活版印刷紀行

いまはほとんど姿を消した「活版印刷」ゆかりの地をゆっくり探訪したり、印刷がらみの話題を提供します。

牛乳パック考証

2018-02-19 14:50:10 | 活版印刷のふるさと紀行

 ここでお目にかけるのは、再利用ボックスに投入寸前の我が家の愛飲後の牛乳パックです。

 戦中・戦後の物資窮乏時代を除いて、牛乳はいちばん身近で馴染みの深い飲みものです。我が家でも昔は毎朝、勝手口の横にある木のボックスに配達されている牛乳瓶を取り込むのは母の役目でした。

 みなさん、ご記憶にあると思いますが、瓶の口の紙の蓋をとるのはやっかいで、めんどうな作業でした。あの小さな牛乳瓶がほとんど姿を消して牛乳パックをスーパーで店頭買いするようになってもう30、40年は経つかと思われます。

 印刷会社の包装印刷部門で牛乳パックや日本酒パックなど紙容器の印刷がされるようになったのは1950年代の半ばころだったと記憶しています。インスタントラーメンや袋菓子、食パンなどグラビヤ印刷部門で新しい分野が次々にひろがった時期と重なっていました。

 印刷会社につとめていると変なクセがつきます。本を買うと奥付の印行名(印刷会社名)を最初に見ますし、珍しい雑誌や豪華なカタログなどに出会っても同じです。牛乳瓶も同じで、開け口部分の凹部に隠れているパックのメーカー名をつい、つい確認してしまいます。

 そのせいか私は家人になるべく見慣れないデザインの牛乳パックを買ってきてもらいます。「味じゃなくて、入れ物なんですか」と文句をいわれながら。そうこうしているうちにひとつ気付いたことがあります。商品名をいかにもその土地の牧場で産したふるさとトレトレ牛乳のようにつけているのに,製造所在地名を確認すると全く関係ない土地のケースがかなりあります。あれは産地偽証ではないかと。

 脱線しました。話を印刷に戻しますと、現在、食品包材などの包装印刷分野が日本でもアメリカでもいちばん堅実な伸びを示していることは注目に値いします。

 

 

 

 


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