さあ、今回は美しい幻獣達の登場するファンタジー小説をご紹介します。
世界幻想文学大賞受賞作。
パトリシア・A・マキリップの
『妖女サイベルの呼び声』です。
人間達のわずらわしい世界から離れ、人里離れた館で、古の書籍に囲まれて暮らす偉大なる魔術師。
ある意味、読書家の理想ですよね、これ♪
十代のころに、すでに人生に見切りをつけ、将来は世捨て人になろうと決心していたという作者。
わかる、わかる!
そんな生活に憧れる気持ち☆
やがて、心(マインド)に呼びかけ、その名前を支配する力を持つ魔術師は、伝説にのみ名をとどめる、不思議なけもの達を集めだします。
このけもの達がとっても魅力的☆
幽閉された王女を救い出した、大きな翼と黄金色の瞳を持つティルリスの黒鳥。
あらゆる謎(リドル)の答えを《ただ一つを除いて》ことごとく知っているという、赤い目をした猪、サイリン。
黄金の番人であり、緑の翼を持つドラゴン、ギルド。
貴人の宮廷に次々と住処を移し、知恵をほどこしたという、みごとな毛並みのライオン、ギュールス。
呪術と玄妙不可思議な魔力を持つ緑の瞳の巨大な黒猫〈夜の貴婦人〉モライア。
そして、七人の男を八つ裂きにした経歴を持つ青い瞳の隼、ター。
母からは象牙色の髪を、そして父からは不敵な黒い瞳とその力を受け継いだ十六歳の少女サイベルは、祖父と父がこうして集めた幻獣達と共に暮らしていました。そんな彼女のもとへ、赤子を連れた一人の騎士が訪れたことにより、運命の歯車が動き出します。
このサイベル。幻獣達に劣らず魅力的なんです。
こんな主人公見たことない!
一種のショックを受けました。
『妖女』という呼び名もなんとなく納得。
とにかく、どんどん物語の中に引き込まれていきます。
強大な力を持つ敵の出現。
愛に不器用なことを自覚しながらも必死でもがくサイベル。
そして、彼女が追い求める、白く美しい鳥ライラレン。
奇想天外な内容や、冒険活劇の多いファンタジー物とはちょっと違った物語。
まったく、この吟遊詩人の紡ぎだす世界には脱帽です。
炉火の傍らで、ライオンと巨大な黒猫に体をあずけて、鈴を振るような美声で語る猪の昔話に耳を傾ける。
こんな体験ができるのなら、どんな呼び声にでも、喜んでほいほいとついて行くのに~
竜にははっきりと、”妖精国製”という商標がついている。どんな世界にいようと、竜がいるところは『別世界』なのだ。
―J・R・R・トールキン
逢いたいと思った時に、その相手から電話がかかってきた経験はありませんか?
もしかしたら、あなたにも、サイベルのような”力”があるのかも・・・
パトリシア・A・マキリップ 著
佐藤 高子 訳
ハヤカワ文庫
世界幻想文学大賞受賞作。
パトリシア・A・マキリップの
『妖女サイベルの呼び声』です。
人間達のわずらわしい世界から離れ、人里離れた館で、古の書籍に囲まれて暮らす偉大なる魔術師。
ある意味、読書家の理想ですよね、これ♪
十代のころに、すでに人生に見切りをつけ、将来は世捨て人になろうと決心していたという作者。
わかる、わかる!
そんな生活に憧れる気持ち☆
やがて、心(マインド)に呼びかけ、その名前を支配する力を持つ魔術師は、伝説にのみ名をとどめる、不思議なけもの達を集めだします。
このけもの達がとっても魅力的☆
幽閉された王女を救い出した、大きな翼と黄金色の瞳を持つティルリスの黒鳥。
あらゆる謎(リドル)の答えを《ただ一つを除いて》ことごとく知っているという、赤い目をした猪、サイリン。
黄金の番人であり、緑の翼を持つドラゴン、ギルド。
貴人の宮廷に次々と住処を移し、知恵をほどこしたという、みごとな毛並みのライオン、ギュールス。
呪術と玄妙不可思議な魔力を持つ緑の瞳の巨大な黒猫〈夜の貴婦人〉モライア。
そして、七人の男を八つ裂きにした経歴を持つ青い瞳の隼、ター。
母からは象牙色の髪を、そして父からは不敵な黒い瞳とその力を受け継いだ十六歳の少女サイベルは、祖父と父がこうして集めた幻獣達と共に暮らしていました。そんな彼女のもとへ、赤子を連れた一人の騎士が訪れたことにより、運命の歯車が動き出します。
このサイベル。幻獣達に劣らず魅力的なんです。
こんな主人公見たことない!
一種のショックを受けました。
『妖女』という呼び名もなんとなく納得。
とにかく、どんどん物語の中に引き込まれていきます。
強大な力を持つ敵の出現。
愛に不器用なことを自覚しながらも必死でもがくサイベル。
そして、彼女が追い求める、白く美しい鳥ライラレン。
奇想天外な内容や、冒険活劇の多いファンタジー物とはちょっと違った物語。
まったく、この吟遊詩人の紡ぎだす世界には脱帽です。
炉火の傍らで、ライオンと巨大な黒猫に体をあずけて、鈴を振るような美声で語る猪の昔話に耳を傾ける。
こんな体験ができるのなら、どんな呼び声にでも、喜んでほいほいとついて行くのに~
竜にははっきりと、”妖精国製”という商標がついている。どんな世界にいようと、竜がいるところは『別世界』なのだ。
―J・R・R・トールキン
逢いたいと思った時に、その相手から電話がかかってきた経験はありませんか?
もしかしたら、あなたにも、サイベルのような”力”があるのかも・・・
パトリシア・A・マキリップ 著
佐藤 高子 訳
ハヤカワ文庫
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