顎鬚仙人残日録

日残りて昏るるに未だ遠し…

今年は生り年?

2018年10月16日 | 季節の花
いつも数個しか生らないサンシュユ(山茱萸)の実がびっしり、植えて20年位になるけど初めてのことです。近所でも柿や柚子がいっぱい生っている話を聞いています。

ほとんど実をつけないザクロ(柘榴)も大きな実をつけました。脚立を出さないと撮れない高さ、少年の頃の高級品、薄甘い果実は爆ぜるにまかせてしまいます。

柿の木もどこもびっしりと生っています。普段は気付かなかった場所で、今年は実がなっているのを発見しました。

気のせいかカラスウリ(烏瓜)もあちこちで鈴生りが見られます。こんなに目立つ色なのに烏も食わずにいつまでもぶら下がっているのは、よほど不味いのかもしれません。

高速道のネットに絡みついたアケビ(木通)、この場所では初めて見ましたが、何かにかじられていました。

ムラサキシキブ(紫式部)は、読者登録させていただいているヒゲ爺さんのブログで、厳密にはコムラサキシキブということを教えてもらいました。

ついでに、いかにも秋の花を3点ご紹介…
シュウメイギク(秋明菊)は菊という名前でもキンポウゲ科で、古い時代に中国からの帰化植物、楚々とした風情で茶花にもよく用いられます。

ホトトギス(杜鵑草)は全19種類のうち日本では13種類が自生しています。山歩きではよくクリーム色のタマガワホトトギスを見かけました。

ノコンギク(野紺菊)も、野菊の代表選手でいたるところで見られますが、紺色の濃淡の差が大きく、白に近いものまであります。


山茱萸の風にゆれあふ実を択りぬ  飯田蛇笏
露人ワシコフ叫びて石榴打ち落す  西東三鬼
柿落ちてうたゝ短き日となりぬ  夏目漱石
烏瓜引けばこぞりて山の音  名倉光子
一夜さに柵で口あく木通かな  一茶
小式部の紫忘るすべもなし  後藤比奈夫 
水の色は水色だから秋明菊  鳴戸奈菜
杜鵑草黙し立てずに五十路過ぐ  安井信朗
ふるさとの野菊の紺に溺れをり  秋山素子