信州生坂村「山紫水明 食と文化癒しの郷!」

山清路、大城・京ヶ倉等の自然。赤地蔵、百体観音等の伝統。おやき、おにかけ等の食文化を持つ生坂村!

生坂農業未来創りプロジェクト会議先進地視察研修&日岐と小舟上空からの風景

2024年10月24日 | 生坂村の取組
 10月24日(木)は雲が優勢の空でも少し日差しが届き、昼間は過ごしやすい体感になりました。

 生坂農業未来創りプロジェクト会議及び農業委員会の先進地視察研修は、朝7時30分頃に生坂村を出発し恵那市に向かいました。今回も2団体合同の視察研修でしたが、総選挙等で都合が悪い方、身体の調子が悪い方などがいまして、事務局を合わせ13名の参加で、少し寂しく感じました。

 予定よりスムーズに進み、昼時間ちょっと前に恵那市役所の駐車場にバスを止められ、近くのお店で昼食をゆっくり食べた後、午後1時30分から恵那市市役所において、大塩副市長、農林部 農政課 農政係 西尾係長、農業生産法人 有限会社 東野 伊藤社長と伊藤専務たちに視察の対応をしていただきました。

 最初に私から、我々の視察研修の対応に御礼を申し上げ、国道19号が松本市・安曇野市の次の村であり、農業が基幹産業で、ぶどう栽培は順調にいっていますが、その他の農業は、中山間地域の条件不利地域であり、担い手の高齢化や担い手不足などで、先祖から受け継いだ田畑を守っていくことが困難になってきており、今回の先進地視察研修によって、生坂農業の未来を考え、次世代に引き継いでいけるように取り組んでいきたいと考えておりますなどの挨拶をさせていただきました。

 次に恵那市大塩副市長から恵那市が豊田市と隣接していて、製造業関係が基幹産業であり、栗菓子が有名などの恵那市の紹介や、市長選挙と市議会選挙が近く、その関係で市長が不在であること、有限会社東野さんが中山間地域の条件不利地域で農業に取り組み始めたことなどの紹介もされるなどの歓迎の挨拶をいただきました。

 そして、西尾係長から「恵那市の農業」と題して、面積・人口・第1次産業などの恵那市の現状、農業経営対数1,421経営体(家族経営:1,377経営体、組織・法人44)総農家数3,155戸、耕地面積4,326haなどの恵那市の農業、牛・豚・鶏などの恵那市の畜産、生産量約1,180ha・6,088t、約10億円の産出量などの恵那市の水稲、

 米・夏秋トマト・夏秋ナス・栗・いちご・柚子・自然薯などの主な農産物、五平餅・栗きんとん・朴葉寿司・からすみ・味噌などの主な伝統食、えなてらす、Aeru SHOP、「はたらく」「たべる」「くらす」「まなぶ」などの市の政策、市内調達率を高め地域経済を活性化、恵那グルメによる産業の活性化などの政策の柱、「全国発酵食品サミットinえな」の開催などの発酵のまちづくり、発酵を通じた健幸づくりと伝承、発酵商品と開発と活用、発酵グルメによる観光誘客と地域産業の発展など多岐に渡り説明していただきました。


 続いて、農業生産法人 有限会社 東野の伊藤社長から、東海豪雨で荒廃農地により土石流が発生し、荒廃農地をどの様に止めたら良いかと考え、耕作しやすいニンニク栽培1万㎡を行い、10万個を栽培し買い手がなく一玉も売れず、1年目は殆ど捨てたとのことで、農業は捨てる勇気が必要であること、ニンニクだけだと人は寄ってこないが、黒ニンニクを製造して、試食を販売員で行うなどして京王モールや三越でも販売していること、かぼちゃ栽培も扱いやすいの始めたが、落とし穴があり、エフワンの種で80~100円もして、2万本だと180万円にもなりビジネスにならないため、欧米の原種のバターナッツかぼちゃを栽培して、恵那給食センターで使っていただいたりして少しずつ知られてきて、原種ですから翌年も植えられること、

 農地30万㎡近くまで広がってきて、さつまいもも栽培し始めて、さつまいもは種苗法が関係なく、芋から苗が作れること、農産物は土によって味が変わるので、大規模農業より地域農業により、農地を保全・管理をして、地域を守るには農業しかないこと、広域の面積の保全・管理は行政とタックを組まなければ地域は守れないこと、農地50町歩の内30町歩を地上権設定して、無償提供していただく変わりに、しっかり管理はして行く、道を作るにも市とタックを組んで、ここ10年くらいはその様にしていること、コロナ禍前はJICAなどの対応も市と一緒に取り組んできたことなど、熱意を持って取り組んで来られたお話を伺いました。

 続いて伊藤専務から、農業参入のきっかけは、平成12年の東海豪雨の発生により山際の耕作放棄地、荒廃農地や休耕田を見て、地域の衰退に危機感を抱き地域農業に参入したこと、農地復元は草刈りや木の伐採などから始め、今はにんにくの栽培は一日に250ケースの収穫、さつまいもの栽培、かぼちゃの栽培をしていて、種、苗は自社で作っていること、ふるさとの環境保全や荒廃農地の復元につながっていること、6次産業化では黒にんにく、にんにくパウダー、先は道の駅、東京、台湾やドイツに輸出していること、人材育成と子育て支援、農商工連携、地元の様々な会社と連携していることなども説明いただきました。

 質疑応答では、小さい農地一畝未満から大きくても2反歩であり、圃場整備が行われているが大きくても2反半で、63トラクターでないと天地返しができないこと、試験的にブルーベリーを始め、手入れをしなくて良く、商品化は10年以上掛かるので次世代につなげていきたいこと、生まれ育った東野地域は、知らない人には農地は任せられないし、東野地域でできれば他の地域でも事業展開ができること、にんにくは猪・鹿・猿は食べないが、土地が肥えないとミミズを食べに猪がきて困っており、植え付けても枯れることもあり、8月1日から11月までの間に韓国製の植え付け機で行っていること、

 JICAの対応は、国の6次産業化事業であおいフーズと組み、ペースト介護食の取組に150億円を使い、トヨタの廃熱処理でパプリカを栽培したこと、農産物加工品の6次化は栽培・加工・販売で全てをキチッと6次化している所の視察でJICAが来たこと、平成21年に農業生産法人になり、農地等の権利を取得する農地所有適格法人に認定され、平成27年に農地法が改正され、農業生産法人が農地を購入の認可を農業委員に任せる様になったこと、農業生産法人は広い農地を扱う時には行政とタックを組むこと、従業員は、来る者を拒まず去る者は追わずの主義で、定年制はなく働くだけ働いていただき、その人に合ったものの仕事を与えること、農福連携は障がい者と健常者とも、どの様に人を育てていくか、

 地域づくりはここに住んでいて良かったなあと思えるために、どういう環境を作っていくかであり、ふるさとを愛せる人は農業ができること、6次化産業の補助金・交付金は、農水省東海農政局、全国農業会議などから情報を得て、国は100異常の助成事業があり、東海農政局・県に聞いて、各地域にあった補助金を絞ること、今は補助金の新しい畑地化に取り組み、毎年度10町歩ずつ行い、市の農政課にはアンテナを上げていただき情報を提供指定欲しいこと、国の補助金は余り使わず、助成金事業にして、一括損金扱いにしていること、地域の方向性などインターネットで合うものをピックアップしていて、全国農業会議は農水省と直結していて情報を得やすいなどの話し合いをしました。


 その後伊藤専務の案内でにんにく畑を視察に行きました。1反歩ほどの畑ににんにくが植わっていまして、道路沿いに点在する畑が山に向かって30町歩ほどあるとのことでした。

 山際には一畝に満たない畑もあり、中山間地域で条件不利地域ではありますが、当社に任せたい方がいて、殆どの田畑を受けて耕作しているとのことでした。

 伊藤専務は、商談から忙しい時は農作業も手伝っているとのことで、収穫して加工した商品は殆ど売れているとのことでした。

 また、収穫したにんにくは殆どが黒にんにくにするために冷凍されていて、大きな冷凍庫が反対側の畑にありました。




 最後は、伊藤専務のお勧めの「えなてらす」に寄りました。「えなてらす」は、恵那市にある13の町の特産品をはじめ、地元企業の人気商品が集まる観光物産館です。
 季節限定の名産や旬の農産物、ここでしか買えないオリジナル商品なども盛りだくさんに売られていました。

 我々は有限会社東野さんの黒にんにく、にんにくパウダー。ほしいも、かぼちゃポタージュなどをお土産に購入させていただきました。

 本日は大変お忙しい中、大塩副市長と有限会社東野 伊藤社長をはじめ関係の皆さんには、親切丁寧にご対応いただきありがとうございました。当村と似ている中山間地域の農業の取組を視察研修でき、当村の農業課題を解決するため参考になる視察だったと感じました。

日岐と小舟上空からの風景
△▽ 毎朝出勤前恒例の撮影は、我が家からドローンをフライトさせて、雲に覆われた日岐と小舟上空からの風景を撮影しました。


 本日生坂村では、保育園で園庭開放、小学校で児童会、中学校で第3回総合テスト、民生児童委員協議会定例会、行政相談所開設、健康応援隊in日岐、いどばたキャラバンin昭津、こども家庭センター設置検討会議、生坂おとこ塾などが行われました。



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