半夏生(ハンゲショウ)が沢山咲いていた鶴見川源流域を思い出し、数年振りに出かけてみた:
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尾根幹線沿いに行くのだが昔は獣道に近く微かな道筋で標識もなく方向を頼りに歩いた記憶がある。今はハッキリした山道と標識が整備され安心して行けた。
丁度尾根沿いに歩く感じだが標識に従い”鶴見川源流の泉”の方向に下り谷戸に出る。比較的開けた斜面に竹林と畑が…。
これが”鶴見川源流の泉”だ。昔より湧いて来る水に勢いがある様に感ずるが…整備中の看板と柵があり中には入れない!何か手を入れている様だ。
![]() 湧水のたまりから水路に導かれ下流へ行く様になっている |
![]() 水路からこの溜まりに水が流れ込む様になっている!昔はなかったものだ。 |
昔は湧水池から自然な水路が出来ていて水路から水が溢れだす様な形で湿地帯を形成していた。湧水池の傍には沢山の半夏生(ハンゲショウ)が有ったし、
湿地帯には背の低い水生の植物やアヤメの類も出ていた記憶がある。流れる水はこの湿地帯でゆっくり流れ自然に浄化されで更に下流に流れだす形だった。
たぶん、この水生植物とかがやられ湿地帯も持つ保全機能が低下したのかもしれない。…流れを少し急にして人工的な拡散域を作ったりして改善しているのかも
工事は様子を見ながらゆっくり施工しているのかも。しかしこのやり方は水を浄化できても湿地帯の復元は難しい気がする。何が湿地帯をダメにしたのか?
以前の印象からの落差大きかったがこの周りで思わぬ出会いも:
黄菖蒲(キショウブ)ももう終わりだと思うが、此処では数は少ないが活き活きしていた!これに多分藪切(ヤブキリ)の幼虫がたかり、葉の食べている。
これにはちょっとびっくりした。
民家の傍にちょっと変わった色の紫陽花(アジサイ)が咲きかけている。
”源流の泉”から流れている水路の道路の挟む反対側に別の谷戸を水源とする水が流れている。これはもっと水量が豊富で付近をどんどん侵食する様な勢いが
あった。侵食を食止める整備がされ、近くに公衆トイレ迄整備されている…これで良かったのか?どうかは少し疑問が残るが水路を覗くと
段差を落ちる水の泡と小さな春紫苑(ハルジオン)の花一輪の組合せが、とても印象的だった。
予定になかったが、もう一つの水源と思われる深い谷戸の方に向かうと畑が続き、遠くに麦畑が…富良野で見た事があるが東京で麦畑を見たのは
初めてかなぁ。谷戸沿いに畑が続き、谷戸の斜面には昔使われた室の穴が幾つかある。谷戸の突端迄開拓したんだろうね。昔は此処まで畑がなかった気がする。
只、此処の風景は昔の里山そのままがある。一番奥に確か池があったはずで遠くに大きな立木の枯れたものが数本見えている所が沼と言うか池になっていると
思われる。栗の花の匂いや古い耕耘機が野ざらしにされている風情がどこか懐かしい感じもした。