はぐくみ幸房@山いこら♪

「森を育み、人を育み、幸せ育む」がコンセプト。株式会社はぐくみ幸房のブログです。色々な森の楽しさ共有してます♪

森林管理のマネジメント

2024年09月27日 | 株式会社はぐくみ幸房のお仕事

 弊社では、森林管理に森林整備、森林空間利用のマネジメント事業を行っています。

 「森林管理のマネジメントって、何なの?」と、ちょくちょく聞かれるので、今回は、この場を借りて、説明させていただきます (^_^;)。

 

 事業自体は、ぶっちゃけ、細々と、必要な方にマネジメントするという感じなので、あまり目立った活動はしていませんが、ありがたいことに、色々な問い合わせは続いています・・・。

 大体多い問い合わせは・・・・

 

 「この山、どうしたらいいですか?(写真はイメージです)

 

 「このままじゃ、ダメだと思うんですが、どうしたらいいですか?(写真はイメージです)

 

 というもの (゚Д゚;)。。。

 

 これまで、何十件、同じような問い合わせを受けたことか・・・ (^_^;)

 

 逆に言えば、「このままではいけない!」という認識がある。ということなので、個人的には、この質問をしてくる方は、実に素晴らしいと思っています。 (^_-)-☆

 

 さて、非常に多いこのような問い合わせに対して、実は、定番のパターンがあります。

逆に、お聞きますが、あなたは、どうしたいんですか?

このままじゃダメって、何がダメだと感じているんですか?

 質問に対して、質問で返す、非常に失礼な方法ではあるんですが、実は、この質問返しが非常に重要なんです。

 

 この質問返しの問いに対して、ほとんどの方は、「う〜ん (-_-)」、と考えた後、「下層植生を生やすとか、今より良くしたいですね。」という風な回答が多いです。

 で、ここから、さらに質問攻めに入りします (^_^;)

 「どんな下層植生が生えてほしいのか、希望の種類とかありますか?

 「下層植生が生えれば、どんな種類のどんな植物・樹木でもいいですか?

 「どういう風に下層植生が生えて欲しいですか?

 「ところで、何のために、下層植生を生やしたいのですか?

 

 下層植生に含まれる植物・樹木の種類は色々あります。

 下層植生を生やす方法も色々あります。

 

 この写真のように、間伐をしなくても、下層植生を生やせる方法はあります。

 逆に、間伐をしても、下層植生が生えないこともあります。

 間伐は特効薬ではないし、そもそも100%下層植生を生やすことができる方法ではありません。


 ですが、その方法を示すことややり方を教えることが重要ではなく、どうしたいのか、どうなりたいのか、目的、理想、ゴールを明確にすることが重要です。

 そして、それは、他人に言われ、流されて決めるものではなく、自分で決めないといけません。

 質問返しの質問攻めは、そのために必要なプロセスです。

 時々、「いい加減、教えてくださいよ。(`^´)」みたいなことも言われます・・・。

 しかし、目的が明確にならないと、どんな森にしたいのか、その目標設定が出来ません。

 目的の明確化と目的意識をもつための重要なステップとして、このような対応を取らせていただいています。

 

 弊社はコンサルティング事業ではなく、マネジメント事業を行っています。

 マネジメントなので、ご本人は何を目指しているのか、何を望んでいるのか、という点を明らかにしないとマネジメントが出来ません。

 施業方法やノウハウを教えるのではなく、何をどうしたいのか、その「目的」や「ゴール」をしっかりと設定し、そこに向かって取り組みたい!と思うからこそ、施業方法やノウハウを身に付けたいというモチベーションに繋がります。

 ぼんやりした状態のまま、取り組んでも、目的・ゴールがはっきりとしていないので、モチベーションも上がりにくくなります。

 

 森林管理や森林整備などは、基本的な知識は必要になりますが、どんな管理をしたいのか、どんな整備をしたいのか、という思考に知識は必要ありません。

 分からないことがあれば専門家に聞けばいいんです。

 しかし、どうしたいのか、目的やゴールは専門家に聞いても、答えは出ません。

 でも、このような質問をされる方って、実は、自分自身の中に答えを持っている方が多いです。

 ただ、明確になっていないだけなので、質問を繰り返すことで、それが明確になってきます。

 

 それが、弊社が考える森林管理のマネジメント事業です。

 ちょっと営業っぽい内容になってしまいましたが、ちょいちょい「森林管理のマネジメントって、何なの?」と聞かれるので、この場を借りて、ご説明させていただきました (^_^;)。

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公益財団法人パル井上財団設立10周年記念イベント「SDGs体験プログラム」

2024年09月13日 | 株式会社はぐくみ幸房のお仕事

 少し、いや、かなり遡りますが、公益財団法人パル井上財団の設立10周年記念イベントとして、ご依頼をいただき、弊社の木育「TreeWelfare事業」の木のスプーン作りを専門学校生さんと大学生さんに体験いただきました。

 テーマは「SDGs(持続可能な開発目標)体験プログラム」。

 まさに、SDGs認定事業であるTreeWelfareにピッタリ (^O^)/

 といいたいところですが、実際は、申請中で認定前なので、残念でした (゚Д゚;)

 学生さんの皆さんには、川の中に足を入れて、森の中で涼みながら、木のスプーン作りを楽しんでいただきました ♪

 

 今回行われました10周年記念イベントの全体は、こちらから ↓ ↓ ↓

【ファッションとサステイナビリティー】パルグループHDとパル井上財団 和歌山県で「SDGs体験プログラム」 | 繊研新聞 (senken.co.jp)

 

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測量作業中に出くわす危険生物の対策と予防

2024年09月02日 | 株式会社はぐくみ幸房のお仕事

 奈良県測量設計業協会様からご依頼をいただき、「測量作業中に出くわす危険生物の対策と予防」というテーマで研修をさせていただきました。

 測量業務は都市部だけでなく、砂防工事や治山工事などの測量設計や災害発生時の緊急的な測量設計という業務のほか、山林の地籍調査で測量することもあり、意外と、測量関係者も山と関わる機会が多いといった経緯で、今回、ご依頼をいただきました。

 僕自身、林業関係の仕事をしていますが、植栽や間伐のエリアと事業量を確定するため、林内で測量を行うこともあるので、そいういった僕自身の経験も含めて、お話しさせていただきました。

 

 ありがたいことに、参加者102名 (゚Д゚;)

 危険生物の研修は、今年で19年目を迎えますが、過去一の参加者で、3桁は初めてです。 (^O^)/

 協会としても、過去最大94名を超える参加者になったということで、それだけ、皆さんの関心度が高いんだなと感じました。

 

 さて、今回は、山林内における測量作業ということで、危険生物の種類を絞り込ませていただきました。

 哺乳類は、ツキノワグマ、イノシシ、ノイヌ。

 虫関係は、スズメバチ、ヒアリ、セアカゴケグモ(ハイイロゴケグモ)、ムカデ、カ、アブ、ブユ、マダニ、毛虫類、イラガ類。

 関心が高いのは、やはり、一番危険な生き物「スズメバチ」と、咬まれると嫌な気持ちになる「マダニ」。

 スズメバチに刺されて、最も気を付けないといけない事&恐ろしいことは、アナフィラキシーショックです。

 ショック症状が確認されたら、すぐに119で病院へ!

 ハチに刺されない予防の1つとして、「香りがするもの」を身に付けない事(服に付いた柔軟剤NG)。

 ハチは、ニオイでコミュニケーションを取るので、香りがするものは、ハチの攻撃性を高めるリスクがあります。

 ちなみに、「天然由来なら大丈夫♪」と思って、アロマを使うと、成分によっては、ハチを興奮させてしまうので、危険です。

 特にカなどに忌避効果があるレモンバームレモングラスなど柑橘系の香りに、ハチは興奮するので、おススメではありません。

 ちなみに、ハッカも濃度が高いとハチが寄ってくるので、ハッカを使う際は希釈してください。

 

 

 もしも、マダニに咬まれたら、絶対にやってはいけない除去方法。

 

 正しい除去方法はこちら ↓ ↓

 

 それと、血をたっぷりと吸って、まるまると太ったマダニ (^_^;)。

 研修では、色々な危険生物の標本を持参しています。このマダニの標本もあって、毎回、キャーキャーと人気です(^O^)/

 

 

 続いて、爬虫類。毒ヘビのマムシとヤマカガシ。

 

 そして、両生類のヒキガエル、アマガエル、イモリ。

 

 あと、ヒル。

 奈良県の大台ヶ原には、「ハナヒル」という体内で吸血するという、ゾッとするヒルがいるので (゚Д゚;)

 

 ラストは植物。かぶれる植物、痛い植物。

 特に、ジャケツイバラね。ホント、イヤ! ( `ー´)ノ

 こいつのトゲで、流血沙汰になるからね。ホント、イヤ!! ( `ー´)ノ

 

 最後に経営者や安全管理者に対して、従業員を守るための安全装備の支給や貸与をご提案。

 だいたいの金額を添えて。貸与にしても支給にしても、いくらかかるのか、金銭情報は重要なので。

 

 奈良県測量設計業協会様、ご依頼いただき、ありがとうございました。

 少しでも、皆さんのお仕事に、従業員様の安全にプラスになれば、幸いです (^^)。

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木育「Tree Welfare事業」がSDGs事業の認定を受けました!

2024年08月19日 | 株式会社はぐくみ幸房のお仕事

 この度、弊社が取り組む木育「Tree Welfare事業」が、日本SDGs協会からSDGs事業の認定を受けました。

 

 以前より、樹木医として、伐り捨てられた果樹や風倒木が気になっていました。

 私たちの生活においしい果実を提供してくれる果樹。

 植え替え時期になると、伐られてしまいます。

 そのまま畑で放置されて腐るか、薪にして燃やされるが大半ではないでしょうか。

 そんな樹木という命を、木のスプーンという形に変えて、再び、命として活かしたいと思って、始めたのが「TreeWelfare事業」です。

 

 用途がなく、そのまま切り捨てられた果樹や風倒木を引き取り、地元の木工職人に教材用の木のスプーンを作ってもらい、それを弊社で買い取ります。

 買い取ったスプーンは、学校の授業や企業の森林保全活動体験の中で使っています。

 

 作り方は非常に簡単。

 刃物を一切使わないので、誰でも簡単に本格的な木のスプーンが作れます。

 木の種類もいろいろ♪

 ミカン、ウメ、サクラ、ニッケイ、カキ、コナラ、クリなど、その時に出会えた樹木たちによって変わっていきます。

 

 身近な食器のスプーンを木に変えるだけで、脱プラにも繋がります。

 小さいことだけで、小さいことの1つ1つが大切だと思います。

 木の命も活かせて、一石二鳥 (^_^;)。

 

 本事業が進むことで、地域の木工職人と学校・企業が繋がり、スモールビジネスが生まれます。

 まだまだ小さな、本当に小さなビジネスですが、少しずつ、広げていきたいと思います。

 なにより、どこの地域でも実行できるシンプルな構造も、本事業の魅力かな (^_^;) 

 

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2024年度和歌山県農林大学校 森林経営計画の策定

2024年07月15日 | 株式会社はぐくみ幸房のお仕事

 7月9日から3日間、和歌山県農林大学校にて、「森林経営計画」の策定演習に関する講義をさせていただきました。

 

 初日午前、生徒の皆さんは、和歌山県の林務職員から森林経営計画制度の講義を受けました。

 その午後、弊社とバトンタッチするわけですが、正直、話を聴いただけで制度を理解できれば、苦労はしません (゚Д゚;)。

 というわけで、午後一発目から、「森林所有者に対して、森林経営計画を説明するプレゼン」を作成してもらい、次の日の朝、皆の前で発表していただきました。

 森林所有者に対して説明する目的は、森林経営計画の編入に必要な「森林経営委託契約書」にハンコを押してもらうこと。

 これは、実際の仕事の中でも必要不可欠な場面となるので、それを想定した上で、プレゼン作成と説明を体験いただきます。

 

 2日目の朝、森林所有者に向けて、森林経営計画を説明していただきます。

 プレゼンの聴講者は、同じ生徒と和歌山県農林大学校の職員さん達。

 職員さんも林務職員として、実際に業務として携わった経験もあるので、経験者ならではの質問を生徒さんへ。

 他者の経験を自分のものにする、他者の経験を聴くことで疑似的な体験を得ることも、学習の上では、とても大切なことです。

 

 2日目の午後は、いよいよ森林経営計画の策定です。

 演習用に用意した山林をベースに属地計画を作成してもらいます。

 それぞれの森林所有者から要望を受け、森林経営委託契約書に印鑑を押してもらいました(という設定)。

 そんな森林所有者のために、どのようにして、森林経営計画を立てるのか、演習を通じて、しっかりと考えていただきます。

 これも、実際の業務にあることなので、学ぶよりも実体験が一番です。

 

 森林所有者の要望に1つ1つ丁寧に応えていると、

  連続する皆伐面積が20haを超えてしまう (゚Д゚;)

  主伐材積量の上限値を超えてしまう (T_T)

  間伐計画の下限値がクリア出来ていない (; ・`д・´)  

 これも、実際に策定する上で、クリアするために思考を巡らせる必要があります。

 

 そして、最終となる3日目の午前は、作成した森林経営計画の発表プレゼン。

 前日の朝、森林所有者に説明した森林経営計画・・・。

 実際に作成して、自分たちのプレゼンは、本当に良かったのか。ということも振り返っていただきました。

 

 加えて、話を聴いただけの理解度と、実際に自分たちで策定したことによる理解度違い責任感についても振り返っていただきました。

 

 3日目の午後は、伐採届や伐採証明など森林経営計画に関する事務を行っていただきます。

 何より、伐採証明は、森林所有者にとって税制優遇される大事な事務です。

 そして、最後はゲームを通じて、合意形成を体感し、合意形成に重要なものを学んでいただきました。

 

 弊社の研修講義では、学ぶことよりも、実体験を通じて実感することを重視しています。

 話を聴いただけでは、学習したことは身に付きません

 知識を知って、分かっただけでは、次の行動に繋がりません。

 知識を知り、分かったことを、自分自身の中で実感腑に落ちることで、次の行動へ繋がります

 

 森林経営計画は、補助金を得るための計画ではありません

 森林法に基づき、農林水産大臣・都道府県知事・市町村長が認められた計画です。

 だからこそ、税制面や補助金の優遇が受けられます。

 実際、制度や運用面について、納得いかないところがあったり、頭を抱えるところも多々ありりますが、そのことと森林経営計画の位置付けは全く別の話です。

 森林経営計画は、結構、大切で重要なツールなんですけどね (^_^;)

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奈良県フォレスターアカデミー2024年度 リーダーシップの理論と実践 & 施業提案

2024年05月18日 | 株式会社はぐくみ幸房のお仕事

 本年度も奈良県フォレスターアカデミー様からご依頼をいただき、「リーダーシップの理論と実践」をテーマに1週間の授業を行わせていただきました。

 奈良県フォレスターアカデミーでは、「施業の提案を行い、それを実践できる人材」の育成を目指しており、それに応えるため、毎年、授業構成の練度が上がっています。

 今年度は、担当者の想いもあり、去年よりもより一歩踏み込んだ形で、授業構成を再編しました ......【正直、疲れた (;゚Д゚)】。

 

 今回、踏み込んだのは行動経済学の「ナッジ」を加えたことです。

 昨年度もどうしようかな~と悩んだ末、加えなかった「ナッジ」を今年度は加えることにしました。

 これからは、行政やビジネスにおいて、「ナッジ」という手法が標準になると考えています。

 林業大学校では国内初!の取り組みだったらいいな~

 

 林業という仕事は、自然相手の仕事ではなく、「自然を通じた人間相手の仕事」です。

 この森林をどうすべきか、どのように整備すべきか、どのように管理すべきか、どのように利用すべきか、という話は、森林所有者の要望、意見を聴くところからです。

 森林所有者が要望や意見が無いと言っても、まずは、こちらから大雑把な提案とビジョンを提供し、要望や意見の形を掘り出すことが重要です。

 というのも、森林に対する知識や理解が追い付いていない森林所有者の場合、「何か要望ないですか?」と聞かれても、要望なんて出てこないことが基本です。

 具体的なイメージがないと、要望も意見も出てきません。

 自分が全く関係ない分野で、その分野に関する知識が乏しければ、「要望ないですか?」と聞かれて、要望が出てきますか?

 まずは、知識を持っている我々が、具体的なイメージを提供した上で、改めて、要望を聞くことも時には重要です。

 

 一方で、私たちが持っていきたい方向性もあります。

 その方向性と森林所有者の要望を合わせることが、これからの私たちの仕事でないか。と考えています。

 

 まさに、今回の授業は、その土台作りとして、「ナッジ」を入れながら、人間心理と森林科学をミックスした授業を行いました。

 1週間の内容は、このとおり ↓ ↓ ↓ 。

 

 初日は、真っ先に「奈良県の林業振興」をテーマに何をすべきかを提案するグループワークでスタート。

 その後・・・・、

 そもそも、目的と目標の違いを明確に理解し、説明できるのか。

 そもそも、問題と課題の違いを明確に理解し、説明できるのか。 をテーマに講義とグループワーク。

 

  「木材価格は安い」は、本当に問題なの?

  「経営意欲が低い森林所有者が多い」は、本当に問題なの?

 というテーマで、問題派とそうでない派に分かれて議論。

 

 

 続いて、「ナッジ」と「人の行動特性と心理特性」。

 皆伐を希望する森林所有者に対し、「間伐後に皆伐をお願いします!」と所有者自ら言い出すための方法は?

 「この山、どうしたらいいですか?」という方に対し、「こういう整備をお願いします。」という言葉を引き出すには?

 

 アウトプットの法則

 インプット3:アウトプット7の割合が知識の定着を促す!

 教室形式の講義が、最も知識定着の効率が悪い!ので、ガッツリ学んだ翌朝は、現場でひたすらアウトプット!

 

 仕上げは、森林所有者に対する施業提案。

 ナッジと人の行動特性と心理特性を意識して、森林所有者が選択できるように複数の提案かつ、自分たちが導きたい施業のナッジを取り入れてのプレゼン!!

 生徒さんたちは、「森林所有者」と「提案者」の2役をこなしてもらい、それぞれがそれぞれの所有者に提案する。

 

 自分で構成しておきながらですが、めっちゃ難イナ! (゚Д゚;)

 

 5月27日。

 皆さんの発表が楽しみです♪

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林業系県職員に対する研修講師

2024年05月13日 | 株式会社はぐくみ幸房のお仕事

 先日、とある県からのご依頼を受け、林業普及指導員に対する研修会の講師を対応させていただきました。

 研修テーマはこちら ↓ ↓

 近年、話題となっている行動経済学の1つ「ナッジ理論」をベースに、皆伐再造林を推進するため、人の行動特性と心理特性の視点から考えるという内容です。

 おそらく、林業系県職員に対して行動経済学を取り入れた研修は、国内初!だったらいいな~と思っています (^.^)。

 農林水産省環境省、もちろん林野庁も「ナッジ」を取り入れた動きを、すでに始めています。

 

 さて、ナッジ理論とは何か。

 ナッジ(nudge)とは、英語で「軽くつつく」という意味です。

 

 人は強制されることを嫌います。

 人々に「こういう行動を取って欲しい」と思った時、「こういう行動を取りなさい!」と強制されると、求められる行動を取りたくなくなるというのが人間の心理です。

 そこで、人々に対し、選択肢を与えて、選択できる環境を整えることで、その本人にとって望ましい行動をとるように、そっと自然な形で誘導する手法をナッジと言います。

 ざっくりいうと、人々に対し、選択肢を与えた上で、こちらが取って欲しい行動をとるように自然な形でそっと誘導するという手法です。

 しかも、本人が選択して取った行動なので、その人にとっても望ましい行動であるとともに、こちらにとっても取って欲しい行動をとってもらっているという理想の形を体現できる手法がナッジです。

 聞きなれない言葉ですが、ナッジは、すでに行政やビジネスにおいて、人々の行動を強制させることなく、行動を促す戦略や手法として取り入れられています。

 

 身近なナッジで言うと、レジの前にある足跡のステッカー。

 レジで順番に並んでいる時、自分の前のレジがなかなか終わらず、横のレジがスムーズに進んでいるのを見ると、「自分の方が先に並んでいたのに・・・」と、不満に思ったことがありませんか?

 この足跡のステッカーが貼られたことで、自然とレジで並ぶ場所に誘導されています。

 また、店員さんが、「並ぶ方はこちらへ」という必要もありません。

 このステッカーによって、先に並んだ人が順番に空いたレジを利用できるという環境が生まれ、お客さんのストレスも軽減されます。

 お店側もお客さんが気持ちよく買い物ができる環境となるので、双方にとって良い結果になっています。

 

 このナッジ理論を林業行政の中でも応用できると考え、今回の研修テーマとさせていただきました。

 

 「林業は自然相手の仕事」と言われていますが、実際は、自然相手の仕事ではなく、「林業は自然を通じた人間相手の仕事」です。

 木材を買う相手も人間であり、森林所有者も人間であることを忘れてはいけません。

 

 皆伐再造林を進めるためにというテーマで、事前に色々と考えていただき、それに対して、見直しと改善も行っていただきました。

 研修形態はウェビナー(web)であったため、受講された県職員の皆さんに、正しく伝えることが出来たのかという不安はぬぐえませんが、まずは、行動経済学のナッジ理論を知っていただき、従来の思考パターンを変えるきっかけになればと思います。

 

 いずれにしろ、これからの林業行政にナッジ理論を取り入れていくことは、とても大切なことではないかと考えています。

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動画配信

2024年04月25日 | 株式会社はぐくみ幸房のお仕事

 ご存じの方も、ご存じでない方も、改めまして・・・。

 

 このブログの内容を、もう少し分かりやすく伝えられないかな?ということと、コロナ禍で講師業が淋しい感じになった時期と重なり、以前から、森に関する知識を学べる動画を配信しています。 という、再告知です。

 

 配信していると言いながら、配信をスタートした時から、以後、更新していません (^_^;)。

 ネタは、山ほどあるので、準備をしつつ、そろそろなぁ~と考え始めている感じです。

 

 こんな動画を配信しています。参考までに(^.^)

 

森の知識はぐくMOVIE「樹形」

 

森の知識はぐくMOVIE「ヒキガエル」

 

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奈良県フォレスターアカデミ2024年度 森林内の危険な生物

2024年04月15日 | 株式会社はぐくみ幸房のお仕事

 今年度も奈良県フォレスターアカデミーにて、「森林内の活動における危険な生き物」についての講義をさせていただきました。

 近年、クマの被害が多発し、結構な頻度でニュースになっています。

 この講義では、クマの被害はもちろん、森林内での活動や林業という仕事の中で出会うハチ、ダニ、毒ヘビなどの色々な危険な生き物を知り、被害にあわないための予防と対策を身につけて、森林内の活動における安全管理スキルを身につけてもらう事を目的としています。

 講義の内容は、危険生物による死亡者数と年齢別の割合、文部科学省の学習指導要領に危険生物への配慮が書かれている点など、まずは、理解する必要性を知っていただきます。

 

 その後は、ツキノワグマ、イノシシ、ノイヌ、ノネコ、サル、ハチ、アリ、ムカデ、双翅目類、マダニ、半翅目類、サソリ、ツチハンミョウ類、アオバアリガタハネカクシ、ゴミムシ類、毛虫類、イラガ類、マムシ、ヤマカガシ、ヘビ全般、スッポン、ヒキガエル、アマガエル、ヒル類、危険な植物、毒きのこ類の一通りを説明。

 

 とはいえ、約4時間で多大な情報をお伝えしたので、覚えきれないし、忘れてしまいうのは当たり前です。

 学んだことを思い出していただくため、カードを使って、「危険生物の被害を受けたときの対処体験」をしてもらいました。

 時間が経過すると学んだ事を忘れることは当たり前です。

 だから、資料を読み返したりして、どんな話をしてたっけ?と思い出すことが大切です。

 忘れたことを思い出す。

 それを繰り返すことで、学んだことを知識として定着させることが出来ます。

 復習ではなく、思い出す。

 それだけでいいんです♪

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OODAループ

2024年02月11日 | 株式会社はぐくみ幸房のお仕事

 OODAループとは、勝敗に関わる意思決定と実行のために行われる思考方法の1つで、現場の業務や私生活などでの改善に役立つ考え方と言われています。

 一般的には、「PDCAサイクル」の方が馴染みあるかと思いますが、時代の変化やあらゆる状況の変化に対応した行動に繋がる思考という点では、OODAループの方が優れています。

 状況の変化に応じて、臨機応変に対応するには、PDCAサイクルでは限界があるため、OODAループという思考を学ぶ授業を、奈良県フォレスターアカデミーで行ってきました。

 

 まず、OODAループのOODAとは・・・

Observe = 見る(観察・情報収集する)

Orient = 分かる(状況判断)

Decide = 決める(意思決定)

Action = 動く(実行・行動する)

 これら4つの頭文字を繋げたものです。

 

 PDCAサイクルはm、P(計画)→D(実行)→C(評価)→A(行動)の順に沿って行いますが、OODAループは、必要に応じて、途中から前の段階に戻って再開するという考え方です。

 一方通行のPDCAサイクルに対し、OODAループは、状況の変化に応じて、任意の段階からループをリスタートできるという点が大きな違いです。

 

 このOODAループによる思考を意識し、体験いただくため、カプラを使ったOODAループ体験を行いました。

 

 まずは、2グループに分かれます。

 そして、それぞれのグループで、さらに前半組と後半組に分かれます。

 グループ対抗で、①早く作る ②多く作る ③高く作るの3項目を競い、2項目とったグループの勝利です。

 

 最初は前半組がカプラでらせん階段を作ってもらいます。

 後半組は、前半組の作り方や動きを見て、自分たちが作る場合の作戦を練ります。

 前半組が終了したら、対決を判定します。

 

 次に、後半組がスタートです。

 後半組は、前半組の動きを見て、どうすべきか理解した上で、”こうしよう”と判断して、勝負に勝つための行動に臨んでいます。

 この間、前半組は、次の挑戦に向けて、自分たちの作戦を練ってもらいます。

 前半組は、何もわからないまま、らせん階段を作ったので、勝負の判定や評価、自分たちの行動など全てを振り返って、再び、勝つための思考を巡ります。

 前半組は、一通りの勝負の中で、改善策を見出していますが、後半組の動きを観察することで、さらに改善策が改善されていきます。

 後半組は、勝負自体は初めてなので、作戦通りに進まないという状況になった際、どう行動すべきか、相手の動きを観察し、そこから改善策のヒントを得ようとします。

 

 後半組が終了したら、判定です。

 最後の勝負に向けて、前半組と後半組が一緒になって、作戦を練ります。

 

 最後の勝負は、前半組と後半組を合わせたベストメンバーを選出して行います。

 

 今の時代、常に状況が変化していきます。

 流行も次々と変わり、昔に流行したものが、再び流行することもあります。

 こうした変化に速やかに対応するためには、これまでのPDCAサイクルよりもOODAループの方が優れています。

 もちろん、PDCAサイクルも必要ですが、状況に応じて、OODAループという思考を取り入れていただくことが、今回の授業の目的として行わせていただきました。

 

 OODAループ、是非、この機会に知ってください。

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