またまた密集を避けての徘徊は、地元のあまり人気のない低山巡りです。
御前山の東隣にある赤沢富士(275.5m)と白山(213m)は、山桜の色がまだらに春の装いで覆われています。
この白山山頂の白山神社は、永正12年(1515)、全国に約3千社もある白山神社の総本宮で、石川県と岐阜県にまたがる白山(2702m)をご神体とする白山比咩神社(しらやまひめじんじゃ)の神を勧請したと伝わります。
神社への参道が登山道入り口になります。
この山麓一帯は信仰心の厚い土地柄なのでしょうか、山全体にいろんな神々が勧請されていて、参道には小さな祠や石仏などが並んでいます。
その一つ金精神社には、石のご神体が以前はもっと多く並んでいて目を惹きましたが、東日本大震災で倒れてしまったそうです。
距離は短くても急登が多く、一息入れて振り返ると那珂川がゆったりと流れていました。
この辺では標高が150m超える辺りから、トウゴクミツバツツジ(東国三葉躑躅)の群生が見られます。
山頂の白山神社の拝殿と本殿、建材はヘリコプターでも使って上げたのでしょうか、石灯篭などは倒れたままでした。
地元では「嵐よけ」の神として参拝されていたそうなので、コロナの嵐が早く収まるように手を合わせました。
センボンヤリ(千本槍)です。春と秋まるで違う花が咲く珍しい植物で、秋に春とは別の花茎を伸ばして咲く花は蕾のまま開かない閉鎖花で、そのままの茶色い穂先が大名行列の槍のようだと名が付きました。このような閉鎖花は、牧野富太郎博士によると日本では、11科14属19種に見られるということです。
苔玉になるような丸い苔のかたまり…調べてみるとアラハシラガゴケ(粗葉白髪苔)?でしょうか。仙人の名のようで親しみを感じました。
以前は御前山からの縦走で何度か訪れた山ですが、今回は駐車地点から標高差170mくらいの小登山、加齢による衰えを克服して小さな達成感を味わうことができました。
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