木を燃やした時に出来る「灰」。「木灰(きばい)、(もっかい)」とも言います。
昔、生活の燃料も、製塩の燃料も、「木炭」、つまり「木」が燃料でした。
ちなみに、軍事利用でも製鉄に必要な燃料が「木炭」だったので、昔は、木がないと「お米」も「お塩」も「兵器」も作ることが出来なかったということになります。
さて、燃料として木が燃やされた後に残った「灰」も、昔の人たちは有用な資源として活用していました。
それが「灰汁(あく)」。
現代もコンニャクを固める食品添加物として使われていますが、昔は食品添加物以外にも洗剤として使われていました。
灰汁はアルカリ性なので、食器や衣類の汚れを落とす洗剤として、現代の家庭でも十分に活躍することができます。
というわけで、今回は、環境に負荷をかけないキッチンの心強い洗剤「灰汁スプレー」の作り方をご紹介します。
まず、「灰」が必要です。
燃え残った木片などを取り除いた純粋な灰が必要なので、余分なものを除去する必要があります。
我が家は薪ストーブで発生した灰を集めて、1mmメッシュのふるいにかけます。
すぐに使うものではないので、ふるいをかけたら、チャック付きポリ袋に入れて、保存しています。
ふるいをかけた灰を熱湯で混ぜるだけです。
灰と水の割合は、灰1cupに対し、水3cup。
今回は、灰2cup、水6cupで作りました。
お鍋に灰を2cup分投入。
そこへ水6cupを投入し、水と灰をしっかりと混ぜます。
そして、火にかけて、沸騰させます。
火を止めて、冷まさせます。
冷めたら、ろ過します。
ろ過する際、僕はバンダナを使っています。
こんな感じです。
ろ過したら、ペットボトルに入れ替えます。
これで、完成です。
使うときは、スプレーに入れて、使っています。
ペットボトルの先端に取り付けられる霧吹きスプレーがあるので、それでもいいと思います。
何度も入れ替えなくていいですし。
さてさて、その効果はいかに。
お恥ずかしい話ですが、我が家のキッチンの汚れです。
ここに、灰汁スプレーをササッと吹き付けて、ふき取るだけ。
油汚れがガッツリとしみ込んで、固まっている場所は、灰汁を吹き付けて、ブラシなどで擦ってください。
すっごく簡単にピッカピカになります。
最近は、キッチンを使ったら、灰汁スプレーを軽く吹き付けて、油汚れを蓄積させないようにしています。
灰汁の効果は「重曹」と同じなので、重曹と同じ感じでお使いいただけます。
フライパンの油汚れも、灰汁スプレーでシュシュッと吹き付けて、軽くふき取り、あとは水洗いでOKです。
動画を見ながら、灰をふるいにかけて、灰汁スプレーを作るのも一興です。