僕が個人的に重宝している山で使う道具「ヨキ」。
ヨキの利点は、木を伐るほか、背の部分をトンカチ代わりにできるところです。
なので、釘を打ったりするときも、ヨキを使うことも多々
そこで、今回は、”ヨキ”という名前の由来について、お話したいと思います。
ヨキの刃にある4本筋は、地・水・火・風を表し、山の幸や五穀を意味します。
そして、裏の3本筋は、お酒を意味します。
昔は、木には霊魂が宿っていると信じられていましたので、木を伐るときは、お酒や五穀をお供えしたそうです。
しかし、山の中ではお酒や五穀を供えられないため、ヨキの刃に4本筋と3本筋を彫って、伐る木にそのヨキを立てて、拝んでから木を伐りました。
つまり、ヨキの4本筋を五穀、3本筋をお酒の代用にしたということです。
この3本筋を三気(みき)、4本筋を四気(よき)といったことから、手斧を”ヨキ”と呼ぶようになったそうです。
この話は師匠から聞いた話ですが、インターネットで”ヨキ”と検索すると、この手の話はたくさん出てきます。(ここに書いた内容と多少の違いもあります。)
以下、余談です・・・。
昔は、”山で木を伐る”というに行為に、祈りを捧げていました。
師匠は、7の付く日を”山の神の日”ということで、毎月7日の山仕事は休んでいましたし、1月7日には、仕事始めということで、作業現場にお酒を供えたりしていました。
それを聞いたり、見ていたりしていたので、林業って、何か神聖な一面もあるなって感じています。
食事の前の「いただきます」と、食物に対して言うように、木にも言っていたんですね。
以前、師匠は、「人間はとっくの昔に山での生活を放棄した生き物。そして、再び、山の魅力に惹かれ、山には入る人たちが増えた。それは良いことだが、山にはクマ・虫・ヘビ・カエル・ヒルなどたくさんの生き物が住んでいる。その生き物にとって、山は家。なのに、虫やヘビが嫌だのというのは、人の家に上がり込んで、文句を言っているの同じこと。山に入るということは、その生き物たちの家の中に入るということなのだから、”お邪魔します。”という気持ちが大切。その気持ち持たない者は山に失礼だ。」と説教してくれたことがあります。
なんで、こんな話になったのかは覚えていませんが、この言葉は、今も心に深く残っています。
僕自身、ヨキを立てて祈ったり、実際に拝んだりしませんが、仕事でも遊びでも、山に入るときは”お邪魔します”、山から家へ帰るときは”お邪魔しました”と心の中で言うように心掛けています。
自然が与えてくれるたくさんの恵みに対して、”感謝”の気持ちを持つことが、大切だと思っています。
※本記事は、以前に掲載したものを少し加筆訂正したものです。
アドレスを貼らせて頂いたのですが、事後承諾で恐縮ですがよかったでしょうか?
これからも時々見せていただきます。
お体大切に・・・
よろしかったですか・・・。
koyama
偶像崇拝されておられます。
木や米は人間のために神が創造して用意されたものです。