◆撮影:2013年7月14日、八ヶ岳(大同心稜)にて
(ミヤマキンバイ)
2013年10月29日(火)
『オリンパス・STYLUS SH-50』
<優れ物のデジタルカメラ>
滑落事故後、今日になって初めてカメラを触った。滑落時、カメラを身に付けていたのか、それともサブザックの中に入れていたのかをまったく覚えていないのだが、山仲間が御在所岳より持ち帰ってくれていて、山道具と一緒に僕の部屋前に並んでいた。
過日、山道具を整理したときにカメラのみを机上へと移動させたのだが、そのときも、カメラ内に残っている映像をみることがなかった。カメラは壊れているのだろうと思っていたし、もし万が一壊れていなくても、滑落事故を起こすほんの暫く前までの映像が残っている訳だから、なんとなく見る気がしなかったのだ。
ところが、カメラを布袋より取り出すと傷んでいる気配が無い。「藤内壁前尾根登攀時に10枚以上はシャッターを切ったはずだ」また、「それ以前に撮った写真も残っているはずだ」と思い、ボタンを押してみたが映像が一枚も現れない。壊れているのだろうかと思いシャッターを切ってみると、カメラは正常に作動し映像は保存された。さすれば、何ゆえ映像が残っていないのだろうか。我が身体が20m滑落する衝撃で、また、我が身体は2度バウンドしたというのだが、それらの激しい衝撃で映像が消滅してしまったのだろうか。とも考えたが、何れにしてもカメラは壊れていないのだから不思議であった。
従前僕は、何十年という間、フイルムカメラ(一眼レフ)を使用してきた。花を撮るためにマクロレンズ、遠景を撮るためにズームレンズと使い分け、必ず携帯三脚を持ち歩いたものだが、しかし60歳台の僕にとって、山に持って行くときにその重量と嵩は至極負担になっていた。その回避のために購入したのが、オリンパス製品のSTYLUS SH-50というデジタルカメラで、それは、7月の八ヶ岳山行前にヨドバシカメラで手に入れた。
それは、269グラムという、信じられないくらいの重量と掌におさまるくらいの嵩の品であった。そのデジタルカメラで撮った写真をまだプリントしたことがないゆえ、その性能のほどは分からないが、パソコンで見るだけなら、スキャナーで取り込んだフイルムカメラ(一眼レフ)の映像と比してまったく遜色がないという優れ物だ。