活版印刷紀行

いまはほとんど姿を消した「活版印刷」ゆかりの地をゆっくり探訪したり、印刷がらみの話題を提供します。

東京の雪、越後の雪さらし

2012-01-24 10:46:22 | 活版印刷のふるさと紀行
 今朝、目をさますとテレビが東京の積雪4センチ、あちこちで起きたクルマの
スリップ事故をにぎやかに報じておりました。東京に雪が降るのはいつも2月末
か3月ですから1月の積雪はニュースかも知れません。

 どんな様子かとベランダに出て下を見ると、駐車場がうっすらと雪化粧。おそ
らく毎日、雪と戦っている雪国の人から見たらなんの変哲もない風景でしょうが
物珍しいことは確かです。

 雪、雪国といえば私にも忘れがたい風景があります。「越後上布」の雪さらし
の取材のとき受けた感動です。越後の山なみをバックに広がる雪の大地に越後上布
の反物が何列も並んで晒されているあの風景です。カメラは佐々木照男さんでした
が憑かれたようにシャッターを切り続けておりました。
 聞けば夏の麻のきものとして着てこられた上布が何十年ぶりかに産地へ里帰りして
もう一度新品同様に美しく蘇るのが伝統の技「雪さらし」だというのでした。

 そこにたどり着くまでの雪道の歩きの大変さも昨日のことのように思い出します。
もちろん越後上布や小千谷縮(おじやちぢみ)の生まれるまでの工程も取材しまし
た。暖房もなく、障子1枚の民家の中で機織りがされているのも驚きでしたし、か
なり高年齢の女性ばかりが働き手でした。

 話は飛びますが、以前のオフセット印刷では、よく真っ白の雪がブルーかぶりを
してしまい校正用紙に「青味おさえる」など書き込んだものでした。






コメント
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