活版印刷紀行

いまはほとんど姿を消した「活版印刷」ゆかりの地をゆっくり探訪したり、印刷がらみの話題を提供します。

福沢の慶応にグーテンベルクの聖書が

2008-07-21 17:06:22 | 活版印刷のふるさと紀行
 「福沢諭吉といえば、私にとって偶然とは思いたくないことがあるのです」
水野館長の話はつづきました。

 「福沢諭吉がペテルスブルグでグーテンベルグの聖書を見たのが1862年の
8月なら、ちょうどその100年後、1962年の8月に私はドイツマインツのグーテンベルク博物館に日本から来た使節団を案内しておりました」

 ドイツにグラフィック・アーツの研究で留学、マイスターの資格をとられた館長の若かりしころの話です。「『日本の百万塔陀羅尼』が陳列が展示されているのを見て感激しました」。どうやら、それがのちのミズノプリンティングミュージアムを手がけるヒキガネになったとうかがいました。

 「偶然」といいますか、たくまずしての「符合」といいますか、そういううことはときどきあるものです。
 福沢諭吉の創立した慶応義塾に、諭吉が創業にかかわった日本の株式会社第1号の丸善から1989年でしたかグーテンベルクの42行聖書が移ったのもその1例として興味ぶかく思われます。

 水野館長、ごめんなさい。熱心に話してくださるところを、つい、撮影させていただきました。



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