映画「舟を編む」のヒロインって、宮崎あおいなんですね。
う~ん、イメージ違うなぁ。
もっとチャキチャキとしたスラッとした美人を想像してたんだけど。
ま、イメージなんてひとそれぞれだからなぁ。
ちくま文庫から発売された、小山清の『落穂拾い・犬の生活』を購入してきました☆
たいした作品もなく、貧乏アパートで机に向かう日々を過ごしている小説家と、「私はわがままだからお勤めには向かない」と語る、古書店を営む少女との交友録。
大きな事件もなく、小説の中では恋愛に発展することもないのですが、「ビブリア古書堂の事件手帖」の作者である三上延さんの解説によると、この作品を書いた当時、作者の小山清には婚約者がいて、この作品を読んだ彼女からの手紙を読むと、二人の間で通じるものがあるらしく、とても感傷的な内容が書かれていました。
なんかいいなぁ♪
その後の二人にはつらい日々が待っているのですが、何だか小説よりも現実の方が辛くて、小説の中の二人には、せめてそれぞれの人生をまっとうして欲しいと解説を読み終わって思ってしまいました。
三上さん、ある意味解説下手だよ(苦笑)
本屋さんに行って、一冊だけ買ってこればいいものの、止せばいいのにうろうろと物色。
梨木香歩さんの紀行文、『渡りの足跡』(新潮文庫)と、池井戸潤さんの小説、『不祥事』(講談社文庫)を買ってしまいました。
池井戸さんの作品は、銀行を舞台に、「臨店」と呼ばれる、問題のある支店を指導する調査役が活躍する、企業物。
ちょっと頼りない上司と、切れたら何をするかわからない女性部下の二人が、銀行内部の勢力争いや、上司によるイジメ、汚職、銀行を食い物にしようとする詐欺などを暴いていきます。
刑事物と違って、銀行員の二人には制約も多いのですが、とにかく正義感が強くて、実務能力も高くて、上司だろうと監督官庁の役人にだろうと、間違っていることはハッキリ言い放つ(時に手も出す♪)、狂咲こと、若手女子行員、花咲舞がカッコイイ!!
「あなたたちの常識は、世間の非常識よ」
組織の中で組織の価値観に染まり、善も悪も見境がなくなってしまった破廉恥な組織人。
お金に踊らされて、人間性を放棄してしまった犯罪者に犯罪予備軍。
会社や組織の中で幅をきかす、非常識な人々をバッサリ切るのは爽快でさえあります♪
いやぁ、面白かった♪
これ、ドラマ化してくれないかな?
『落穂拾い』が文学性の高い作品なら、この『不祥事』はエンターテイメントな作品ですね。
どちらの分野も好きです。
ただ、同じ日に同時に読むと、感傷的な心と胸躍る高揚感がぶつかって消化不良を起こしそう(苦笑)
別々の日に読むのがオススメです。