カツラ並木も色づいてきた植物公園…、水戸藩の薬草についての研修で西川園長のお話を伺ってきました
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水戸藩の医学は、儒学の「仁(人を思いやる心)」にもとづき人の命を尊重する精神に貫かれており、2代藩主光圀公が医者にもかかれない領民のために、約397種の薬草用方を載せた日本最古の家庭療法の本「救民妙薬」を発行し、9代藩主斉昭公は藩校弘道館の医学館に薬園を設置、薬草の栽培、製薬をさせた歴史をもっています。
水戸市植物公園では、この歴史にまつわる薬草に絞った収集を続けており、また昨年養命酒製造㈱との協働事業で薬用ハーブ園も開設し、薬草の普及に取り組んでいます。
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数多い薬草の中で、ほんの一部のご紹介です。
トウキ(当帰)はセリ科の植物で、血行改善、鎮痛解熱などの効能があります。藩医の原南陽の書にも「近時 松岡郡ニテ作リ出ス 至テ上品ナリ 江戸問屋ニテ 水戸当帰ト呼デ貨行ス」とあり、水戸藩で上質な当帰が採れていたようです。(松岡は現在の高萩市、付家老中山家の城下町です。)
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チョウマメ(蝶豆)はマメ科独特な蝶形花ですが、旗弁が逆向きの下に位置しています。東南アジアではバタフライピー(butterfly pea)と呼び、染料として、また根,葉,花,種のそれぞれに便秘、下痢などの薬効があります。
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ケツメイシ(決明子)という生薬は、このエビスグサ(夷草)の種子を乾燥したものです。便秘、胃腸、腎臓など広範囲の薬効で知られ、ハブソウからできるハブ茶の代用としても使われているようです。
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アイ(藍)は、別名をタデアイ(蓼藍)というようにタデ科の植物、藍染めの材料で知られていますが、薬草としても葉、花、実など全草に抗菌、抗酸化、抗炎症作用の薬効があることが発表されています。
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水戸黄門様の杖は、このアカザ(藜)という一年草の茎で作ったものといわれています。薬草としても、若葉を干したものを煎じて下痢止め、健胃、強壮薬として服用します。
杖は軽くて草からできたと思えないほど丈夫で、植物公園ではアカザの杖作り教室を計画しているそうです。
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オトコエシ(男郎花)は、黄色いオミナエシ(女郎花)と対をなす秋の花、薬草園にあるのでびっくりしました。根茎を乾燥させたものを「白花敗醤」と呼び、はれもの、解毒、利尿に効くそうです。
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なお、薬草園の花壇を仕切る瓦は、弘道館の東日本大震災復旧工事の際、使用できなかった古瓦です。広い敷地の中、右手最奥にある薬草園ですが、江戸時代からの歴史がここで受け継がれていることを感じることができます。
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薬草園の外にマンジュシャゲ(曼珠沙華)のシロとピンクの花が咲いています。シロバナマンジュシャゲ(白花曼珠沙華)と リコリスアルビピンクというのでしょうか。
曼珠沙華は日本ではあまりよいイメージではありませんが、欧米では人気も高く園芸品種も多くつくられ、ホームセンターの園芸売り場にはいろんな色の球根がリコリスという名で並んでいます。
有毒植物ですが、鱗茎を生薬名で石蒜(せきさん)といい、すりおろしたものを患部につけ肩こり、浮腫などに薬効があるそうです。
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水戸藩の医学は、儒学の「仁(人を思いやる心)」にもとづき人の命を尊重する精神に貫かれており、2代藩主光圀公が医者にもかかれない領民のために、約397種の薬草用方を載せた日本最古の家庭療法の本「救民妙薬」を発行し、9代藩主斉昭公は藩校弘道館の医学館に薬園を設置、薬草の栽培、製薬をさせた歴史をもっています。
水戸市植物公園では、この歴史にまつわる薬草に絞った収集を続けており、また昨年養命酒製造㈱との協働事業で薬用ハーブ園も開設し、薬草の普及に取り組んでいます。
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数多い薬草の中で、ほんの一部のご紹介です。
トウキ(当帰)はセリ科の植物で、血行改善、鎮痛解熱などの効能があります。藩医の原南陽の書にも「近時 松岡郡ニテ作リ出ス 至テ上品ナリ 江戸問屋ニテ 水戸当帰ト呼デ貨行ス」とあり、水戸藩で上質な当帰が採れていたようです。(松岡は現在の高萩市、付家老中山家の城下町です。)
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チョウマメ(蝶豆)はマメ科独特な蝶形花ですが、旗弁が逆向きの下に位置しています。東南アジアではバタフライピー(butterfly pea)と呼び、染料として、また根,葉,花,種のそれぞれに便秘、下痢などの薬効があります。
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ケツメイシ(決明子)という生薬は、このエビスグサ(夷草)の種子を乾燥したものです。便秘、胃腸、腎臓など広範囲の薬効で知られ、ハブソウからできるハブ茶の代用としても使われているようです。
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アイ(藍)は、別名をタデアイ(蓼藍)というようにタデ科の植物、藍染めの材料で知られていますが、薬草としても葉、花、実など全草に抗菌、抗酸化、抗炎症作用の薬効があることが発表されています。
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水戸黄門様の杖は、このアカザ(藜)という一年草の茎で作ったものといわれています。薬草としても、若葉を干したものを煎じて下痢止め、健胃、強壮薬として服用します。
杖は軽くて草からできたと思えないほど丈夫で、植物公園ではアカザの杖作り教室を計画しているそうです。
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オトコエシ(男郎花)は、黄色いオミナエシ(女郎花)と対をなす秋の花、薬草園にあるのでびっくりしました。根茎を乾燥させたものを「白花敗醤」と呼び、はれもの、解毒、利尿に効くそうです。
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なお、薬草園の花壇を仕切る瓦は、弘道館の東日本大震災復旧工事の際、使用できなかった古瓦です。広い敷地の中、右手最奥にある薬草園ですが、江戸時代からの歴史がここで受け継がれていることを感じることができます。
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薬草園の外にマンジュシャゲ(曼珠沙華)のシロとピンクの花が咲いています。シロバナマンジュシャゲ(白花曼珠沙華)と リコリスアルビピンクというのでしょうか。
曼珠沙華は日本ではあまりよいイメージではありませんが、欧米では人気も高く園芸品種も多くつくられ、ホームセンターの園芸売り場にはいろんな色の球根がリコリスという名で並んでいます。
有毒植物ですが、鱗茎を生薬名で石蒜(せきさん)といい、すりおろしたものを患部につけ肩こり、浮腫などに薬効があるそうです。