活版印刷紀行

いまはほとんど姿を消した「活版印刷」ゆかりの地をゆっくり探訪したり、印刷がらみの話題を提供します。

松永 真ポスター100展

2013-01-11 12:41:56 | 活版印刷のふるさと紀行

 ギンザ・グラフィック・ギャラリーの今年の幕開け1月展は松永真さんのポスター100展。松永さんご自身が選んだポスター100点が並んだ1階と地階の会場はまさに正月らしく華やかで賑々しくまさに圧巻でした。

 会場を巡りながら一点一点のポスターを見ていると、そのポスターを初めて目にしたときが鮮やかに蘇ってきて、懐かしいというより過ぎ去った時間のその時だけを切り取って突き付けられたような切迫感を覚えました。

 これは私の場合、作品によってはとくに自分の身近で制作され、印刷され、展示されたという身内感があってのことかも知れません。しかし、 あらためてこうして多くの作品を目の前にすると、松永作品がそのときどきに内蔵していた主張が伝わって来るのです。

 今回は松永さんが手がけて来られた多領域の中から「ポスター」だけがチョイスされているわけですが、ポスターだけに直截にグラフィックデザイナーのライフワークの重みが会場内の観客をとらえていると納得しました。とくに、松永作品の場合白鍵も黒鍵も端から端まですべてを使うピアノ曲にも似た多彩さがいっそう観る人を惹きつけるのでありましょう。

 それにしても、このgggの月1回の企画展が317回と聞いて感激しました。オープニングパーティの席上で主催者であるDNPの北島義俊社長にお会いしましたが気恥かしくてそのことには触れませんでした。

コメント
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