行く川の流れ

花・鳥・旅行写真日記

水田とツバメ

2010-07-10 22:28:25 | Weblog



ツバメというと燕尾服のような尾翼をきっちりとそろえた
スマートな容姿を思い浮かべます。
写真の鳥,水田の畦に降りてなにかを銜えています。
また,どこか鈍くさく,スマートさを感じませんが,ツバメです。
普段,街の中を飛んでいる姿から
ツバメは黒い鳥に見えますが,
実際は絵などに描かれているように青っぽい鳥なのです。
喉から腹のところも白ではなくオレンジ色と,
けっこう色彩のある鳥です。

都会ではツバメというと軒下に巣作りをし,
雨が近づくと地上低く,素早く飛ぶ姿が象徴的ですが,
農村ではツバメが水田にいるのは普通の風景のようです。
そういえば,ツバメは益鳥,
水田上空を低く飛び,田んぼの害虫を食べると教わったような気がします。
水田にも,ツバメがよく集まる水田とそうでないものがあるそうです。
たくさん集まる水田は虫が多い,
逆に言うと農薬などをあまり使わず,自然農法をしている水田のようです。
そういえばこの水田の畦にはカルガモも数羽控えていました。
害虫はツバメ,雑草はカルガモで対処しているのかもしれません。

青田上つばめ滑空虫を喰う
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「とったぞ!」

2010-07-09 22:35:29 | Weblog
久しぶりに鳥を撮って見ました。
写真では細身で大きな鳥に見えますが,メジロです。
母子でしょうか,数羽が木から木へと飛び回わり遊んでいました。
ちょうど目の前の木に移り来たところを下からのショットです。
木の実を採り,くわえているところ,よい瞬間が撮れました。
「とったぞ!」と得意気なポーズにも思えます。
木の実は,葉の姿形から桜の実,
山野に自生している野桜の実でしょうか。

桜の実つついて遊ぶ目白かな

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美容柳(ビヨウヤナギ)

2010-07-08 22:43:24 | Weblog




美容柳とも未央柳とも書かれるビヨウヤナギ,
金糸梅と同じくオトギリソウ科の花で,
花の時期,黄色の花,葉の様子,小高木にたくさんの花をつけるところ,
昨日の金糸梅によく似ています。

花弁が細長いこと,雄蘂が異様に長く,
花弁から大きくはみ出しているところなどが金糸梅と異なります。
美容の名のように美しい容姿の花ですが,
この雄蘂の長さがこの花の美しさの一つです。
この雄蘂を見て,また美容柳という名から,
垂れるように長い付けまつ毛を連想してしまいました。
 
美容柳どの娘も長きまつ毛かな
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金糸梅・大輪金糸梅

2010-07-07 22:24:46 | Weblog



6月,梅雨入りと時期をほぼ同じくして
たくさんの黄色の花を咲かせている小低木を目にします。
中国原産,日本に江戸時代と古くに渡来しているオトギリソウ科の金糸梅です。
花が梅に似ており,雄蘂が金糸のようであるのでこの名がつけられたそうです。

庭木や街路の低木として幅広く利用されています。
しかし,それらの多くは金糸梅の園芸改良種,
大輪金糸梅あるいはヒペリカムヒドコードと呼ばれるものです。
金糸梅が3~5cm,大輪金糸梅は5~8cmと
花の大きさがひとまわり違います。
また,金糸梅が花弁が下向きあるいは横向きなのに対し,
大輪金糸梅は上向きに花をつけるなどの違いがあります。

写真上,花が小さく,花弁が下向きです。金糸梅と思われます。
写真中,大輪金糸梅の花,花が上を向いています。
写真下,まだ蕾の状態の大輪金糸梅,6月初旬の写真です。

雨あがり下る山道草いきれ

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蛍袋(ホタルブクロ)

2010-07-06 21:39:44 | Weblog



ホタルブクロ,
この花の中にホタルを入れて遊んだところからこの名があるそうです。
子供がホタルをそっと捕まえ,この花袋に入れ,
そして,光がこの淡いピンクの袋の中でいくつもいくつも点滅を繰り返す,
遊び心があり,ノスタルジックに思えます。
たくさんのホタルがいて,ホタルブクロもすぐそこに咲いている,
そんな自然があるからできた遊びです。

子供の頃たくさん見られた蛍もいつの日からか姿を消してしまいました。
最近は蛍の復活に努力がされ,各地で飼育,放流がされているようです。
私の住む稲城市でも毎年6月,「ホタルの夕べ」が開催され,
放流されたゲンジボタルの乱舞する姿を鑑賞することができます。
これらの蛍が自然繁殖して増えるといいのですが。
 
ホタルブクロはキキョウ科の多年生植物,
6月~7月,白,淡いピンク,赤紫などの釣り鐘形の花を穂状に咲かせます。
日本全国の山野に分布している野草です。
写真上はけっこうな古株なのでしょう,
丈が高く,たくさんの花をつけていた淡いピンク色のホタルブクロです。
こんなに大きいものは珍しいように思います。
写真下は多分,今年発芽したものと思います。
小さな茎に2つだけ白の花が咲いていました。

平成も浴衣に団扇蛍狩
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繍線菊(しもつけ)

2010-07-05 22:28:40 | Weblog


小花がたくさん固まって咲き,花の時期もよく似ており,
紫陽花や額紫陽花と同じユキノシタ科と思っていましたが,
シモツケは以外にもバラ科なのです。
もともとは日本各地,朝鮮半島,中国の山野に自生する低木植物,
シモツケの名は下野の国(栃木県)で多く見られたからという説が有力ですが,
白い雄蘂が花弁より長く伸び,
それが,霜がついたように見えるからシモツケという説もあります。
また,中国に伝わる親孝行の娘,繍線(しゅうせん)の話から,
シモツケに繍線菊の漢字が当てられています。
ピンクの花のものが多く見られますが白花もあり,
写真上は公園の法面に植えられていたもの,
白花のシモツケです。
ほんのわすかピンク色が混じっており,完全に白花になりきっていません。

繍線菊やあの世の人と語る夢
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青い果実たち

2010-07-04 22:21:10 | Weblog


6月中旬は花が満開だったように思いますが,
はやくも,栗にが毬ができ,
みずみずしい新緑色に輝いていました(写真上6/27)。
そばには雄花がまだ散らずに残っています。

写真中は街路の花梨,
ピンク色の可憐な花をつけていたのはついこの間だったように思えます。
もうこんなに実が膨らんでいます(6/27)。

写真下は我が家の柿,
今年は不作の年でしょうか,実のつきがあまりよくありませんが,
いくつか柿の実と分るような幼果になってきました(6/27)。

あの小さな花が受粉して,幼果となり,
夏の間にたくさんの太陽の恵みを受け,それぞれの形に大きく成長します。
そして,秋には成熟した果実になります。
毎年繰り返す自然の営みです。
当たり前のことですが,考えてみると不思議なことです。

花栗は青き小さき毬となり


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額紫陽花・ガクの花

2010-07-03 22:56:07 | Weblog






6月も終ってしまいました。
今年は梅雨前線の様子がおかしく,
梅雨の始めにもかかわらず,各地に大雨を降らせています。
これで梅雨が明ける訳でなく,これから本格的な梅雨になり,
梅雨明けは8月にずれ込む可能性もあるとのことです。

紫陽花,額紫陽花がどこにも満開です。
紫陽花,額紫陽花ともにユキノシタ科アジサイ属,
花が球状に咲く紫陽花はセイヨウアジサイともいわれ,
日本原産の額紫陽花を改良したもののようです。
日本固有の種である額紫陽花は房総半島,三浦半島,伊豆半島などの
沿岸地にもともとは自生した植物のようです。
今は園芸用に改良され,多様な額紫陽花が
街路,公園,庭などいろいろな場所に植えられています。
紫陽花より落ち着いた趣があって,個人的には好みです。

写真上は京都大徳寺の塔頭の一つ芳春院の参道にて(6/13),
多分,額紫陽花なのだろうと思います。
小さく,いかにも素朴で質素,それに芳春院という要素が加わり,
なにか惹かれるものを感じます。
芳春院は前田利家の妻まつ(芳春院)が建立したお寺,
前田家の菩提寺になっています。
尼寺ではないようですが,名前と参道の雰囲気は尼寺を思わせます。

写真中と下は自宅付近にて,
紅,紫,ピンクの花です。この他にも白,青などもあり,
額紫陽花にはいろいろな花色があることに感心します。
真ん中にかたまってたくさんある小花が本当の花,
その周縁の花に見える部分は装飾花と呼ばれるものです。
その装飾花の花びらに見えるのが萼,
装飾花の花はその中心にある部分になります。
ややこしいわかりづらい話です。
装飾花が本当の花を額縁のように取り囲んでいるので額紫陽花,
額の花とも呼ばれます。

紫陽花や薄日の空の雨やまず
尼寺や小さく清く額の花
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沙羅の花・夏椿

2010-07-02 22:23:00 | Weblog



「祇園精舎の鐘の声,諸行無常の響きあり,
沙羅双樹の花の色,盛者必滅の理をあらはす」
平家物語の冒頭,有名な一節です。
この時代,インド原産の沙羅双樹は日本に存在しませんので(今は植物園にある),
この沙羅双樹は夏椿のことを指していると解釈されています。
それ以来,夏椿が沙羅双樹,
あるいは沙羅と呼ばれるようになったとのことです。
先日行った京都大仙院の玄関横の夏椿も沙羅双樹と名札が付けられていました。
これは本当は間違いで,夏椿あるいは沙羅が正しい名となります。
盛者必滅の理と表現された花色はビロードの質感を思わせる白,
清楚そして優しさを感じさせます。
盛者必滅の理とはその白花が清楚で美しい花姿を保ったまま
1日で散ってしまうからでしょうか。

夏椿の名のように7月ごろに咲くと記憶していましたが,
今年は他の花もそうですが,花の時期が少し早いのでしょうか。
写真は6月20日に撮影,複数の樹で夏椿がその清楚な花を咲かせていました。

明日はなき今日一日の沙羅の花
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鬼薊・野薊

2010-07-01 21:44:14 | Weblog


大きな薊(アザミ)を見つけました(写真上6/11,中6/27)。
薊には多くの種類があるようですが,
春から夏に咲くのは野薊(ノアザミ)と聞いています。
そう思い近寄ってみましたが,葉が鋭く切れ込み,
棘も太く,やたらに多い,花の下の丸く膨らんだ総苞までが棘だらけです。
これはノアザミではなく,オニアザミ,アメリカオニアザミのようです。
アメリカオニアザミも春から夏に花を咲かせるようです。
ヨーロッパの原産で,別名はセイヨウオニアザミ,
1950年代に北海道で最初に発見されてから,
全国的に広がっている気化植物です。キク科アザミ属の多年草です。

野薊はなかなか見つからないなと思って歩いていますと,
見つけました野薊,まだ小さくほっそりした個体です(写真中6/27)。
今年,発芽したもののように思えます。
葉および総苞の形が鬼薊とはだいぶ違います。
棘もあるにはありますが,鬼薊に比べればかなり柔らかそうです。
野薊もキク科アザミ属の多年草,
古くから野草の代表として親しまれている花です。

昔,スコットランドでは争いの時,
アザミの棘で他国の侵入を防いだそうです。
そんなところから,アザミはスコットランドの国の花になっています。
多分,その薊はセイヨウオニアザミだったと思われます。
あの硬い棘でないと目的は果たせません。
また,花はきれいですが,
総苞の形なにか毒々しく不気味で恐ろしげにも感じます。

鬼薊こわごわ触れる子猫かな


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