OODAループとは、勝敗に関わる意思決定と実行のために行われる思考方法の1つで、現場の業務や私生活などでの改善に役立つ考え方と言われています。
一般的には、「PDCAサイクル」の方が馴染みあるかと思いますが、時代の変化やあらゆる状況の変化に対応した行動に繋がる思考という点では、OODAループの方が優れています。
状況の変化に応じて、臨機応変に対応するには、PDCAサイクルでは限界があるため、OODAループという思考を学ぶ授業を、奈良県フォレスターアカデミーで行ってきました。
まず、OODAループのOODAとは・・・
Observe = 見る(観察・情報収集する)
Orient = 分かる(状況判断)
Decide = 決める(意思決定)
Action = 動く(実行・行動する)
これら4つの頭文字を繋げたものです。
PDCAサイクルはm、P(計画)→D(実行)→C(評価)→A(行動)の順に沿って行いますが、OODAループは、必要に応じて、途中から前の段階に戻って再開するという考え方です。
一方通行のPDCAサイクルに対し、OODAループは、状況の変化に応じて、任意の段階からループをリスタートできるという点が大きな違いです。
このOODAループによる思考を意識し、体験いただくため、カプラを使ったOODAループ体験を行いました。
まずは、2グループに分かれます。
そして、それぞれのグループで、さらに前半組と後半組に分かれます。
グループ対抗で、①早く作る ②多く作る ③高く作るの3項目を競い、2項目とったグループの勝利です。
最初は前半組がカプラでらせん階段を作ってもらいます。
後半組は、前半組の作り方や動きを見て、自分たちが作る場合の作戦を練ります。
前半組が終了したら、対決を判定します。
次に、後半組がスタートです。
後半組は、前半組の動きを見て、どうすべきか理解した上で、”こうしよう”と判断して、勝負に勝つための行動に臨んでいます。
この間、前半組は、次の挑戦に向けて、自分たちの作戦を練ってもらいます。
前半組は、何もわからないまま、らせん階段を作ったので、勝負の判定や評価、自分たちの行動など全てを振り返って、再び、勝つための思考を巡ります。
前半組は、一通りの勝負の中で、改善策を見出していますが、後半組の動きを観察することで、さらに改善策が改善されていきます。
後半組は、勝負自体は初めてなので、作戦通りに進まないという状況になった際、どう行動すべきか、相手の動きを観察し、そこから改善策のヒントを得ようとします。
後半組が終了したら、判定です。
最後の勝負に向けて、前半組と後半組が一緒になって、作戦を練ります。
最後の勝負は、前半組と後半組を合わせたベストメンバーを選出して行います。
今の時代、常に状況が変化していきます。
流行も次々と変わり、昔に流行したものが、再び流行することもあります。
こうした変化に速やかに対応するためには、これまでのPDCAサイクルよりもOODAループの方が優れています。
もちろん、PDCAサイクルも必要ですが、状況に応じて、OODAループという思考を取り入れていただくことが、今回の授業の目的として行わせていただきました。
OODAループ、是非、この機会に知ってください。