はぐくみ幸房@山いこら♪

「森を育み、人を育み、幸せ育む」がコンセプト。株式会社はぐくみ幸房のブログです。色々な森の楽しさ共有してます♪

落葉しないソメイヨシノ

2015年01月20日 | 森林・樹木の基礎知識のお話

 今回は、落葉しないソメイヨシノについて。

 通常、この時期(H27.1)のソメイヨシノは、落葉しています。

 が、落葉しないソメイヨシノ・・・。

 その横に生えているソメイヨシノは落葉しています。

 

 落葉しない原因は「街灯の熱」。

 落葉しないソメイヨシノの上には街灯があり、1日中明かりを照らされています。

 街灯の明かりが原因で、気温が暖められ、ソメイヨシノが落葉しない・・・と考えられます。

 常緑樹も、冬の暖かい日には光合成を行うことがありますし。

 このソメイヨシノも、日中は光合成をしていると思います。

 夜は街灯で周囲が暖かいので、冬の夜ではなく、春(?)の夜・・・と、季節を狂わされているのではないかと思います。

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登山が楽しくなる 杖の作り方

2015年01月14日 | 現場技術・安全管理・道具のお話

 登山によく使われる「杖」。

 市販の物もいいですが、自分で作ると、さらに登山を楽しむことができます。

 そこで、材料費ほぼ0で簡単に作れる「杖」の作り方を紹介します。

 まず、直径2~3cm、長さ150~170cmの木を用意します。

 木の種類は、なるべく軽くて丈夫なものが良いです。

 僕は、主に以下の6種類で作ります。

 ①ヒメシャラ・・・見た目も丈夫さも最高。ただし、手に入れにくい。1番のオススメ。

 ②サカキ・・・見た目はイマイチだけど、丈夫でやや軽め。細工しやすい。

 ③ツバキ・・・白い樹皮がきれい。とても丈夫。やや重たい。堅いのでやや細工しにくい。

 ④クロモジ・・・和菓子の楊枝に使われる木。見た目も良くて軽い。少し丈夫さが足りない。作りやすい上、いい香りがするので、1番楽しんで制作できる。

 ⑤ヒノキ・・・皮が付いたままだと見た目が悪いので、皮を剥く必要がある。そのため作る時間がかかる。ただし、丈夫な上軽いので、使いやすい。作りながら香りも楽しめる。

 ⑥カシ類・・・強度は十分。しかし、堅いので作りにくい。感覚的にクッション性が乏しく、持つ感じがイマイチ。(あくまで個人的な所感です。)

 あと、リョウブ、ネジキ、シャシャンボも丈夫なので杖に最適です。

 では、作り方(というほどのものでもないですが・・・

P2110065

 写真の木は3本ともサカキです。

 使う道具は、ナタとノコギリ。

P2110066

 ①木の中心を持って、元口を上(持ち手)、末口を下(接地部分)にします。

 ※反対にすると杖の下方が重たくなるので、結果、持ちにくい杖になります。

 ◇ポイントとして、少し曲がっている木を使うと、「杖!」っぽくなります。

  ただし、持った時のバランス等を考える必要があります。

P2110068

  ②持ち手の位置を決め、接地部分の木を切って、自分好みの長さに杖を調整します。一気に切らず、2回、3回と分けて切って、確実に調整していきます。

P2110069_2 

 ③今度は、持ち手の位置より上を調整します。やり方は②と同じです。(木の長さによって、この工程が省かれることもありますし、別に省いても良いです。)

P2110071_2

 ④これで8割方完成です。残りは仕上げだけ。

 持ち手と接地部分の木の縁をナタで軽く削ります。

 削り加減はお任せ。本人好みということになります。

P2110072 P2110073

 この工程は別にしなくてもいいんですが、した方が見た目がカッコイイからです。

 特に、持ち手側の削り方は少し丸めにすると、キレイに見えます。

P2110076 

 ⑤あと、木に枝や節がある場合、いらなければ切り落とし、気にならないならそのままでもOKです。

P2110074P2110075

 

P2110077_2   

 ⑥最後の仕上げ。ここからがこだわりどころ!

 といいながら、僕は上の写真のような杖で十分なので、あまりこれ以上の仕上げはしません。

 持ち手の木にヒートンを付けます。

 P2110114

 ヒートンに「ストラップ」を通したり、「」を付けたりしてください。

 ほかにも「防犯ブザー」や「小型のソーラー充電ライト」を付けたりしてもいいと思います。

 ただし、いろいろ付け過ぎると、杖が重くなったり、木の枝に引っかかったりします。

 ほかにも、杖の表面に「ビーズ」や「ビー玉」を埋め込んだりしても、楽しいと思います。

 材料が木なので、加工しやすいですから、ドングリを埋め込んだりすることもできます。(下の写真左側)

P2110118

 ⑦接地部分はそのままでも十分ですが、木ですから、使っていると割れたり、石で傷ついたりします。

 気になる方は、接地部分の木の先をドリルで掘って、ボルトを埋め込み、キャップ型のナットを付けると、木は傷つきません。

 ただし、先が金属になると、木よりも滑りやすい時があります。

 それに、力の入れ方が、木の方が良いですし、突きながら「あっ、岩に当たった」とか、「ここの土軟らかい」といった感触が杖から感じることができます。

 この辺は、売り物のステンレス製の杖にはない味わいかと思います。(これも、個人的な所感です。)

 あと、手芸店に7cmくらいの温度計とか売っているので、それを杖に貼り付けるのも面白いと思います。

 登りながら温度が分かる杖!いいですねぇ

P2110119

 

 これがオリジナル杖の作り方。

 とってもシンプルなのにアイデア次第で、おもしろい杖ができます。

 

 木は生き物です。

 そして、まったく同じように成長することはありません。

 なので、同じサイズ・同じ樹種を使っても、同じ杖は出来ません。

 似たような杖は出来ても、いざ使ってみると、持ってみると、全然違います。

 それが、この杖の魅力!そして木の魅力!!です!!!

 

 それと、使用する道具はナイフでもいいです。ヤスリを使ってもいいです。

 僕は、ナタの目立てをした後、切れ味加減を見るついでに、杖を作ることが多いので、いつもナタを使っています。

 加えて、ナタをナイフのように使えるようになる技術も大切だと考えているからです。

 師匠が「ナタ1本で1週間、山で生きることが出来たら上出来や。」と言っていたので。(まだまだ僕には無理ですが

 それに、ナタを使って木を細工していると、「この木は丈夫やな。」とか、「この木は堅いけど加工しやすい」とか分かるようになります。

 すると、その木を見たときに、瞬時に「あっ、アレに使うのにちょうどいい」とか分かるので、その場で道具を作ったり、緊急時の道具を作ることもできます。

 これが、師匠の言う「ナタ1本で山に1週間生きる」へと繋がる道だと実感しました。

 昔は、そこにある木を使って、生活道具を作っていました。

 それが生きる力に繋がっていました。

 しかし、現代社会は、100円均一などで、安くて便利なものが買うことが出来ます。

 ホームセンター、コンビニなど食べ物から道具まで本当に充実していますが、便利な故に、作る力・生きる力が喪失するのではないか・・・・と危惧しています。

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セミの幼虫

2015年01月04日 | 昆虫類+αのお話
 畑を耕していたら、セミの幼虫が出てきました。


 夏の夜、羽化するために地上に出てきた幼虫をよく見ますが、土を掘っていて、セミの幼虫を見たのは初めて。


 「おぉ~」っと感動した直後、ものすごく悪いことをしたな・・・と反省。

 この幼虫は地中何年目なのでしょうか?

 育ててみたいものの、上手に育てる自信がまったく無かったので、とりあえず元に戻しました・・・。

 この幼虫は無事、羽化できるのかな~
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ツチハンミョウ

2015年01月02日 | 昆虫類+αのお話
 大晦日に掃除をしていると、なんと!ヒメツチハンミョウの死骸を発見

 間違って殺してしまったようです・・・・。残念・・・



 でも、下手したら、水膨れになってたかも・・・なんですけどね


 ツチハンミョウ類は、関節部分からカンタリジンという成分を含む毒液を分泌します。



 これに触れると、水膨れを起こします

 野外では気を付けたい昆虫の1つですが、悪性腫瘍や皮膚病の治療に使う漢方薬にもなるそうです。
 ほかにも、ツチハンミョウの粉末とご飯粒を混ぜて、禿げ頭に塗ると発毛するそうです・・・

 漢方薬と発毛剤になる(?)ツチハンミョウですが、江戸時代では吹き矢の毒にも使われていたそうです。
 
 図鑑などにも書かれていますが、「吹き矢の毒はハンミョウの毒を使用した」のハンミョウは通常のハンミョウではなく、このツチハンミョウのことを言います。

(←これはハンミョウ。毒はありません。)


 毒液は皮膚につくと、水膨れを起こしますが、この毒液が体内に入ると、命が危険だそうです。
 その致死量はわずか30mg

 
 もう1つ、ツチハンミョウの面白いところは、数千個もの卵を産卵することです。
 ツチハンミョウの種類にもよりますが、産卵数が5千個~1万個、1万7千個というデータもあります。

 なぜ、そんなに産卵するかというと、幼虫の死亡率が非常に高いからです。

 ざっと、その生態を説明すると、

 成虫は、早春に大量の卵を地中に産卵します。

 幼虫は、約3週間ほどで孵化します。

 孵化した幼虫は、タンポポなどの花の上に登り、ハナバチが来るのを待ちます。

 やってきたハナバチの脚に幼虫がしがみつき、そのままハナバチの巣へ向かいます。

 巣に運ばれた幼虫は、ハナバチの卵を食べ、巣にある蜜や花粉も食べて、成虫になります。

 しかし、ツチハンミョウの幼虫は、花にやってきた虫ならなんでもひっつきます。
 なので、ミツバチが来たらミツバチに、ハナアブが来たらハナアブにひっつくため、その時点で生き残れません。
 また、ハナバチが一生来ない場合もあります。

 幼虫は絶対にハナバチの巣に辿り着かないと、生き残れないという非常に変わったスタイルをもっています。
 ということは、ハナバチが減少すると、ツチハンミョウが絶滅する危機に陥るとということです

 僕がツチハンミョウに興味というか、好きになったきっかけは、ファーブル昆虫記。

 ファーブル昆虫記を読んだとき、その生態が面白く、それ以来、実物に憧れました。
 
 初めて見つけたときは、感動しましたが、タンポポなどよ~く観察しているとよく見かけます。


 でも、見つけても、絶対に素手で捕まえたり、触ったりしないでくださいね
 危険ですよ 
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