はぐくみ幸房@山いこら♪

「森を育み、人を育み、幸せ育む」がコンセプト。株式会社はぐくみ幸房のブログです。色々な森の楽しさ共有してます♪

含水率計

2020年12月28日 | 資源利用(木材・特用林産物)のお話

 燃料として使う薪は、しっかりと乾燥しているものに限ります。

 多少、水気があっても、ある程度乾燥した薪でも燃えますが、燃焼効率と温度に差が出てきます。

 

 薪の含水率は、一般的に15~20%程度が良いとされ、個人的には15%以下が最高ですね。

 今まで、含水率なんて気にしなかったけど、好奇心に負けて、含水率計を購入(^_^;)。

 薪の木口に突き刺して計測する、非常にシンプル。

 正確さはともかく、計測することが楽しい(^_^)。

 

 このコナラは来年用。

 少しずつ、乾いている様子が数値で確認できるって、意外と楽しいー。

 

 たま~に、薪の注文が入ったりするので、含水率計があると、含水率18%以下の薪を集めて、出荷することも出来る(^_^)v。 

 

 あと、スウェーデントーチの含水率も、コレでOK!

 含水率計。

 持っていると、意外に便利です。

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落ち葉アート

2020年12月26日 | 樹木医・森林インストなどの活動のお話

 ①落ちた枝で枠を作ります。

 ②落ち葉を集めます。

  種類が同じ樹木の落ち葉がオススメです。(写真の落ち葉はサクラ:ソメイヨシノ)

 ③落ち葉を色分けします。

 ④①で作った枠の中に、色分けした落ち葉を並べます。

  写真は、左から右に向かって、黄色から赤色になるように並べました。

 ⑤最後に写真撮影して、完成です。

 

 お子様と一緒に、落ち葉を集めて、相談しながら作ると、とても楽しいですよ。

 冬休み、お子様との外遊びに是非!

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歩道

2020年12月26日 | 森林管理・森林空間・森林整備のお話

 山の中を歩くとき、歩道があると、とても歩きやすいですよね。

 これは、登山だけでなく、林業という労働でも同じ事が言えます。

 

 皆さんなら、次の作業をするとき、「歩道がある」と「歩道がない」、どちらの環境がいいですか?

 

 植栽の時に、苗を背負って運ぶ。

 植栽作業の現地までの通勤。

 防護柵の資材を運ぶ。

 下刈り作業の現地までの通勤。

 保育間伐の作業現地までの通勤。

 林内の巡視。

 立木の調査(踏査)。

 検査の立ち会い。

 現地の案内。

 

 歩道の存在は、あらゆる作業に影響を与えるため、コスト縮減の効果も十分に期待できます。

 歩道新設の当初に費用を投資する必要はありますが、歩道もインフラ整備の1つです。

 長期的に使用し、関わる全ての作業の安全性と効率性が向上することで、コスト縮減と言う形で、投資した費用が回収できると考えられます。

 

 僕が林業に関わり始めた頃、作業に従事する方達は、歩道をとても大切にしていました。

 補強や修繕が必要な箇所があれば、仕事の合間に行っていました。

 保育間伐の時、伐倒木が歩道を塞がないようにしました。

 時には、伐倒木を利用して、歩道際の補強に活用していました。

 

 そういう作業を見てきたので、こういう現場に出会うと、悲しい気持ちになります。

 伐倒木の下をくぐらないと歩けない歩道。

 チェーンソーや資材を持っていると、とても歩きにくいです。

 

 伐倒木によって塞がれた歩道。

 迂回しないと歩けない歩道。

 もしくは、枝条の中を突っ切らないと歩けない歩道。

 もはや、歩道としての機能は無いに等しいですね。

 

 自分がケガをしたとき、歩道があると、どうですか?

 同僚がケガをしたとき、歩道があると、どうですか?

 

 この現場で、次に主伐するとなったら、このような伐倒木は、踏査や作業の手間というか邪魔じゃないですか?

 ちょっとした手間の積み重ねが、コストと安全に影響を与えると思いませんか?

 この現場に、二度と来ないつもりで作業をすると、いずれ、仕事が回ってこない、仕事を頼まれないと言うことに繋がるんですけどね・・・・。

 

 歩道の幅員は0.4~0.6m程度。

 林内にある伐倒木や立木を利用して歩道を作設します。

 林業は50年、60年と長い年月、森林と付き合う産業です。

 当年コストだけでなく、管理という長期的なコストも視野に入れて、歩道整備や歩道新設という作業を取り入れることは、非常に重要なことではないでしょうか。

 

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イヌマキ

2020年12月25日 | 樹木・草花のお話

 10~12月に実をつける常緑針葉樹「イヌマキ」。

 緑色の部分が種子で、有毒(イヌマキラクトン)なので、食べてしまうと嘔吐や下痢の症状を引き起こします。

 赤色の部分は果床(かしょう)といい、熟すと紫色になり、甘くて、食べることが出来ます。

 イヌマキは、庭木や垣根に使われるので、子供の頃は、垣根に出来た果床を食べながら、近所の家々の隙間を探検しましたね(^o^)。

 

 有毒成分を含む緑色の実が、地面に落ちると発芽します。

 こんな感じで、発芽します。

 そして、こうなります。

 

 イヌマキという名前の由来は、コウヤマキより劣るからイヌマキ。

 コウヤマキのことをホンマキといい、ホンマキよりも葉の姿や形が劣るので、イヌマキ。

 ちなみに、樹木の名前で「イヌ」がつくものは、本家と比較して、劣るという意味があります。

 

 イヌマキは海岸に近い山地に生え、耐陰性の強い樹木(陰樹)です。

 樹高は20mほどになりますが、幹は螺旋状に曲がるように成長するため、木材として乾燥させると割れやすいため、材木としては、あまり利用されません。

 

 イヌマキは雌雄異株で、5~6月頃に開花します。

 写真の花は雄花です。

 

 これは通常のイヌマキの葉。

 イヌマキの中には、小型で葉が短く密生するラカンマキという品種があります。

 ラカンマキは異種ではなく、イヌマキの品種です。

 

 12月くらいだと、ほとんどの実は落ちていますが、枝に付いている紫に熟した果床を見つけて、取って食べる。

 実りが少ない冬という季節の中で、甘さを楽しめる貴重な樹木「イヌマキ」。

 みなさんも、イヌマキの実を見つけたら、是非、ご賞味下さい。

 ただし、緑色は有毒なので、絶対に食べないで下さいね!

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アカマツとクロマツの見分け方

2020年12月24日 | 樹木・草花のお話

 アカマツとクロマツの簡単な見分け方についてのお話です。

 

 一般的には・・・

 アカマツは樹皮が赤い

 クロマツは樹皮が黒い

 

 葉の冬芽が茶色いとアカマツ。

 葉の冬芽が白いとクロマツ。

 

 あと、生育地。

 アカマツは内陸で、

 クロマツは海岸、とか。

 

 などなど、一般的な見分け方はこんな感じかなと思います。

 だけど、このような見分け方は、視覚や知識を使った見分け方なので、自然観察を楽しむ・樹木観察を楽しむという点でいうと、少しインパクトが弱い・・・と思っています。

 

 

 そこで、アカマツとクロマツを簡単に見分けて、同時に観察も楽しめる見分け方があります!

 「葉っぱの先を触る」ことです。

 

 アカマツの葉っぱの先は、手のひらでツンツンと触っても、痛くありません

 

 クロマツの葉っぱの先は、手のひらでツンツンと触ると、痛いです。

 

 クロマツの葉っぱは、アカマツの葉っぱよりも固い。

 それは、アカマツは内陸に多く、クロマツは海岸に多い、この生育環境の違いにあるのではないのかな?

 おそらく、強い風が吹く上、潮風も吹く、そんな厳しい環境に生育できるように、クロマツの葉はアカマツの葉より固くなったんだと思います。

 

 アカマツの落ち葉を拾って、友達の首に”チクッ”ってすると、半分笑いながら、「痛ぁ~」って、言うと思います。

 クロマツの落ち葉を拾って、友達の首に”チクッ”ってすると、怒りながら、「痛いなぁ!💢」って、言うと思います。

 マツの落ち葉を拾って、友達の首に”チクッ”ってして、冗談な雰囲気が漂えばアカマツ、マジギレの気まずい雰囲気が漂えばクロマツです。

 クロマツの葉は、マジで痛いので、友達の首に”チクッ”って、したらダメですよ(^_^;)。

 

 我が息子達が、マツの葉を片手に、ニヤニヤしながら近づいてきたら、それは100%クロマツです。

 「お父さん、アカマツやから~」といって、ニヤニヤしながら片手に持っているマツの葉は、100%クロマツです。

 極めれば、触らなくても、アカマツとクロマツの同定が出来る!!(-_-)!!

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単葉と複葉

2020年12月22日 | 森林・樹木の基礎知識のお話

 樹木の葉は、「単葉(たんよう)」と「複葉(ふくよう)」の2種類があります。

 

 「単葉」は下の写真で丸く囲った部分が1枚の葉・・・って、そのままの話です。

 

 次に複様。

 複葉は、下の写真で、丸く囲った部分が1枚の葉で、四角で囲った葉を「小葉(しょうよう)」と言います。

 

 次に単葉と複葉の見分け方。

 単葉は、青色で丸く囲った葉の基部に「芽」があります。

 

 複葉は、青色で丸く囲った葉の基部に「芽」があり、赤色の四角で囲った小葉の基部に芽はありません。

 

 このように「芽」の位置で、簡単に、単葉or複葉を見分けることができます。

 

 なぜ、「複数の小葉で1枚の葉」という複葉が出来たのでしょうか?

 

 簡単に説明すると、

 単葉の樹木では、葉が落葉すると、枝と小枝(分枝)が残るため、これを維持するためのエネルギーが必要になります。

 

 

 しかし、複葉の樹木は、落葉すると、残すべき枝が少ないため、維持するエネルギーも少なくてすみます。

 

 

 複葉の樹木は、

 「10枚の葉をつけるなら、10枚で1枚の葉にしよう!そうすれば、小枝(分枝)要らずで、エネルギーを抑えることができるぞ!!」

 という戦略を取っているんだと思います。

 

 一方、単葉は枝がいくつも分かれているため、いくつもの枝が風で折れても、修復しやすいというメリットがあります。

 逆に、複葉は、枝の数が少ないので、一気に折れてしまうと修復に時間がかかるというデメリットもあります。

 

 樹木の葉は「単葉」と「複葉」の2種類あります。

 その差によって、生み出される戦略があると理解するだけでも、樹木の観察は楽しくなります。

 

 

 最後に、今回のまとめを簡単な資料にしてみましたので、ご参考下さい。

 

※2015年9月の記事を改編

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葉が赤いスギ

2020年12月21日 | 森林・樹木の基礎知識のお話

 通常、スギの葉は緑色。

 だけど、冬になると、スギの葉は赤褐色に変色します。

 もちろん、全てのスギが、同じように赤褐色に変色するわけではありません。

 スギの葉の変色は、系統・品種によって差があります。

 同じスギでも、赤味に個体差があったり、中には変色しないスギ(呼称:ミドリスギ)というのもあります。

 枯れてる?って、思うくらい真っ赤かなスギもあります。

 あと、日当たりが良い場所に生えているスギは、より赤味が強く変色したり。 


 
 冬になると、葉の中の葉緑素が分解され、少なくなります。

 そして、それまで隠れていたカロチノイドの一種「ロドキサンチン」という色素が現れて、スギの葉は赤褐色に変色します。

 この「ロドキサンチン」は、低温下で光ストレスを受けると引き起こされます。

 そして、「ロドキサンチン」は、光による阻害を防止する働きがあることが明らかにされています。

 なので、冬期のスギは、休眠中に光によるダメージを和らげるため、赤褐色に変色していると思われます。

 ちなみに変色しないスギ(呼称:ミドリスギ)は、より光による阻害を受けていると言われています。 

 

 なお、寒風害などで、枯れたスギも同じような色に変色するため、変色したスギが、生きているのか・枯れているのか、一目ではわかりませんが、生きていれば、春になると葉緑素が戻って、緑色になります。

 時々、「うわー、枯れてないのよね?」と思うくらい、赤褐色に変色しているスギ林を見かけます。

 そんなスギ林でも、春になると、再び緑色に戻るので、そのギャップに驚かされます。

 

※2016年1月の記事を再編

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アカガエル(悲)

2020年12月20日 | 爬虫類・両生類のお話

 ヒノキ人工林にて、立木調査中に見つけたアカガエルの悲しき姿・・・・。

 

 樹皮の下に潜んでいたアカガエルが、何らかの理由で圧死したようです。

 アカガエルの下側に、幹が傷付いた痕があり、その隙間から、樹皮の下に潜り込んで、おそらく冬を越そうとしたのかもしれません。

 死体はほぼ乾燥しており、ミイラみたいな感じ。

 少なくとも、今年の冬に亡くなったものではない。

 周辺では、最近、間伐した形跡もない・・・というか、最低でも5年は何もされていない。

 

 何が起こったのかなー。

 悲劇のアカガエル(T_T)。

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冬芽

2020年12月18日 | 森林・樹木の基礎知識のお話

 冬になって、葉が落葉すると樹木の同定って、難しいですよね。

 冬でも樹木を同定したい!、冬でも樹木観察を楽しみたい!、と思ったら、冬芽(とうが)の観察がオススメです。

 

 冬芽とは、「休眠芽(きゅうみんが)」ともいい、冬の寒さに備え、次の春に開く葉や花の芽を寒さや乾燥から守るために作られます。

 春になって、無事に葉が開き、花の蕾がふくらむと、冬芽は脱落します。

 

 冬芽にも色々なタイプがあります。

 ①芽鱗(がりん)を持つタイプの「鱗芽(りんが)」。

 ②芽鱗をもたないタイプの「裸芽(らが)」。

 ③芽鱗の表面に蝋質や油肥を被うタイプ。

 ④冬芽の全部または一部を葉痕の中に隠すタイプの「陰芽(いんが)」。

 

 ①「鱗芽」

 樹種によって、覆われる芽鱗の枚数が違います。

 アラカシ、シラカシ、コナラなどの樹木は、多数の芽鱗に覆われています。

 

 アラカシの冬芽。

 パッと見た、海にある”亀の手”に似ていません?

 

  クスノキの冬芽。

 

  シラカシの冬芽。

 

  コナラの冬芽。

 

  ヒメシャラの冬芽。

 

 

 イロハモミジ、ホオノキ、ネジキなどは2枚、タラノキは3~4枚の芽鱗に覆われています。

 ネジキの冬芽。

 

 イロハモミジの冬芽。

 イロハモミジは、葉っぱが対になって生える「対生」なので、冬芽も対生になっています。

 寄り添い合う感じで、可愛らしい冬芽ですよね。

 

 ②裸芽

 このタイプは、アカメガシワ、ムラサキシキブ、オニグルミ、サンショウなどの樹種です。

 身包みをはがされた冬芽って感じで、寒そうだなと同情します(^_^;)。

 

 アカメガシワの冬芽。

 実際の冬芽をよーく観察すると、アカメガシワの葉っぱの特徴が窺えます。

 是非、ご自身の目で、ご確認下さい!

 

 オニグルミの冬芽。

 冬芽の下にあるのは葉痕(ようこん)といって、葉があった痕です。

 

 ③の蝋質や油肥に覆われる樹種はトチノキなどで、テカテカしています。

 トチノキの冬芽。

 触ると粘つきます。

 しかし、触るのは、木にとって、あまり良くありません。

 でも、粘つくので触りたくなります。

 触りたいと思ったら、やさしく触ってくださいネ。

 

 ⑤「陰芽」

 ネムノキやニセアカシアなどの冬芽がこのタイプです。

 

 

 冬芽観察の番外編。

 時々シャクトリムシなど冬を過ごしている虫たちにも出会えます(^o^)。

 

 冬芽の観察は、冬しか出来ません!

 ちょっと寒いけど、冬芽を観察するため、樹木を巡ってみては如何でしょうか。

※2016年1月の記事を改編

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