マイホームの建築予定地にあるスギの木を伐倒したので、それを基に、立木の伐採方法をまとめてしました
①立木を背にし、真下から立木を見上げ、傾き・曲り・枝張りなどを見て、木の重心を見極めます。
②木の重心に逆らわず、障害物などがない、安全な伐倒方向を決めます。
③作業の安全性を高めるため、伐倒する立木の足元を整理し、緊急時の避難場所を確保します。
④立木の上層部を見て、ツルなどが絡んでいないか、確認します。
⑤伐倒の準備が整ったら、立木の直径1/3~1/4の大きさの受け口を作ります。
受け口は、1回で作ろうとせず、伐倒方向を見定めながら、少しずつ、数回に分けて作ります。
1発で決めようとして、失敗すると、後戻りできませんし、伐倒時の危険度が上がります。
上側と下側の切り口は、一致していないといけません。
1発で決めようとして、失敗した場合、受け口を修正することになり、結果、当初の予定よりも大きな受け口になってしまいます。
⑥受け口が出来たら、受け口の正面に立って、形状を確認します。
今回は、直径がチェーンソーのバーより大きかったので、左右に分けて受け口を作りました。
当たり前ですが、直径にあったチェーンソーを使用した方が、作業の安全性は高まります。
※スギの直径=約54cm、使用したチェーンソーのバー=35cm(14インチ)
⑦受け口の中心にチェーンソーなどを置いて、伐倒方向を確認します。
今回は、カメラを置いて、伐倒方向を確認。
おおむね、当初の予定通りの方向に受け口が作れました。
⑧受け口の下から見て、受け口の高さ2/3の位置から追い口を作り、伐倒します。
受け口の状況や木の重心に応じて、クサビなども使いますが、今回は不要。
追い口から受け口めがけて、一気に伐るのではなく、木の様子を窺いながら、ゆっくりと追い口で伐倒していき、最後に直径の1/10程度、つるが残るようにします。
⑨今回は、おおむね目指した方向に伐倒できました。
⑩伐倒したら終わり・・・ではなく、切株から自分の伐倒技術を反省します。
受け口とつると追い口が、きれいな平行線(?)を描けているとOKです。
今回は、チェーンソーのバーが短かったため、きれいな平行線になっていません。
そのため、目的の伐倒方向から右側にズレてしまいました。
あと、正面や横側から見ても、受け口と追い口がきれいな平行線(?)が描けていたらOKです。
⑪枝を払い、使える部分は有効活用に。
⑫今回は、チェーンソーカービングに使います。
早速、一番重たくて、大きい元玉の部分で「ウェルカムボード」を彫りました。
すでに発生の時期が終わっていますが、「タモギタケ」というキノコのお話です。
タモノキ(ヤチダモ)に生えるキノコだからタモギタケといいますが、調べてみるとニレ科の倒木や枯れ木に発生し、トチノキにも発生するそうです。
なので、「ニレタケ」とも呼ばれているそうです。
東北地方や北海道では、一般的な食用キノコですが、最近では和歌山でも市販されている菌床キノコをスーパーで見かけるようになりました。
タモギタケも菌床栽培と原木栽培が行われています。
個人的には、原木栽培の方が肉厚で、色味も香りも強く、美味しいので、好きですね
ただし、タモギタケは、北海道や東北地方が一般的というだけあって、寒冷というか涼しい環境でないと原木栽培は難しいそうです。
和歌山県は温暖な気候なので、あまりタモギタケの原木栽培には向いているとは言えませんが、龍神村や紀美野町で生産されている方がいます。
はじめて知ったタモギタケも、龍神村で生産している方に教えていただいたからです。
そのとき、原木栽培のタモギタケを少しいただきました
(原木はサクラを使用。)
いただいたタモギタケは、クリームシチューとか、クリームパスタなどクリーミー系の洋風料理に合うキノコで、僕はクリームパスタ(ベーコン入り)にして、いただきました
最近では、タモギタケに含まれる成分が、免疫力を高め、ガンの予防に効果があるといわれており、注目されています。
もし、スーパーでタモギタケを見かけたら、一度ご賞味ください。
オムレツにしてもおいしいですよ
アイ加工ロープの作り方を紹介したいと思います。
色々な編み方がありますが、今回は紹介する作り方は、そのうちの1つになります。
分かりやすいように、緑色・銀色・金色に分けて説明します。
①ロープを端から20cm程度、解します。
ロープの輪っかサイズは、お好みで。
②まず、緑色のロープを編み込みます。
③次に、緑色を編み込んだ隣のロープに銀色のロープを編み込みます。
④同じような手順で、銀色の横に金色のロープを編み込みます。
⑤次にロープをひっくり返し、緑色のロープは●を飛ばして●の下に、銀色のロープは●を飛ばして●の下に、金色のロープは●を飛ばして●の下に編み込みます。
⑥3本とも編み込んだら、同じ手順で、ひっくり返し、編み込みます。
⑦これを繰り返していくと、写真のようになります。
⑧すべて編み込むと、こんな感じに。
⑨最後は、気にならなければ、そのままでも結構です。
気になる場合は、余分な部分を切って、火であぶって固めます。
完成。
アイ加工ロープができると、輪っかにロープを通すだけで、もやい結びなどを省略することができます。
もやい結びとか省略できますが、解くのが面倒です。
アイ加工ロープは、その状態で売っていますが、自分で編み込んだ方が、愛着が湧きますので、是非、お試しください
仕事から帰ってくると、次男が「お父さん。ヘビ捕まえた。何ヘビ?。アオダイショウ?」。
マムシとヤマカガシは捕まえるな!と言ってあるので、まぁ、アオダイショウの幼蛇かシマヘビの幼蛇、ヒバカリかなと思っていたら、シロマダラでした(やるな~)。
家の庭で、石をひっくり返していたら、見つけたようです・・・
シロマダラは夜行性のヘビで、日中は石の下や倒木の下などに隠れています。
↑ 以前、こんなところに隠れているシロマダラを見つけたこともあります
なので、普通に山を歩いていて、日中で見かけることは、ほとんどないため、見つけると、「珍しいヘビを発見」とか、「幻のヘビを発見」という風な感じで、新聞に取り上げられたりします。
最近では、日高新報(主に和歌山県の御坊市や日高郡内の新聞)に掲載されていました。
http://www.hidakashimpo.co.jp/news/2015/06/post-3731.html
なお、北海道では1980年代後半に発見されたそうです。比較的、最近ですね。
シロマダラは、全長30~70cmの小型ヘビで、結構、気性が荒いので、捕まえようとすると咬みつきに来ます。
咬みつかれても、無視して捕まえようとすると、擬死(死んだふり)することもあります。
怒った時、首をS字にして持ち上げる姿がカッコいい
エサは、トカゲや小型のヘビなどを食べます。
特徴は、黒と灰白色(?)のまだら模様で、成蛇(大人)になると頭の白い模様がなくなります。
僕も、ほとんど幼蛇(子ども)しか見つけたことがなく、成蛇は排水管(さっきの写真)にいた子くらいしかありません。
マダラヘビ属のヘビは、歯の大きさが生えている場所によって違うそうです。
大きさを違えることで、効率的に獲物を飲み込むことができるそうです。
シロマダラの歯も同じ構造なので、自分の体と同じ大きさのトカゲや小型のヘビを食べることができるそうです。
ヘビの中でもシロマダラが一番大好きですね
気性の荒さと体の大きさのミスマッチ具合
死んだふりする姿
怒った時のS字ポーズ
とぐろを巻いた姿の色具合
発見した時の喜びは、他のヘビの比ではないですね
次男に「これシロマダラやん。よく見つけたな」と言ってあげると、
言葉を出さず、何とも言えない喜んだ表情をしていました。
あまり見かけない・出会えないというだけで、シロマダラ自体が希少というわけではなさそうです。
日本のレッドデータ検索システム(http://www.jpnrdb.com/)で調べてみると、埼玉県・神奈川県・東京都が絶滅危惧Ⅰ類で、ほかは情報不足がほとんどで、準絶滅危惧や絶滅危惧Ⅱ類が少しといった感じです。和歌山県は、特になしでした。
あくまで、個人的な考えですが、
ヘビの種類が多い地域・森林は、「生物の多様性・生物の生活環境が比較的高い」と考えています。
ヘビは、地を這う生き物なので、色々と行動が制限されやすい。
その上で、エサとなる小型哺乳類やカエル・トカゲなども豊富でないと、捕食もままならない。
さらに、同じヘビと言えど、種類によって、食べられるもの・食べられないものがあります。
例えば、シロマダラは、体のサイズはもちろん、消化器官がそれほど強くないため、ネズミなどの小型哺乳類を食べることができません。
飼育個体でも、ネズミを餌付けをすれば食べるようになりますが、うまく消化できず、結果、衰弱死します。
あと、タカチホヘビというヘビは、ミミズ食ですし。
なので、ヘビの種類をたくさん見かけることができる地域・森林は、さまざまなヘビが生活できるほど、エサが豊富で、環境が整っていることから、「生物の多様性・生物の生活環境が比較的高い」。
と、個人的には思っていますが、皆さまはいかがでしょう?
ヘビが苦手な方も、そういう目線で、考えで、ヘビを観察し、少しは苦手意識が改善されると嬉しく思います。
森の産物ともいえるメープルシロップ
カナダの国旗でも有名な「サトウカエデ」の樹液から採取されています。
日本には、サトウカエデはありませんが、代わりに「イタヤカエデ」という樹からシロップを採取しています。
あと、シラカンバ(シラカバ)からもシロップが採取されています。
しかし、全国各地でシロップが採取されているかというと、そうではありません。
主に、北海道や東北地方、長野県、山梨県など寒い地方で採取されています。
なぜ、主な採取地が寒い地方なのか?
それが、今回のお話です(若干、前回と前々回の記事と共通している部分もありますが、ご容赦下さい。)。
寒い地方の冬は、雪が積り、凍り付くような寒さなので、樹体内の水分が凍らないように細胞中の糖度を上げます。
これが、シロップとなる甘さの秘訣(?)です
そして、冬には、病原菌や害虫などが少ないので、抗菌物質を作る量も少なくしています。
樹液には、病原菌や害虫から身を守るために作られた抗菌物質であるポリフェノール(主な成分はタンニン)が含まれているため、なめると渋いのはそのためです。
しかし、冬になると、その必要性もなくなり、抗菌物質の生産量が少なくなる一方で、樹液の凍結を防ぐため、糖度を上げた結果、甘い樹液となります。
こうして、シロップが採取できるというわけです。
ポイントは、「凍結を防ぐために糖度を上げる」です・・・かね。
和歌山県のような温暖な地域でシロップの採取が盛んでないのは、人里の近くにシラカンバやイタヤカエデのような樹がないというのが一番の理由だと思います。身近にないと用途に気付かないですからね
仮に生えていたとして、冬になっても、シロップになる程、糖度を高める必要がないことや、凍結するほど寒いような場所は、標高の高い山などになるため、採取することが困難だから・・・だと思います。きっと。たぶん。
ちなみに、和歌山県の工芸品に「紀州漆器(根来漆器、黒江漆器)」があります(京都や奈良にもありますが)。
ウルシの樹液から採取した「ウルシオール」を主成分とする天然塗料を塗っているわけですが、採取時期がシロップと異なり、6~9月頃に採取されます。
「ウルシオール」も抗菌物質の1つなので、冬になると抗菌物質の生産量が少なくなるため、この時期に採取しないと意味がないんでしょうね。
あっ、あとゴム。
これもゴムノキの樹液から採取されて作られています。
し・か・し、
シロップを採取する樹液は、木部にある導管を上昇している「導管液」なので、ドリルで穴を空けて採取します。(ただし、早春の一時期しか採取できません)。
一方、ウルシやゴムノキは、師部と皮層の間にある乳管細胞から出る「乳液」なので、樹皮を傷つけて採取します。
一言で樹液といっても、同じ器官に蓄えられた樹液ではないので、採取方法も違うというわけです。
1つ前の記事「なぜ、クヌギの樹液にカブトムシたちが群がるの?」で、樹液に関するお話をしましたので、今回も樹液に関するお話です。
今回は、危険な?樹液についてです
何が危険かというと、「触るとかぶれる」。
かぶれる樹と言えば、
ヤマウルシ
一番、危険なのが、ツタウルシ
近くを歩いただけでかぶれる人もいるという恐ろしいヤツです。
(僕も近づくだけでアウト。気づかずに近づけばセーフ。気持ちの持ちようなのかな?)
一般的に、白い液や黄色い液を出す樹木にはかぶれる成分が含まれているので、肌の弱い方は触らないように。
白い液を出す樹木と言えば・・・(上の2種は省きます。)
ハゼノキ、ヤマハゼ、ヌルデ、イヌビワ、イチジク、テイカカズラなど。
僕はイヌビワでもかぶれます
あと、イチジク好きですが、勿論かぶれます
ちなみに、マンゴーはウルシ科なので、肌の弱い人は、マンゴーも要注意です。
話が逸れてしまいました・・・
危険な樹液(かぶれる樹液)の話に戻ります
写真がなくて、申し訳ないのですが、夏になると、時々、泡が吹いたような樹液を出している木を見かけます。
傷を受けたから樹液が流れていると思うので、何かの菌(酵母菌??)が原因で、樹液が発酵し、泡立っていると思います。・・・
この泡立つ樹液に触れると、かぶれることがあります。
おそらく、樹液に含まれる抗菌物質のポリフェノールが、発酵による何かしらの反応を起こしているのかもしれません。
どの樹種とは特定しにくいのですが、「樹液が泡立つ樹」は要注意です。