ベンベエの詩的つぶやき

世の中をちょっと斜めに見て・・・

コッペパン

2014-01-15 13:24:19 | 日記・エッセイ・コラム

学校からの帰り道たべたコッペパンが
急に懐かしくなり
二つ先の町へ車をとばした。
 (今時コッペパンなど焼いている店は希少)

昼の弁当だけでは足りず
いつも腹を空かしていた時代。
焼きたての芳ばしい匂い。 
わらぼっちの日向の匂い。 
白雲がゆるやかにながれ 
口の周りの甘ーい苺ジャムを舌で舐めると
なんだか訳もなく人恋しさにときめいた。

少年からちょっぴり大人へ変わっていく頃の不安定さ。
苺ジャム10円。 
ピーナツバター12円だったように思う。

巷では
菅原都々子の「月がとっても青いから」がヒットし
遠藤周作の「白い人」。 
石原慎太郎の「太陽の季節」に芥川賞。
昭和30年代
いわゆるALWAYS三丁目の夕日の時代であった。

食べたくてわざわざ出かけたが
あのときのコッペパンの味にはほど遠い。