コロナ禍とともに大寒波も全国に、九州にまで訪れています。天気図を見ると我が地方には雪雲がかからず申し訳ない気持ちですが、それでも今朝の気温はマイナス5度、日中も6度というそれなりの厳寒期に入っています。
「冬来たりなば春遠からじ」…春の話題を探してみました。
「雪中四友」(せっちゅうしゆう)という言葉があるのを初めて知りました。
中国の古典「月令広義」から出た言葉で、雪がまだ残る早春に咲く植物の「梅、蝋梅、水仙、山茶花」が文人画に好んで描かれたので選ばれたといわれています。因みに「歳寒三友(さいかんさんゆう)」というのもあり、歳寒とは冬のことで、これは「松、竹、梅」だそうです。
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偕楽園の表門の蠟梅がいつもの時期にいつものように咲き出しました。
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花弁がすべて黄色の素心蝋梅が多く見かけられますが、これは花の中心が赤紫色の原種の蠟梅で和蝋梅ともいうそうです。
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偕楽園見晴らし広場の紅梅、園内でこの時期一番見かける早咲き梅の八重寒紅です。
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偕楽園は比高約20mの洪積層台地上にあり、南側は斜面になっているので暖かく、梅の開花も早い気がします。すでに五分咲の白梅は、多分冬至梅でしょうか。
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この寒さでいつもの場所に見つけられなかった水仙を、ご近所の庭先で発見しました。古くからわが国で親しまれてきたニホンスイセン(日本水仙)です。
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偕楽園で見つけた山茶花は、建造物の陰で霜にあたらずきれいでした。
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番外編です。偕楽園表門のジュウガツサクラ(十月桜)はこの極寒の中まだ咲いていました。江戸時代に生まれた園芸品種で、10月に開花し冬の間も小さな花を咲き続け、4月に少し大きめの花を多めに咲かせて花期を終わるという頑張り屋です。
また緊急事態宣言が一部地方に出され、我が地方都市も感染者の最高記録を更新しています。社会活動より感染対策が主にならざるを得ませんが、経済の停滞で影響を受けた人たちへの手厚い援助も、国民全員への一律給付などという人気取り政策でなく、叡智を集めた効果的な方法で施行していただきたいと思います。
ああ「春~ょ来い」の気持ちでいっぱいですが、非生産者の我が身はせめて迷惑かけないように、人との接触を避け隠遁生活をさらに強めていくしかありません。この自粛生活で、我ら世代の心身の高齢化が全国的に進む気がして心配ですが。