長野市にある木材チップ100%の発電所、「いいづなお山の発電所」を見に行ってきました。
和歌山と違い寒かったです。
山もカラマツが目に入り、シラカバの白い樹皮がきれいで、アルプスもいい感じの雪化粧でした。
ところで、福島県の原発事故から、太陽光発電や風力発電など新エネルギーの利用が注目されています。
中でも、山に伐り捨てられた間伐材のエネルギー利用に期待が高まっています。
伐り捨てられた間伐材に、エネルギー源という新たな価値を見出すことによって、林業の活性化にも繋がる可能性も秘めています。
5000kw/hでないと採算が合わない。
と、言われていますが、いいづなお山の発電所は1300kw/hと、比較的小規模ながら、発電事業として成功しています。
インターネットで「いいづなお山の発電所」と検索すると、施設の概要がわかるので、興味のある方は是非!
(→ http://www.mwwi.co.jp/hatsuden/power-plant/index.html )
この発電所では、年間で2000~3000世帯分の電力を供給しているそうです。
など不要なもの、処分に困るものがエネルギーに変わりかつ、収入にもなる。
理想的なエネルギー利用だな~と感じました。
発電事業のポイントは、原材料となる未利用木材、建築廃材などがどれくらい集まるかを把握することだと感じました。
集められる原材料に見合った発電施設にしないと、計画的な経営が行えません。
施設を設けたものの、原材料が集まらず、不十分で、結果的に50%くらいしか発電できない、なんてことになったら、大損です。
電気なので、いらない人はいないと思います。
需要はあるので、確実に採算が合うという境を見極めれば、上手くいきそうです。
確実に得られる原材料を基に、事業を行う。
想定外の原材料が手に入れば、ラッキーみたいな感じでストックしておく。
あと、地域への気づかいも大切だと思いました。
ここの施設は特殊なフィルターを設けて、排煙がでない工夫を行っていました。
また、近隣に住宅がないので、騒音の苦情もないとのことです。
加えて、ここの発電所では、燃料に適さないバーク(樹皮)を原料に、堆肥をつくり、地元の農家に無料で提供するといったことも行っています。
(事業主体として、処分に困っているので、処分ができかつ、農家も喜ぶ相互関係が築かれていると感じました。)
安心安全のエネルギーで、しかも、地域の人の収入にもなる、そんな発電所が、これから増えていくといいですね。