活版印刷紀行

いまはほとんど姿を消した「活版印刷」ゆかりの地をゆっくり探訪したり、印刷がらみの話題を提供します。

平野富二と会う

2010-10-22 15:57:06 | 活版印刷のふるさと紀行
 平野富二と会うといったって明治25年(1892)12月2日に亡くなっている人です。
今年の夏の暑さは格別でしたが、やむなく、谷中霊園の乙11号14側まで行ってきました。私がこの前来たのは2002年の12月1日でした。
 その日は平野富二没後百十年記念祭と銘打たれていましたが、実は長崎の禅林寺の無縁塔から発見された「平野富二碑」をこの谷中のお墓の隣に移す移築除幕式でもありました。

 なんと、平野の生母である矢次美祢が自分よりも早く逝ったわが子を悼んで建てた追悼碑がわずか百年で無縁塔になってしまうとは不思議なきがしましたが、心なしか列席者のみなさんが、氷雨の降る中でほっとしておられたことを覚えております。


 ところで、なぜ、墓碑を斜めに撮ったかといいますと、よく見ていただくと画面右手に建築中のスカイ・ツリーが写っております。
 ものづくりに一生を捧げた平野富二です。ひょっとして毎日工事の進捗具合を気にしているのではと思ったからです。冗談はとにかく、これからぽつぽつと、平野の生涯を「活字」や「印刷」をメインにおきながら書いていきたいと思います。あっち、こっちすることはお許しください。

コメント
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