活版印刷紀行

いまはほとんど姿を消した「活版印刷」ゆかりの地をゆっくり探訪したり、印刷がらみの話題を提供します。

社名から「印刷」をとる

2024-01-17 17:11:06 | 活版印刷のふるさと紀行

 昨年、私が興味を持ったことに二つがあります。

ひとつは社名から印刷をとったトッパンの入念な事前告知のコマーシャルでした。まさに大英断だと思います。大手印刷会社が印刷以外の領域に進出し始めたのは1960年代のはじめだったでしょうか。

社名から印刷を取らない大日本印刷の卒業生の私ですが、その当時「拡印刷」というスローガンで従来の印刷技術を骨子にした異領域への進出には目を見張るものがありました。テレビのブラウン管に使用するシャドーマスクを筆頭にフォトマスクなどマスクなど半導体部門やクレジットカードなどのカード部門から医療システムなど「もう、印刷会社ではないですね」といわれるほどでした。

DNPなどという別表記を考えて、田中一光さんにデザイン依頼をした思い出があります。市谷の外堀通りにDNPの斜めの看板を作ったのは1980年ごろだったと記憶しております。

 脱線しましたが、私は卒業生の一人として社名に「印刷」は残してほしいと思います。なぜなら、「印刷」にはあらゆる分野とかかわりを持ち、いわば「印刷文化」をもたらす歴史的役割をはたしてくれているからで、AIとむすびついてまだまだ新領域をもたらすに違いないときたいするからです。

 

 

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