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上生坂区の脱炭素事業に関する村民説明会

2023年07月13日 | 生坂村の出来事

 13日(木)午後7時からは上生坂区において、3日連続で脱炭素事業に関する村民説明会を開催しました。

 出席者は、男性15名、女性9名、地区担当職員は坂爪、田中、村議会議員は、平田議員、望月議員、島議員でした。

 私が下記の内容で挨拶をさせていただきました。

 皆さん、こんばんは。

 本日は、一日のお仕事などでお疲れのところ、「脱炭素事業に関する村民説明会」にご参加いただきありがとうございます。

 日頃はそれぞれの立場で村政運営に対して、ご理解とご協力をいただいていますことに感謝を申し上げる次第でございます。

 さて、昨今の地球温暖化に起因する異常気象により、世界各地で災害が激甚化、頻発化しており、気候変動は今や人類共通の課題となっております。

 地球温暖化は、化石燃料の大量消費により、大気中の温室効果ガス(主に二酸化炭素)が増加し、太陽光で暖められた地球の熱が、宇宙に逃げにくくなることが原因で起きております。

 このままでは、2100年頃には、長野県内も最大で 6.7℃の気温上昇が予測されており、この気候危機ともいえる非常事態を突破するキーワードが「2050カーボンニュートラル」であります。

 2050年までに二酸化炭素排出量を実質ゼロにすることで、世界各地における海面上昇や気象災害で、生命の危機に直面する人口を大きく減らすことができるとされております。

 そこで当村でも、昨年度「生坂村ゼロカーボン推進プロジェクト会議」を設置し、毎月会議を開催して、生坂村がゼロカーボンに向けてどの様に取り組むべきかなど、様々な検討協議を進めてまいりました。

 そういう中、昨年6月16日には「生坂村ゼロカーボンシティ宣言」を行い、2050年までに二酸化炭素排出量実質ゼロを目指すことを宣言いたしました。

 また、昨年7月には「地域脱炭素実現に向けた再エネの最大限導入のための計画づくり支援事業」に採択され、有識者で構成しました「生坂村脱炭素ロードマップ検討委員会」も立ち上げ、同時に検討協議を進めてまいりました。

 そして、生坂村脱炭素ロードマップを策定するためと、脱炭素先行地域づくり事業に申請するために、昨年12月に村民アンケートをお願いし、ゼロカーボンの検討内容につきましては、議会全員協議会、区長会議、ゼロカーボンフォーラム、ゼロカーボン文化講演会、各区の総会、広報いくさか等で報告や説明をしてまいりました。

 その結果、2月17日には環境省へ「脱炭素先行地域づくり事業」を申請し、2月末には「生坂村脱炭素ロードマップ」を策定したところでございます。

 そして、4月28日に第3回の脱炭素先行地域に選定されまして、6月7日には、その選定証を西村環境大臣から私が授与されたところでございます。

 また、議会6月定例会において、脱炭素先行地域づくり事業の調査、設計、普及啓発、執行事務費などを計上し、ご採択いただきまして、今回の村民説明会を開催する運びとなりました。

 この事業によりまして、ゼロカーボンに向けて積極的に取り組むことにより、生坂村の経済を活性化させるとともに、再生可能エネルギーの導入により、産業と雇用を創出し、村民の生活と地域のレジリエンスの向上を目指してまいります。

 併せて、引き続き、ゼロカーボンを活用した地域づくりと村民の皆さんへの脱炭素型ライフスタイルの定着を目指して、いくさか『創造の森』プロジェクトも進めてまいります。

 この説明会は、全戸に配布しました「つなぐ、まもる、めぐる生坂、サステナブル農山村モデルの構築を目指して」という冊子を中心に説明させていただきまして、皆さんの忌憚のないご意見、ご要望の把握に努め、これから具体的に詳細な設計等を作成するために、反映できる範囲で取り入れていきたいと考えております。

 そして、来年度から実施します計画等が具体的に作成できます来年の1月から2月にかけましても、この村民説明会を開催させていただきたいと思います。

 当事業は、村民の皆さんのご理解とご協力がなければ成し遂げることは困難でありますので、本日は、忌憚のないご意見、ご質問をお願いしまして挨拶とさせていただきます。

 次に、村づくり推進室長が、6月に全戸配布を行ったパンフレットにより、生坂村がゼロカーボンに取り組む理由、生坂村の現状、村の特徴、脱炭素で目指す将来像について説明を行いました。

 続いて、脱炭素先行地域づくり事業内容について、生坂村の地域エネルギー会社『株式会社 いくさかてらす』について説明し、生坂村と地域エネルギー会社との役割分担について説明を行いました。

 その説明に対してのご質問やご意見、ご要望の概要については、

 整備した施設の運営管理はどこが行うか、ペレットは誰が売るか、オフグリットハウスのマネージメントはとの質問に対して、PPA関連施設の整備はエネルギー会社が行い、他の施設は村が整備する。運営管理はエネルギー会社が行う予定で、オフグリットハウスの管理運営については今後検討していくと回答しました。

 家の屋根に太陽光パネルを設置した場合の保険は、また災害や火災で設備に被害があった場合の対応はどうするかとの質問に対し、エネルギー会社で施設に保険をかけて対応していくと回答しました。

 現在はほとんどの家庭で中部電力から電気を買っているが、この事業により今後はどうなるかとの質問に、今後はエネルギー会社と契約した方はエネルギー会社から電気を買っていただくようになると回答しました。

 設置した太陽光パネル施設の対応年数が過ぎた場合はどうなるかとの質問に対して、 太陽光パネル設備については対応年数を25年で見ている。対応年数後の更新はエネルギー会社で行いその収支計画の試算も行っている。試算では15年で投資回収ができるとしている。その後の対応年数分は投資として積み立てていくと回答しました。

 たくさん空いている土地があり全部やるとパネルだらけになってしまう。そういう土地に全部太陽光パネルを設置していくのかとの質問に対して、遊休地等にパネルを設置するように計画しているが、今後調査し地区住民と相談して設置場所は決めていく。現在太陽光パネルを設置する予定面積は、村全域約1ヘクタールで景観も考えて計画していくと回答しました。

 対応年数25年でパネルについてのリサイクルは含まれているかとの質問に対して、廃棄についてはリサイクル方法も考慮して今後決めていくと回答しました。

 保育園、小・中学校の屋根にどのように設置するかとの質問に対して、今後施設の状況を調査し、安全を考慮して検討していくと回答しました。

 外部評価委員会はどのように決めていくかとの質問に対して、今後外部から選定し決めていくと回答しました。

 マイクログリット工事はいつから行い安全に行えるかとの質問に対して、今年度設計協議をして行う。工事は来年度以降に計画しており、安全面は充分考慮していくと回答しました。

 景観を大事にして計画してほしいとの意見に対して メガソーラーの設置は計画しておらず、今後地域の皆様と設置場所を協議して決めていく。その際には、今後の農地の耕作状況も考慮いてくと回答しました。

 現在設置してある防犯灯はどうするかとの質問に対して、今後検討していくと回答しました。

 高齢化した家庭への設置はどうしていくかとの質問に対して、高齢化した家庭についても今後の活用も含めて個別に調整していくと回答しました。

 エネルギー会社について 株数、役員構成、について質問があり、定款では発行株式総数は2000株で、設立時の株数は、生坂村600株、株式会社山雅100株、松本ハイランド農業協同組合100株、平林建設株式会社100株、合同会社ヒッタイショ 100株、株式会社エコロミ100株で計1100株と回答しました。

 EV充電ステーションの設置場所はとの質問に対して、設置場所については今年度検討していくと回答しました。

 太陽光パネルを設置する屋根のメンテナンスはどうしていくかとの質問に対して、パネルの設置時の屋根の対応については個々に相談して決めていくと回答しました。

 エネルギー会社の運営で試算をして採算が合わなくなった時はどうするかとの質問に対して、今後設計調査する中で決めていくと回答しました。

 この事業で雇用は生まれるかとの質問に対して、地域エネルギー会社の設置や森林資源を活用する中で雇用を計画していると回答しました。

 必要以上の発電はするのかとの質問に対して、この事業では地区内の使用分を考えていると回答しました。

 ペレットストーブは脱炭素に矛盾しないかとの質問に対して、現在の暖房器具で使用している化石燃料から自然エネルギーに転換していくように計画していると回答しました。

 ペレットの材料の木材の供給や運営について質問があり、今後調査をしっかり行って方向性や木材の供給、施設の運営について決めていくと回答しました。

 その他意見としては、

・資料に横文字が多すぎるので、分かりやすい資料で英語は入れないでほしい。

・太陽光パネルを設置するのに自然環境を考慮してほしい。

 予定時間をオーバーして、多くのご意見、ご質問、ご要望を頂戴しました。

 上生坂区の皆さんには、多くの忌憚のないご質問やご意見、貴重なご提言等をいただきありがとうございました。今後詳細に調査設計等を行い、皆さんのご意見等をなるべく反映して計画を作成して、来年当初の説明会には、よりご納得いただけますように取り組んでまいりますので、引き続きのご理解とご協力をお願いいたします。



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