はちみつと青い花 No.2

飛び去っていく毎日の記録。

『羽生結弦が生まれるまで 日本男子フィギュアスケートの歴史』

2018年05月23日 | フィギュアスケート
  • 2018/05/23

    フィギュアスケート本のご紹介。

羽生結弦が生まれるまで 日本男子フィギュアスケート挑戦の歴史
羽生結弦が生まれるまで 日本男子フィギュアスケート挑戦の歴史 
宇都宮 直子
集英社
2018-02-05


この本を読んで、(あ、そういう意味だったのかな)と感じたことがあります。
Continueの意味についてです。

平昌後、羽生さんが「現役をもう少し続ける」という意味でContinue(続く)の言葉を使った、つまり未来に向けての言葉だと思っていたのです。
しかし、自分の金メダルは、先人の努力の歴史の流れのなかで花開いたのだという意味のContinueではなかったのかと思いました。(凱旋公演では、そのように言っていましたね)

東洋の小国と言われた日本、メダルの取れない国だった日本で、都築章一郎、佐野稔、本田武史、高橋大輔と続くフィギュアスケート界の努力が実を結び、ついに自分のところで金メダルに結びついたこと。フィギュアに対する熱意はずっと続いていたというContinueかなと。

そのような日本フィギュア界の歴史が書かれています。私は城田憲子さん、後藤大輔さんの著書も読みましたから、周知のことが多かったのですが、日本フィギュア界の今の隆盛を一連の流れとして見たのは、宇都宮さんの本からです。

都築先生の努力、佐野さんの努力に対して、羽生さんの敬意を表わす場となった、あの凱旋公演「Continues with Wings」はよかったなあ、と改めて感じたことでした。

この本も2月10日出版で、まだ平昌五輪前の発行で、結果はわかってないのですね。初めてこの種の本を読む人には参考になると思います。


ご紹介したいところがあるのです。引用します。


「靴を履いてしまえばなんとかなります」痛む足に無理やり靴を履く。靴紐をきつく締める。足がしびれるのを待つ。完全にしびれてしまうと羽生は立ち上がる。「しびれてしまったからもう大丈夫です。感覚がないので痛くもありません。できます」(P184)


・・・・・・・・

「お前にコーチではなく、フィギュアスケートを総合的にプロデュースする存在になってほしい」羽生はこう答えた。「僕にも考えていることがあります。先生、あと3年待ってください」(p210)


3年たつとどうなるのかな? これは気になりますね。

コメント
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