タラノキなどウコギ科樹木の新しい枝の樹皮を食害(後食)するカミキリムシです。

 

 発生する時期は6~10月頃、体長は20~36mm、分布は北海道から沖縄まで日本全土に渡ります。

 

 幼虫は、生木の心材部を食害するので、タラノキを栽培する者にとって、センノキカミキリは代表的な害虫 ( `ー´)ノ 。

 弊社も ”トゲのない” タラノキ「メダラ」を育てているので、センノキカミキリにやられて、樹液がダラダラと流れ出ています ( ゚Д゚)。

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目的と目標 問題と課題

2023年06月26日 | 人材育成・コミュニケーションのお話

 「目的」と「目標」/「問題」と「課題」。

 事業を進めたり、計画を立てるとき、何気なく使う言葉です。

 

 「目的は何かな?はっきりしないなー」

 「もう少し具体的な目標を立ててよ。数値も取り入れて。」

 「こういう問題もあるんじゃないの?」

 

 みたいな感じで・・・・。

 こうした会話の中で使われる「目的」、「目標」、「問題」、「課題」という言葉の意味や理解を他者に対して、正しく説明することが出来ますか?

 ” それでは、「目的と目標の違い」と「問題と課題の違い」について、部下の方に説明してください。” と言われたら、自信をもって、説明することが出来ますか?

 

 これが、今回お話するテーマです

 

 先日、奈良県フォレスターアカデミーにおいて「リーダーシップの理論と実践」をテーマにした講義を5日間行い、初日の授業、一発目に「目的と目標の違い」と「問題と課題の違い」を説明するというグループワークを行っていただきました。

 その時、生徒さんたちが説明したものが、こちらです。

「目的と目標」

「問題と課題」

 

 ここで重要になってくるのが、それぞれが「目的」、「目標」、「問題」、「課題」の 認識にズレ があるということです。

 言葉としては、なんとなく理解しているけど、全員が同じ答えになっていない、つまり、認識に違いがあるということです。

 

 リーダーとは、「 チームの目標達成や課題解決に向けてのかじ取りを行う人物 」のことです。

 リーダーを筆頭にチームメンバーそれぞれが、目的・目標・問題・課題という言葉に対し、同じ認識を持っていないと、チームとして統率された行動をとることが出来ません。

 そこで共通認識を持っていただくため、「目的と目標の違い」と「問題と課題の違い」をしっかりと理解したもらうため、初日にグループワークを行いました。

 

 では、「目的と目標の違い」と「問題と課題の違い」とは何か。

 

 「目的」=最終的に到達したい、成し遂げたいゴール地点

 「目標」=目的(ゴール)に到達するまでの指標、目的を達成するために設定された具体的な手段

 

 目的は何を実現したいのか、目標は実現するために具体的にどうするのか、ということです。

 目的が明確になっていないと、本質とは違うことに固執してしまい、数値目標だけを追いかけたり、手段が目的になったりしてしまい、ゴールを見失ってしまいます

 ゴールを見失った状態で、数値目標を達成しても、達成感は得られません。

 なぜなら、目的を果たせていない・ゴールに辿り着いていないからです。

 

 「問題」=現状と目標(理想)との間にあるギャップのこと、目標達成のために、解決しなければならない事柄

 「課題」=目標と現状とのギャップを埋めるためにやるべきこと、 問題を解決するために起こす具体的なアクション

 

 ここで大事なことは、問題は、現状と目標(理想)との間にギャップがあるから問題である ということ。

 現状に対し、特に理想がなければ、ギャップがないので、問題は生まれません。

 人それぞれ、現状に対する理想は違います。

 現状に満足している人は、理想がないので、問題があると感じません

 現状に不満を抱いている人は、理想があるので、そのギャップから問題があると感じます

 よく、「問題意識が足りない」という風に言う方もおられますが、そもそも現状と理想にギャップがないのだから、問題として感じていないことは至極当然なので、問題意識が足りないとか問題意識が低いという風に相手を責めることはナンセンスです。

 自分と相手の理想が違うので、問題という着眼点も異なります。

 

 まずは、目的を明確にし、具体的な目標を設定し、これを共通認識にしないと問題も共通認識になりません。

 

 そして、その問題を解決するための具体的なアクションが課題です。

 1つの問題に対し課題が複数存在することもあるため、すべての課題を解決しないと、問題は解決されません。

 課題というアクションを起こしたけど、問題が解決できなかった。という経験があったとしたら、それは、解決できていない課題があったのかもしれません。

 

 目的があるから、目標を立てることが出来ます。

 目標があるから、問題が生まれます。

 その問題を解決するためのアクションが課題です。

 

 目的と目標と問題と課題は繋がっているということです。

 

 この点をしっかりと理解し、他者も同じように理解できるように説明する力を身につけることが、リーダーとしてチームをまとめる第一歩ではないでしょうか。

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ヤマモモ

2023年06月21日 | 樹木・草花のお話

 初夏に甘酸っぱい赤い実を付けるヤマモモ。

 ヤマモモは、ヤマモモ科の高木性常緑広葉樹です。

 本州(関東以西)、四国、九州、沖縄に分布し、温暖地域の低山地や海岸沿いに自生し、公園や街路樹としても植栽されています。

 日本だけでなく、中国、韓国、台湾などにも自生しています。

 ちなみに、中国名は「楊梅」と書いて、ヤンメーと言われています。

 

 ヤマモモの名前の由来は、「山に生えてモモのような実がなるから」、「葉がモモに似ているから」といった説があるそうです。

 いわゆる「桃」のような実と言われると、いささか「えっ?」と思いますが、「桃の葉」に似ていると言われれば、「まぁ、そうやな」って、感じですね。

 

 

 ヤマモモの葉は互生または束生し、長さが4~10センチ、葉柄はほとんどなく、葉質は厚みのある革質といった感じです。

 

 若木の葉は葉縁にギザギザ(鋸歯_きょし)があり、成木になるとギザギザが無くなります。

 ちなみに、萌芽更新したヤマモモの葉にも鋸歯があります。

 

 

 ヤマモモは雌雄異株で、街路樹などに植えられるヤマモモのほとんどは雄株で、たまに雌株が混ざったり。

 花期は3~4月。

 雄花は、黄褐色の芋虫に似た形状の花を出し、雌花は紅色で、花柱が2裂して突き出た花を出します。

 開花の順番は、先に雄花が咲き、その後に雌花が開花します。

 

 ヤマモモの雌花

 

 

 6月になると濃い紅紫色の実を着け、実の表面には小さな凹凸があり、そのまま食べることが出来ます。

 ついつい何度も口に運びたくなる甘酸っぱい味で、個体によって松やにのような風味・雑味があります。

 

 ちなみに、通常のヤマモモよりも大きな実をつける改良された品種あります。

 たまに、産直系のお店に並んでいることがありますが、基本的に日持ちが良くないので、出店されたその日にご購入下さい。

 なので、基本的にジャムや果実酒といった加工品に使われることが多いかと思います。

 

 ヤマモモの樹皮。

 実は、ヤマモモの樹皮は「染物」として利用されます。

 以前、ヤマモモの樹皮採取の依頼を受け、ひたすら樹皮を剥いて、採取したことがあります・・・・。

 ちょっと倒れたり、樹幹折損すると不都合な場所に生えていたヤマモモを伐採した際、タイミングよく、樹皮採取の依頼があったので、その時に対応しました。

 実は、ヤマモモは裂けやすい樹木なので、変に曲がっているヤマモモは、伐採の時、結構、慎重になります (^_^;) 。

 

 

 さて、ヤマモモの根は、窒素を固定する根粒菌と共生しています。

 そのため、肥料木として、砂防用や荒廃地の回復用樹木として植栽されます。

 

 和歌山県の特産品である「紀州備長炭」。

 その原木であるウバメガシ。

 ウバメガシを伐採する際、ウバメガシの再生を促すため、ヤマモモを伐らず、残すという山づくりの技術が伝わっています。

 ヤマモモに根粒菌があるとか、そういった知識があったわけでなく、ただただ昔から引き継がれた現場の知識。

 現場で培った山づくりの経験と科学的な根拠が結び付く事例が多々あるので、そういう話は本当に面白い!!!

 

※2015年6月の記事改編

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鞄 アカメガシワ

2023年06月14日 | 資源利用(木材・特用林産物)のお話

 街でも田舎でも陽当たりの良い場所に生えてくるアカメガシワ。

 アカメガシワは、地面まで太陽の光がガンガン当たる場所に生えてきます。

 そして、いろんな樹木の中でも、陽当たりの良い場所に真っ先に生えてくる先駆性樹種(パイオニア)の代表的な樹木でもあります。

 

 さて、そんなアカメガシワ。

 樹皮は生薬の原料として有名で、胃潰瘍などに効果があります。

 

 そんな、アカメガシワの樹皮を集めて、樹皮を剥く。

 

 アカメガシワの樹皮が、こんなになります。

 

 

 今回の作品は「くまの手仕事研究所」さんが、アカメガシワの樹皮を編んで作られたもので、全て手作りです。

くまの手仕事(研) (nutshw.base.shop)

くまの手仕事研究所 | Facebook

 

 

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ドクガ幼虫

2023年06月07日 | 危険な生き物のお話

 ドクガは、ドクガ科ドクガ属に属する鱗翅目(チョウ目)の昆虫です。

 毒蛾(ドクガ)という名前のとおり、幼虫の体毛には「毒毛針」があり、皮膚に刺さると激しいかゆみが伴う危険な毛虫です。

 幼虫の体色は黒く、脇や背面などにオレンジ色の模様があり、特徴的な見た目をしている毛虫です。

 生まれたばかりのドクガ、初齢虫の体長は1.0cm未満で、脱皮を繰り返しながら大きくなった終齢虫の体長は約3.5~4.0cmです。

 

 ドクガの毒毛針は、肉眼で見える毛よりも細く、それが皮膚に刺さると激しいかゆみを伴う皮膚炎を起こします。

 しかも、幼虫の成長が進むと毒針毛の威力も上がります・・・。

 ちなみに毒針毛は、蛹から成虫、そして、卵魂まで付けています。迷惑な話です。

 毒毛針は、外敵からの防御手段であり、刺激を与えると毒針毛を周囲に放出するため、基本的に近づいただけでは被害は及びません。

 

 ドクガを刺激することなく、上手くコントロールすれば、手に乗せても大丈夫ですが、マネしないでください (^_^;)。

 

 ドクガの幼虫は、8月下旬頃に孵化し、食草の上で糸を吐いて巣を作り集団で過ごします。

 10月後半、地面近くで巣を作り、集団で固まって越冬し、春になると活動を再開します。

 6月、十分に成長した幼虫(体長2.0cm以上)は、集団生活から単独生活に変わり、サクラ、ウメ、コナラ、クヌギ、カキノキ、イタドリなど色々な葉を食べます。

 脱皮を繰り返し、徐々に体長が大きくなると、毒針毛も発達するため、6~7月にドクガによる被害を受けやすくなります。

 成虫は、7月後半~8月前半に交尾し、食草植物に卵を産み、一生を終えます。

 

 これから、ドクガの幼虫が大きくなり、被害を受けやすい時期になりますので、皆さんも注意してください。

 全体が黒く、脇がオレンジ色の毛虫は注意してください!

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