1月にジョージ・ブッシュ大統領は「石油依存症からの脱却」を宣言、エタノールの研究強化を表明。翌2月にはGMとフォードがエタノール濃度85%の燃料(E85)対応車の生産を、65万台へとほぼ倍増させるとした。この動きの背景には、政治的な思惑が見え隠れする。中間選挙を控え、中東依存のエネルギー政策の転換を訴えたいブッシュ陣営。原料確保の農業振興で票読みする中西部州の議員。ハイブリッドでの出遅れの挽回を狙うGMやフォード。環境対応という旗の下、各者の利害が一致した。
GMのブレント・デュワー北米地区販売担当副社長は「フレックス車の価格は一般車とそう変わらない。需要が一気に拡大すれば、インフラ整備も進む」と強調する。ハイブリッド車ほど車両価格が高くないので、トヨタやホンダに対抗するうえでの切り札との期待が集まる。GMは石油メジャーと組み、今後2~3年でエタノール対応のスタンドを今の20倍の1万2000カ所に増やす計画だ。
ブラジルはサトウキビなどを原料にしたエタノール燃料の世界最大の生産国。CO2(二酸化炭素)排出量や石油消費量の抑制を狙い、ガソリンに22%以上のエタノールを添加している。その濃度に応じて、エンジンや排気系の腐蝕対策などが必要になる。2003年から米ゼネラル・モーターズ(GM)やフォード・モーター、ドイツのフォルクスワーゲンなどが、同濃度に関係なく走行できる「フレックス」車を販売しており、昨年末に累計販売台数は130万台を超えた。
GMのブレント・デュワー北米地区販売担当副社長は「フレックス車の価格は一般車とそう変わらない。需要が一気に拡大すれば、インフラ整備も進む」と強調する。ハイブリッド車ほど車両価格が高くないので、トヨタやホンダに対抗するうえでの切り札との期待が集まる。GMは石油メジャーと組み、今後2~3年でエタノール対応のスタンドを今の20倍の1万2000カ所に増やす計画だ。
ブラジルはサトウキビなどを原料にしたエタノール燃料の世界最大の生産国。CO2(二酸化炭素)排出量や石油消費量の抑制を狙い、ガソリンに22%以上のエタノールを添加している。その濃度に応じて、エンジンや排気系の腐蝕対策などが必要になる。2003年から米ゼネラル・モーターズ(GM)やフォード・モーター、ドイツのフォルクスワーゲンなどが、同濃度に関係なく走行できる「フレックス」車を販売しており、昨年末に累計販売台数は130万台を超えた。